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2022新城32㎞ 初参戦

いつの話やねん?というやつだけど、
書き上げそのまま下書きに残していたので出しておく。

2022年、新城32㎞に初参戦してきた。

1回で卒業する予定で参戦したけど、
そうもいかないことが後からジワジワと出てきた。


わたしが狙っていたゾーンは
新城32㎞を7時間切りあたり。


新城参戦の準備として、
去年11月に月間150㎞を超えるぐらいの自分の中ではボリューム練習(去年なんて100㎞すら超えない人だった)、
12月、1月は緩めて100㎞強、
2月をポイント月とし、160㎞ぐらいだった。
内容重視で、週末30㎞以上、2000m D+ぐらい、アップダウンが多めのコースで練習した。

平日は5㎞ほどの帰宅ランを週2〜3回。

2月のポイント練タイムなどから、7時間切りを狙える位置と考えて本番に臨んだ。


準備したものは、必携品、ハイドレーションで経口補水液1000ml、ando×1、coda×2、オイエナ×1、マルタデキストリンゆず茶割り(600calぐらい)のドリンク500ml、ミニ塩羊羹×2。

途中のエイドで追加したもの、ハイドレーションおかわり水1000mlぐらい、オイエナを水で割って500ml、ぱりんこ×2。


当日の天候は晴れ、気温が20度超えてもっと高くなる予想。

なので、準備したものは2月の練習中に消費した内容よりも多くしていた。


初めての新城参戦のため、みんなスタート位置に並ぶのが早いのに戸惑った。

わたしも30分前ぐらいに並んでみる。

位置はこの辺りにした。

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階段の途中ぐらい。狙ったところは、林道で5分30秒から6分までで走る集団。

家族に手を振りながらスタート。

予定通りのペースで林道を進んでいき、後半は登りはじめてすこしきつくなってきたけど、その後渋滞で休憩できると考えて我慢して走った。

渋滞箇所に到着。

先にトレイル入口が見えるけど、進まない。

聞いていた通りだったからイライラもせず待つ。

トレイル入口まで7分かかったがこれも予定通り。

トレイル入ってからも、しばらくはスピード遅めだったけど、焦らず、後半に余力ためるつもりで進んでいく。


新城はアップダウンが多く、嫌になると何人かに聞いていたし、夫も下りすら嫌になる(どうせまた登るんでしょという心理になると)と言っていたから、わかった気になっていた。

けどはじまってみると、まだ前半なのにすでに「まだ続くの?」という気持ちになってきていた。

思っていたイメージの2倍登ったり降りたりが続いている感じだった。

岩場の稜線にでる頃には気温も上がり、直射日光がとにかく暑い。

汗の量が3月とは思えない量だった。


10㎞付近で立哨されてた京都の山仲間さんにあって、疲れているメンタルに元気をもらう。

こういうのは本当に嬉しい。


1つ目のエイド亀石の滝に付くと、きてくれるかも?となっていた子どもたちと夫はいなかった。

そりゃそうだ、ここまでの林道を歩いてくるの大変だもんな、と思ったら、夫のお父さんとお母さんがいてくれた...!

