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古墳時代の導水祭祀~亀井水誕生までの前史

導水祭祀埴輪

橿原考古学研究所特別展
カミよるみずのまつり
パネル展示された亀井水

飛鳥時代に亀井水が誕生する、前段階として、古墳時代から、導水祭祀がおこなわれていました。水を流し、神まつりをおこなう特別な場所や建物があった。そうしたものを表現した、埴輪が、各地で見つかっています。

その一部を紹介しておきます。

橿原考古学研究所特別展「カミよる水のまつり」図録より。同展には、みなみが経木流しをしている亀井水の様子も、パネル展示されました。




導水祭祀遺構

古墳時代の遺跡からは、大規模な木樋を組み合わせた、導水祭祀遺跡がみつかっています。

先に紹介しましたが、導水祭祀を示す家形埴輪、石槽形埴輪も各地で発見されています。

ここでは、導水祭祀の祭祀場である、木製導水施設の事例を、見ておきます。

1、纏向遺跡。奈良県桜井市。古墳時代初
期。

2、南郷大東遺跡。奈良県御所市。中期。

3、神並西ノ辻遺跡。大阪府東大阪市。中期。

2、3、では、大形木樋の回りに、建物の柱跡が確認できます。

水を流すことで、どのような神をどのように祀ったのか。水をみつめながら、一種の神がかりになったのか。昼の祭りか、夜の祭りか。

水の流れる音や、かがり火を映す水面のゆらめきなど、想像するしかありません。

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