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天使のささやき

どうして、一度にすべてを求めるのでしょう?  練習とは、少しずつうまくなっていくためにするんじゃありませんか。昨日より今日、今日より明日、そして明日より明後日・・・階段を一段一段登るように。にもかかわらず、アーチャーという人種は何故かせっかちです。


練習とは、出来ないことを出来るようにするためのものです。出来ることだけをやっていたって、決してうまくはならないでしょう! だから、出来ないことをやるんだから、最初から簡単に出来てしまったりしないのが練習です。


試合の点数が練習の点数より低い、って誰が決めたのですか?! 無風の試合だってたくさんあるし、試合はたったの72射、それも時間もインターバルもいっぱいあってです。そして、何よりも適度の緊張は練習以上の好結果を導き出します。


練習でしたことのないことを、急に試合の場面で出来るはずがないでしょう。だから、練習ではいろんなことにトライしておくのです。それが新しいヒントやイメージ、そして何よりも試合での勇気を生み出してくれます。


当てたい、勝ちたいで、当たったり勝ったりするんなら、みんな優勝してしまいます。でも勝てないのは、それが練習場へ足を運ぶためのエネルギー、「原動力」とはなっても、当てたり、勝つための「方法論」ではないからです。


10点-10点ときた後に、なぜ次ぎも当ててやろうと思うんですか?  だからミスをするんでしょ。10点-10点ときた次ぎにこそ、同じように射とうとするのです。同じように射てた結果が10点であり、それが目的でしょう。


10点-10点ときた後にこそ、インターバルをとらずに、次ぎの矢を射ちましょう。もっと自分の身体と練習の成果を信じてもいいんじゃないですか。あなたが思っている以上に、身体はアーチェリーを覚えているもんです。ここで考えるから、違う動きになるんです。


何か新しいことを始めたら、最初からうまくいくはずがないでしょう。初めはバランスが合わなかったり、タイミングがずれていたり、なんか感じがおかしかったり・・・。でも、それを乗り越えて自分にとって自然なものにするために練習があるのです。すぐに出来ないから諦めたり、結論を急ぐから進歩がないんです。


「練習せずに当てる方法は・・・」、なんて言ってるうちは、まだまだ練習出来ている方。本当に練習出来ないと、そんな冗談言ってる余裕はありませんよ。


シューティングラインの上では、いつも必ず「テーマ」を持つ。テーマとは課題であったり、注意であったり、理想であったり、チェックポイントであったり、心構えであったり、アーチャーによってそれぞれ違います。でも、ともかくは何かの意識がそこになければ、何も始まらないし何も出来ません!


意識を矢と一緒に的に飛ばさない。


練習で何をしたらいいか分らなければ、まずフォロースルーをとってみなさい。それも長すぎるくらいの残身を。そうすれば、しなければならないことが見えてきます。


緊張することを怖がるから、それを乗り越えられない。まずはそれを認識し、あるものとしたうえでそれと向かい合う。避けるのではなく、それと一緒に緊張を楽しむ方法を探すのです。


弓が当たり出すのは「ひらめき」です。練習量は大切ですが、練習量と点数が比例しないのも また事実です。初心者の時期を過ぎてからは、頭を使って想像力を駆使しなければ、中級者の域を越えることは出来ません。


当たっている人に聞くときは、自分の質問を考える前に、「どうしたら当たるんですか?」と聞いてみなさい。そうすれば、その人が今一番重要と思っていることを教えてくれるはずです。いくらあなたの悩みをぶつけても、そのことを相手が気にしていなければ、ただそれだけのことです。


今、当たっている人の答えは、「射てば当たるよ」的で退屈なものです。今は当たらなくても、昔 本当に強かったアーチャーに聞いてみなさい。なぜ、あれだけ強かった人が当たらなくなったか、を知ることが当てるための最良のヒントです。


一流と二流、本物とニセモノを見分けなさい!!


