今日は処暑。処暑の亀井水の太陽祭祀と四天王寺の鷹伝説。
今日、8月22日は、二四節気の処暑です。故事にいわく、この日は鷹が獲物の小鳥を神に捧げる、と言われます。穀物の成育中は害虫を駆除してくれる小鳥たちが、今度は実りを食べてしまう。鷹が小鳥たちを追い払ってくれる。
四天王寺には、聖徳太子の魂が、白い鷹になり飛来する、という伝承があります。そのために、中心伽藍の金堂の二階東側の欄干に、鷹の止まり木という横棒を取り付けてきました。
私は、仮説として、この鷹伝説は、亀井水の処暑の祭りと関係するのではないかと、考えています。
写真は、四天王寺亀井水から見た、朝の日ノ出の方位を、地図に赤線で示してみました。
夏至と冬至のラインに、生駒山地がほぼ収まる。古代信仰では、どの民族も重視する冬至の方位に、亀井水から見ると信貴山があります。ここも、聖徳太子が霊場と定めた重要な地点です。
そして、初夏の穀雨と、処暑の日ノ出の地点が、生駒山頂となります。ここは、くさか、日下、つまり、ヒノモト、と呼ばれた、古代日本の象徴的な、地点です。
このヒノモトから昇る太陽が、真東に達したときの高さが、亀井水を見下ろす二つの石槽の遠近法による縦横の水面の比率の三角関数、25°から30°にほぼ一致して、水鏡として激しく輝きます。
穀物の植え付けの時期、穀雨。
収穫に向けた祈りの時期、処暑。
亀井水の幾何学的構造は、生駒山の太陽祭祀により、緻密に計画されていたわけです。
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