羽田衝突事故の客室乗務員をあえて賞賛しないという思考
おはようございます。
九州で代書屋をしています、
一般ピープルの、かめいです。
年始そうそう、羽田日航機の衝突事故がありましたが、日本航空の航空機に乗っていた乗員・乗客については、全員が無事、脱出できました。
このことについては、様々なニュースなどでも、「奇跡だ」「客室乗務員の行動は、賞賛に値する」などと、たくさん、報じられています。
私も、あの航空機が燃えさかろうとしている状況で、乗客全員を、脱出させることができたのは、客室乗務員が、適格な状況分析と判断のもとで、できものだと思いますし、実際に、私があの場にいたとしたら、冷静な対応をすることは、難しかっただろうなとも思いますので、
本当に、客室乗務員に行動は、賞賛に値すると、私も思います。
しかし、ここで、あえて、
「別に、特に賞賛することも、ないんじゃね?」
という正反対の思考を、してみたいと思います。
この日航機の衝突事故については、世の中の人の、99.999%の人が、客室乗務員の行動は、賞賛に値すると感じているかと思います。
このように、ほぼすべての人が、同じように感じていること、思っていることについて、あえて、反対の立場で思考してみるというのは、けっこう勉強になります。
私は、このようなほぼすべての人が、同じように感じていること、思っていることの事項があった場合は、
あえて、反対の立場にたったとしたら、どう考えるのだろうと思考するようにしています。
このような思考をするようになったきっかけは、 ブラッド・ピットが主演している、ゾンビ映画
『ワールド・ウォーZ』
を見てからです。
この映画は、世界中が、ゾンビで蔓延していくのですが、国家として、
イスラエルだけが、ゾンビから自国を守ることができていました。
その理由を、ブラッド・ピットが、イスラエルの高官に聞くのですが、
その高官は、
「国として重大な決定するための話し合いをする時に、10人中9番目の者までが、同じ情報で同じ結論にいたった場合は、10番目は、それに反論する義務がある。たとえどんなに荒唐無稽な意見でも、10番目は、独自の仮説で、9人に異議を唱えなければならない。」
と説明し、その時に反論した、ゾンビが実在するという、荒唐無稽な意見が、結果として、イスラエルを救った、とのことでした。
映画では、その後、ちょっとしたミスで、イスラエルも、ゾンビにやられちゃうんですが、
みんなが同じ情報で同じ結論にいたった場合は、あえて、反論、反対の思考を行うということは、実際に役にたつことも多いんだな、ということがわかりました。
なので、今回の航空機事故も、賞賛との、反対の思考をしてみたいと思います。
今回の羽田日航機の衝突事故での、日本航空の客室乗務員は、特に賞賛するまでもないという思考に立つとすると、まず、ぞの理由として考えられるのは、日本航空の客室乗務員は、自分たちの仕事を、あたりまえに行っただけなので、特に賞賛する必要はないとう立場です。
ですのでまずは、航空機における、客室乗務員の仕事は何かということを考えてみたいと思います。
まず、客室乗務員の仕事は、航空機内のお客様に、飲み物や食事を配ったり、また笑顔で接客することではありません。
航空機における、客室乗務員の仕事は、
「乗客の安全を守ること」
ただ、これだけです。
そして、航空機に、なぜ客室乗務員が乗っているかというと、それは、航空機の持つ特性にあります。
思いだしてほしいのですが、公共交通機関である、電車や、バスには、その乗り物で運ぶ人に対して、多くの乗務員は、乗り込んでいません。
電車の場合は、普通の電車なら、運転士が一人に、車掌が一人といったところでしょうか。
新幹線でも、一列車において、運転手が一人に、車掌が2人から3人といったところでしょうか。
そして、公共のバスにいたっては、運転手さんだけが、乗務員としてのっています。いわゆる、ワンマンバスです。
これに対して、航空機の場合は、電車やバスよりも、明らかに多くの乗務員が、航空機に乗り合わせています。これは、先ほどもお話しましたが、乗客に上等なサービスを提供するためでなく、航空機に乗っている乗客の安全を守るためです。
航空機は、その名の通り、空を飛ぶ乗り物です。何をあたりまえなことを言っているんだと、思われますが、空を飛んでいるということは、航空機の
エンジンが、止まったら、墜落するということです。
そして、墜落まで至らなくても、何か航空機に異常があっても、すぐに
乗客は、外には、脱出できない状況にあるということです。
これが、航空機という乗り物の特性です。
一方、電車やバスは、地上を走っていますので、乗り物が止まりさえすれば、乗客は、自分の意志で、乗り物から脱出できます。
これが、航空機と電車やバスとの大きな違いです。
つまり、航空機の中の乗客は、航空機に乗っているかぎり、自らの意志で、自由に脱出ができない状況に置かれています。
ですので、航空機に何はトラブルがあった際には、自らの意志で、自由に脱出ができない乗客に代わり、
トラブルに対しての特別な訓練を受けている客室乗務員が、乗客を誘導し、少しでも安全に乗客が脱出できる可能性をあげるために、そのためだけに乗り合わせているのです。
言い換えれば、航空機という、空の上を飛んでいる閉鎖空間において、トラブルがあった際の、乗客の生存可能性を少しでもあげるためだけに、客室乗務員が搭乗しているということになります。
とすれば、客室乗務員の仕事は、万が一のトラブルがあった際に、その対応を行うことだけにあるので、
今回の羽田日航機の衝突事故のような場合には、乗り合わせた客室乗務員は、乗客を誘導し、少しでも安全に脱出できる可能性をあげるという、その求められている仕事をしただけなので、特に賞賛さんする必要はないとなります。
今回の事故での客室乗務員の行動を賞賛するのであえば、
例えば、
火事の現場に駆け付けた消防士さん、泥棒を捕まえた警察官、
手術が成功したお医者さん、決められた営業成績を達成したサラリーマンなど、求められている仕事をしているだけの方々も、その都度、全国民が一丸となって、賞賛しないといけません。
以上のような理由により、
航空機における、客室乗務員の仕事は、乗客の安全を守ることだけであり、
今回の事故でも、乗客を誘導し、安全に脱出させたという本来、求められている業務を遂行しただけなので、特に、賞賛などする必要はないと言える、
と、反対の思考をすれば、言えるのかなとは、思います。
この反対の思考をすることで、そもそも、室乗務員の仕事とは、何なのか?
ということの、本質を考えることはできたと思います。
以上、反対の思考ということで、今回の事故での、客室乗務員について、
「別に、特に賞賛することも、ないんじゃね?」
ということを書いてみましたが、
やはり、個人的には、今回に事故での、客室乗務員の行動については、
最大限の賞賛をいたします。
だって、どんだけ訓練してても、あの状況で、あの対応は、
普通、できないって!
ではまた。