特に練習では、まずともかくは射ってみる。何十回素引きや引き戻しをしても、何も始まらない。まずは射ってみて、その結果から何かを始める。射ってなんぼのアーチェリー。


小さくより大きく、緩んでより伸びて、ビビッてより思い切って・・・。それがスポーツであり、アーチェリーです。


早く射つ。長すぎるエイミングが好結果を運んできてくれることは、まずないでしょ。それなら、早く射つための何かを始めないと、いつまでたってもうまくなれませんよ。


試合の時、ちょっと空を見上げてごらん。そして白い大きな雲を見つけたら、そこに自分がいると想像して、そこからシューティングライン上の自分を見てみるんです。そうすると、そこで震えたりビビッたりしている自分が馬鹿らしく思えるはずです。誰もあなたを見ている人なんていないんだから。


自分の「スタイル」を持ちなさい!!! 当たっても、当たらなくても自分だけの、他人ではない形を。それはチャンピオン必須の条件で、チャンピオンになる前から、創っていくのです。


コンプレックスが原動力で世界一にはなれません。自分を高め、置かれた状況を楽しめるのは、本当にアーチェリーを愛する心です。それがあるから続けられるし、世界一も可能なのです。


当てたい、勝ちたいの前に、まず「憧れ」なさい。すべては憧れから始まります!!


わたしはあなたがこの世に生まれるより、もっともっともっと前からアーチェリーをやっている。そして、今もやっている。


どうしてダンボールやペラペラの紙で出来た的を怖がるのですか? 外したからといって、向こうから射ち返してきたことなんか一度もないのですよ!

会社でヘイこらして、家に帰ってもヘイこらして、そしてたまの日曜日にまでレンジでヘイこらしてたんじゃ、カラダがもちませよ。趣味の世界なんですから、レンジでくらい思うことを言って、やりたいことをやって、・・・。それが出来ない世界なら、やめちゃったらいいんですよ。


自分がしてもらいたいと思うことを、他人にしてもらいなさい。


圧倒的なパワー、そして若さが勝利するのがスポーツです。キャリアや経験がものをいうような競技は、在り方がおかしいか、スポーツじゃないのです。


スポーツに「道」が付いたらスポーツじゃないですよね!!?


嫌なこともあるけど、好きでやってるんだから仕方ないじゃないですか?! いつでもやめれるのに、やめないんだから。


試合でうまくいかないことや、失敗することは何度もある。問題は同じ過ちを何度も繰り返すこと。それをしないためには、意識とテーマを持ってシューティングラインをまたぐことです。


過ちはある。大事なことは、同じ過ちを繰り返さないことです。


どうして、自分自身の満足と自分自身のグッドシューティングを求めないのですか? どんな試合でもチャンピオンはたったひとりしかいないんですよ。そしてチャンピオン以外は、すべてその他大勢です。


1点でも勝ちは勝ち。同点でも負けは負け。だから、最後の1射まで、決して諦めずに Do the Best for Good Shooting!


がんばろう! と思うと、そこに力が生まれる。だから、がんばる前に、頑張ろうと思った時こそ、頑張らずに普段と同じように・・・を心掛ける。「リラックス!」


矢を抜く前に一歩下がって的面全体を見る。そうすると、あなたのグルーピングの大きさとその中心が見えてくるものです。そこにはシューティングラインでの結果があるのだから、当たった外れた以前に、すべてを冷静に判断するのです。


さら的を射つ。可能な限り練習では新品の的紙を使いましょう。そうすれば的中の傾向やサイト位置やグルーピングの中心が見えてきます。本当のエイミングの意味が分かるはずです。


心の中に壁を造らない!!  例えば320点くらい出すアーチャーは50平均でスコアーを付けたり、考えたりします。たしかにプラスばかりで計算はし易いでしょうが、所詮その程度止まりになります。そんな時こそ、55平均やいっそ60平均で点数を付け出せば、絶えずマイナスばかりであっても、近い将来きっともうひとつ上の世界が見えてくるものです。


目標は「無意識」であっても、無意識は最初から無意識で存在するのではなく、意識の積み重ねが無意識を創ってくれるのです。


足腰を鍛えなさい。アーチェリーは特別な競技ではなく、「スポーツ」です。あなたがアスリートなら、強靭な足腰と身体の柔軟性を持てばアーチェリーはもっと簡単になります。


どんな素晴らしい技も技術も、「力」のなかにしか存在しません。弓を引く力も満足にないのに、華麗なシューティングや流れるようのフォームはおこがましいと思いません?! 技は力の中に、です。


アーチェリーのフォームは、積み木を積み上げるようなもの。うまくきれいに積まないと積み上げられない。そのために、まずはシューチングライン上に最初の積み木を真っ直ぐに正しく置きます。


「うまくなる練習」をしなさい。いくら「ヘタになる練習」をしても、ヘタにしかなりませんから。


スランプなんかない!  スランプと思った時から、そこに壁ができてしまいます。「調子の悪い時」はあっても、スランプはないのです。調子の悪い時は、それを過ぎれば今以上のすばらしい時がそこに待っています。だから希望を持って練習ができるのです。


亀井 孝の金言集


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