これは嬉しかった。

ちなみに夫のお父さんは前日の11㎞の部、土砂降りの中完走している。

なんだか張り詰めた気持ちがフッと軽くなって少し話する。

お母さん「まだ12㎞だよ。笑 ここからが大変なんだよね!」と直球投げてきてくれて和む。

そう、まだ12㎞なんだよね、ガーンとなるが行くしかない。

飲み切った水分も補給して、スタート。気持ちはまた上がってきた。


ここから前日の大雨で水量が増えた瀑布をみつつ宇連山に登り始めた。

と思ってたらまだ全然登り始めてなかった。ガーン。

アップダウンに疲れがきつつあるところで「ここからがしんどいんだよねー」という声が後ろから。

え、もしかしてここからようやく登り始めかーと落ち込みつつ、仕方ないので気持ちを切り替えて登り始める。

だけど身体が疲れていて登るスピードが格段に遅い。

仕方ないので、止まらないことだけ頑張ってペース落ちたまま進む。

登っても登っても山頂らしきものは見えてこない。

汗も量がさらに増え、短パンから滴り落ちる。短パンが足に張り付いて完全にスイムパンツ状態。

もう上の方は見ないことにした。

淡々と足元みながら進む。

登ることに飽きてきた頃に山頂が遠くに一瞬見えたけど、かなりまだまだ上の方だったのがショックだった。

よほどこの登りで身体とメンタルやられてたのだろう。

わざとテンションを下げてとにかく淡々と登ることにした。


山頂に着いたら憩いの場になっていた。

みんなここまで辛かったんだなーとちょっと嬉しくなった。

スタートから初めてしっかり腰を下ろして休憩することにした。

メンタルやられてたし。

水分も補給も完了したら力が湧いてきた。


ここからしばらく気持ち良く走ってた記憶。

フラットなトレイル、気持ちいい森。

ただ足元は前日の雨の影響でところどころ沼になっていてそれを避けながら走る。

メンタルも復活。

レースってこういう浮き沈みが面白いと感じる。

幸い胃腸も特に問題無さそう。

次のエイドではハイドレーションにも水を1000mlほど追加、オイエナを500mlボトルに入れて水を足す。

ぱりんこ1つもらって出発。


聞いていた林道もなんとか走ったり早歩きで進み、次のアップダウンセクションへ。ここは夫に聞いていたところだ。

夫は一番きついセクションだと言っていた。

それを聞いていたおかげで覚悟はできていた。

最後のジェルを口に入れ、森に入っていく。

たしかにアップダウンが続く。

これが地味にきつい。

でも足はとまらず進めていた。

後からデータでみてもこの区間は順位がゴール順位よりもかなり上だった。

ただ、アップダウンの数はまた予想の倍以上だった、きつい。

だけどメンタルは安定していた。

後半にむけて楽しみな気持ちにすらなってきた。


きつい長いアップダウンをようやく抜けて、下りに入った。

足の疲労も考えスピードは出さずに降りていく。

途中あったこともない知らない女性に

「これって何時間ぐらいでゴールするかんじで走ってます?」

と突然知らない人に聞かれて一気に疲労。

陽キャじゃないからこういう絡まれ方苦手。

心の中で「知らんがな」と思いつつ「時計みないようにしてるんでわからないです」と答えた。

それは本当だった。

時計見たところでメンタルいい方に向くとは思えなかったので最後の下りに入るところまで時間は見ないつもりだった。

その人元気そうだったし「先にいってくださいね」と声をかけるもずっと真後ろを走っている。

3回ぐらい言ったけど先行ってくれないのでもうこちらが止まっていってもらった。

気づいた時にはかなり疲労がきていた。

なんというか、湧き上がるエネルギーがない感じ。

これは完全にガス欠と気づいたときには、メンタルも底を尽きていた。


ガス欠、ジェル関係はもうない。

となるとエマージェンシーセット(自分がいつも携行するもの)の中に1つあるかも?と期待してトレイルから少し外れた石に腰掛け、ザックを下ろす。

食べないともう進めない。

あと3㎞きっているのに。今日に限ってエマージェンシーセットのジェルを補充し忘れたことに気づいて絶望感。

どうしよ?と思ったらエイドでもらったぱりんこが1袋あった。

スタート前にかじったエネルギーバーの残りが1/3ほど。

かき集めて100kcalある!

なんとか3㎞もつ!

と謎の気合いでかっこみ、水を一気飲みしたらなんだかいける気がしてきた。


やはり進み始めてもなんとかいけそうな感じ。

あと3㎞。

最後に1つ登りがある(1つは間違いだった)と覚悟して進み始める。

スピードは出ないけど進めることに喜びを感じつつ進んでいくと、目の前に登りがせまってきた。

これか、ラスボス!とか思ってフラフラ登って降りると次のコブが見える。

...??なぜだ、あと何個あるのだ?これが最後か?

そう薄い期待を持ちつつ登るとまた次のコブが...。

みたいなこと何度かあった。

最後から2つ目のコブで知らない選手とどちらともなく会話を交わした。

確か「これで最後だといいな、どうでしょうね」とか言ったような。

あちらも「もう疲れちゃった」とかだったような。多分同じ気分だった。


今度こそ最後のピークを登り切り、フラフラと降りようとしたときに男性3人組(グループかは不明)に手のひらを上に向けてドーゾドーゾと先を譲られる。

これはもしや足攣り3兄弟かな?とか、勝手な想像し、なんだか同じ辛さを味わってるのかと励まされた。

みんなでゴール目指そうな!みたいな気持ちだった。

最後の下りはスピード感全くない。

下の方からマイクアナウンスが聞こえてきた。

もう少しかな、でもスピード乗れないから全然近づかない。こけないことだけ気をつけて降りていく。


ようやく降りてきた、ゴール見えたらもう走らなくていいんだ、もう昇り降りしなくていいんだ、と思った。

ゴール手前にこどもたちと夫が見えた!手を振ってくれている!嬉しい!かあちゃん帰ってきたよ!無事だよ!もう走りたくないよ!(予定より遅くなって)たくさん待たせてごめん!みたいな感情がブワッと出てきたら涙でてた。

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泣きながらタッチして最後泣きながらゴールまで必死で走る。


すこし前に二人組の人が一緒にゴールしようかっていい雰囲気に見えたけど、

こどもたちの前では全力って決めてるし、ゴールの作法も知らないふりして猛ダッシュ(のつもり)で追い抜き、ガッツポーズでゴール。

いつもガッツポーズしちゃうんだけども。


ゴール後は倒れ込んだ...。こどもたちが駆け寄ってくれる...。本当に嬉しかった。

「ママ泣いてるの。なんで?」と聞かれたような。「もう走りたくないーって泣いちゃったわ疲れすぎて。」なんて会話をこどもたちとする。

ママだって必死にもなるし、つらいけど頑張りたいことってあるし、泣くこともあるってのを見せるいい機会だということにしておこう。でも本当にこどもとはこういうところも、共有したいと普段から思っている。

またいつか再チャレンジ……….?するかも。

結果は7時間21分。
32㎞、2500m D+

母やりつつ山を走ります