どこまでが水族館なの?という難題について①

これまで数多くの水族館をめぐってきました。

大きな水族館から小さな水族館まで本当にたくさん。博物館や科学館の中にある水族展示コーナーのようなところもめぐっています。私が楽しいから。

で、めぐってきた施設を自分の水族館ブログで紹介していくというのがこれまでパターンだったのです。が、次から次へと見つかる自称水族館。これ、いつになってもおわんねー!死ぬまで巡ってもおわんねー!という絶望感しかなくて。

そんなときに水族館ブログのプロ、ミストラルさんからお声をかけて頂き水族館めぐらーのイベントに関わらせていただき、認定水族館(これを全部巡ったら水族館巡りのゴールね!)リストを作って。ふぅ、これでひと段落。あと訪問してない水族館は片手で数えるほどだ!と安心したのです。(認定水族館についてはこちらコチラの水族館ブログに書いてますので興味があればご一読をどーぞ。あとでもざっくり説明します)

でもさ、認定水族館にはならなかった非認定水族館の存在も気になるじゃん?

訪問してみると小規模で非認定水族館だけどめっちゃ素敵な施設もたくさんあって。そんな施設は人知れずなくなって欲しくないし、水族館ブロガーとしては良い施設はブログで紹介したい!私のような弱小ブログでもここにこんな施設がある(あった)という歴史に残す作業はできるんじゃないかなー、と思って結局未訪問の水族館的な施設を巡ることはやめられず。きっと動けなくなるまでめぐらー活動はするんじゃないかなぁと漠然と思っています。

水族館であろうがなかろうが水槽のある場所を巡っていくのが私のスタイルです。でもどうしても気になるのはタイトルの「どこまでが水族館なの?」という問題。

普段の水族館ブログとは違う読者の人もいると思うので説明をしておきましょう。7500㎥の大水槽のある美ら海水族館は当然水族館ですよね?

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じゃあ、なぎさ水族館は?

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人それぞれ考え方はあると思います。ちなみに両者とも認定水族館です。

先日、我が家のお出かけに子供の友達も一緒に付いてきてくれたことがありました。出かけた先で水族館に行くのは我が家のデフォルトなので水族館に行くのは当然なのですが、友達氏に「小さい水族館と大きい水族館どっちがいい?」と両方の写真を見せながら聞いてみました。「どうせなら大きい水族館がいい。ってか小さいほうは水族館じゃないよね?」と言われました。ド正論。ぐうの音も出ません。

(その後の会話で「ラッコ見たことある?」と聞いたら「ラッコは画面で見るものだ」という名言をいただいたことも付記しておきます。水族館に興味ない人と会話することがあまりないので、めちゃくちゃ勉強になった!)

さっきから何度か言っている認定水族館の基準は①展示水族種類数が50種類以上②展示水槽の合計水量が10t以上③”水族館”を自称している④動かせない水槽が1つ以上ある⑤水槽が10基以上あるの5つのうち4つ以上満たしていれば認定水族館、というものです。だから美ら海もなぎさも認定水族館になるのですね。

でも、ラッコは画面で見るという友達氏からしたらなぎさは水族館じゃない、って言うと思います。大きい水槽がどーんとあって、たくさんの生き物がいて…という漠然とした水族館のイメージに当てはまらないからです。そう、一般の認識と認定委員会の認識は大きく離れているのです。

水族館プロデューサーの中村元先生と話をする機会があって「で、結局どこまでが水族館なの?」と聞いたことがあります。先生の答えは「自分が水族館と思ったら水族館や」というものでした、先生らしい(笑)でもそのあと「来ている人の半分以上が水族館だと感じてそうなら水族館として紹介する」とも話されていて、なるほどそういう視点もあるなーと思いました。

水族館の業界では知らない人がいないような中村先生が言うことなら間違いないんですけど、誰かの主観ではなく客観視できる基準を定めていきたいと考えて作ったのが先の認定基準なんですね。でもそんな基準もちょっと違うんじゃないかな…と思うようになってきている、って話です。

水族館認定委員会のミストラルさんからも「これはちょっと見直した方がいいよねぇ」と話しがきているのですが。ぜひこの違和感を晴らせるような結論を出していきたいところです。


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