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【読書会レビュー】#46

2020年8月12日水曜日 19:30~22:00 Zoom開催

今回は『稿本天理教教祖伝』第4章つとめ場所 を輪読しました。

元治元年5月に、伊蔵が初めて参詣したころは、信者が増え始めてきたため、おやさまのお住まいになっていた古い粗末な建物(8畳と6畳の二間で8畳の間に御幣を祀っていた)では手狭になっていました。
そして、翌月6月25日に初めて夫婦そろうてお礼参りに帰った時にお社の献納を思いつかれます。そして1か月後の7月26日に、おやさまにその旨申しあげたところ「社はいらぬ。ちいさいものでも建てかけ」とのお言葉に、みなで相談して、後に「つとめ場所」と呼ばれる建物を建てることになりました。

うっかり読み進めてしまいましたが、飯降伊蔵さんは、お里さんの産後の患いをたすけてもらうために、初めてお屋敷に帰ったのが、5月。そして6月25日に夫婦でお礼参り。そして7月26日に夫婦で「扇のさづけ」と「御幣のさづけ」を頂いています。たった2か月です。よほど心が澄んでいて親神様の思いに適うお二人だったのでしょう。それだけでなく、その短い間に教えを聞いて心に治めたのでしょうから、さすがおやさまから「大工が出てくる」と待たれていただけのお方ですね。

順番に輪読していきましたが、何度も読んでいる教祖伝も、人が読んでいるものを目で追っていると、不思議と印象が違います

読み終えると、それぞれが感じたこと、気づいたことを話したり、教祖伝には書かれていないエピソードや、時代背景、そして人間関係などを聞かせてもらいました。

するとおやさまや先人の方々の様子が、生き生きと立体的に浮かび上がってきて、しばしその時にワープしたような気持ちになりました。
これが、ひとり黙読ではなく、みなで読む醍醐味でしょうか。

以下、参加者のコメントを記載しました。順不同で分かりにくいかもしれませんがご容赦ください。

〇大和神社の前で神名を唱えた先人の方々の、無邪気さや大らかさを感じる
〇つとめ場所を建てた場所を「米倉と綿倉」を取り除けよとの指図があったが、その場所に意味があったのか
〇つとめ場所ではいろいろなことをしていた(おつとめ・食事・宿泊など)
〇第4章は、ほとんどがご本席さまから初代真柱様が聴いた話で構成されている


〇大和神社のふしのとき、おやさまの実家の前川家が近くにあったけれども、何も言ってこなかったことから、おそらく当時の世間の目はまだ、疑いや偏見を持っていたので、娘の嫁ぎ先である中山家とは距離を置いていたことが窺える。 10数年間は中山家の前を通っても訪ねることはなかった。


〇神職の守屋筑前守は、おやさまにお目にかかりいろいろと質問して、おやさまの明快なお諭しに感服している。この方は山澤良治郎さんの従弟でもある。守屋神社の神主であり、おやさまの葬儀のときには祭主を務めたことからも、おやさまへの敬慕、天理教への理解をおもちだったことがわかります。

〇飯降伊蔵様は、おはるさまのご主人梶本惣治郎様とは友達の仲であり、おやしきへ通っていたことを中山家の人は知っていたのですが、梶本家の奥さんがおやさまの娘だとは誰も話さなかった。そしてお里さんがたすかって初めてそのことを伝えた。伊蔵さんは惣治郎さんに「何で言ってくれなかったんだ」と怒ったそうです。それもやはり、当時の中山家に対する世間の目を憚ってのことと思われます。

”慶応元年6月のある夕方、二人の僧侶が入ってきてこかん様が応対にでると、その両側に白刃を突き立て、難問を吹きかけた。・・しかし、こかんは、平然として常に変わらず、諄々と教理を取り次いだ。僧侶は理に詰まった揚句、太鼓を切り裂くなど、暴れ散らして出ていった”

このときのこかん様のかっこいいこと。おそらく神懸かっていたのでしょうが、なんと頼もしい凛々しいお姿。

私はこのときのこかん様にとても感激したのですが、今の自分に置き換えたとき、この教えを好きで感動していることを身近にいる夫に伝えられない情けない自分を、若いこかん様に激励されているように感じたからかもしれません。
諄々と教理を取り次げる」ように、精進したいと思いました。

初代真柱ー中山眞之亮様が生まれるときのお話

先に長男亀蔵として生まれさせたが、長男のため親の思いが掛かって、貰い受けることが出来なかったので、一旦迎い取り、今度は三男として同じ魂を生まれさせた

〇看護師として病院で働いていると、家族の死という悲しい場面に、たびたび立ち会う。これを読むと、親神様は魂を迎え取って、また生まれさせるということができる。それならば、大切な人の命がなくなっても、神様に迎えとりいただき、生まれ変わらせてもらえるこの「出直し」の教理を伝えることで、悲しみを癒すことができるかもしれないと思った。


参加者(所属大教会)
兵庫県Sさん(東本大)
東京都Kさん(東中央大)
奈良県Nさん(敷島大)
奈良県Mさん(旭日大)
東京都Mさん(佐野原大)
神奈川県Hさん(敷島大)
三重県Aさん(郡山大)
千葉県Tさん(府内大)
埼玉県Tさん(東大)
私(東本大)
男性4名女性6名計10名

以上です。ご参加くださった皆様ありがとうございました。

また最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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