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#65 ランチェスター戦略 - 弱者の戦略の実践

Kametaroでございます。
Voicyパーソナリティの木下斉さんのビジネススクール企画、ジブン株式会社ビジネススクール。
3月まで実施される第一クールに参加し勉強していきます。

該当放送は以下から聴いていただけます。チャプターは随時追加されるので、月度のサブスク料金と捉えていただくと妥当だと思います。

今回はここで紹介されていた「ランチェスター戦略」中の「弱者の戦略」を私が実践した例を振り返り、今後の実践に繋げていこうという記事です。どうぞお付き合いください。


ランチェスター戦略とは?

ランチェスター戦略は、戦争の法則に基づいたビジネス戦略の一つで、弱者が強者に対抗するための戦略ということです。
私は小売業に従事していますが、常に自分の店舗の近くには地域一番店があり、その圧倒的パワーに対抗するためにニッチ戦略を取らざるを得ないことが多かったことから、非常に腑に落ちやすい話でした。
以下、ChatGPTに整理をしてもらいました。

ランチェスター戦略の基本的な法則
第一法則(弱者の戦い方)
一対一の戦闘(局地戦)に適用される法則で、主に数での優位性が重視されます。この法則では、各プレイヤーが互いに一つのターゲットに集中攻撃することが重要です。ビジネスでは、小さな市場や特定のニッチ分野に集中して競争することが推奨されます。強者との正面衝突を避け、得意分野で局所的な強みを生かす戦略です。
第二法則(強者の戦い方)
集団戦(全体戦)に適用される法則で、兵力や市場シェアが多いほど強い影響力を発揮することができます。大企業や市場でのリーダー企業は、この法則に従って圧倒的な資源を活用し、複数の分野や地域で同時に影響力を及ぼすことができます。

出典: ChatGPTによる解説

小売店舗での例 - 新宿伊勢丹とその競合

実店舗における地域一番店は、全方位戦略に出ます。
ランチェスター戦略における「強者の戦略」で、圧倒的な資源を糧に、物量で弱者を圧倒しようとします。
例として日本の単店小売業売上高No.1の新宿伊勢丹を挙げます。
新宿エリアだけで言えば京王百貨店・小田急百貨店・高島屋新宿店・(閉店済みだが)新宿三越、あるいは業態は違えどルミネ・マルイなどの競合に対し強者の戦略を採っていたと思います。

では、上記のライバル店はどう戦っていたかと言えばわかりやすい例として京王百貨店はシニア・インバウンド・物産展を中心とする催事に注力。小田急百貨店は東日本No.1のゴルフ売場を擁する小田急ハルクがありました。
彼らとて非常に売上高が大きい店ですが、伊勢丹に対して弱者の戦略・ニッチャー戦略を採っていたように思います。

私の取り組み - ブランドではなく「作り手」を揃える

私は雑貨の仕入れ担当をしていた際、ライバル店舗の圧倒的な品揃えに対抗すべく、悪戦苦闘しておりました。
顧客の要望するブランドをそのまま導入することは、ライバル店のブロックもあり難しく、またよしんば導入できたとしても同じものをパワーが劣る店舗が売ったとして、成果が出づらいのは自明です。

そこで、私は作り手を直接訪問し彼らの自社ブランドを展開することにしました。彼らは本来、大手ブランドのOEMが主体で自社ブランドは知名度がありません。しかしながらより作り手としての思いや実験を反映させることができ、品質と価格競争力ではOEM先ブランドに勝ると判断。
また、作り手本人に来店してもらい顧客と繋ぐことをやり続けておりました。これを2年ほどやり、集大成として多くの作り手さん・ブランドオーナーを一堂に会するイベントを実施したところ大きな成果が出ました。

どれほど大きな成果かと言えば、私は異動して後任に引き継いでいたのですが、この企画を社内の第三者がスピンアウトさせて起業し、今でも商売として続いています。嬉しさと悔しさと歯がゆさが混じった微妙な感情があります。ビジネスにおけるオーナーシップって大事だな、と思います。

脱線しましたが、局地戦で勝ち、その戦場での優位性を守るということですね。

戦果が無視できないレベルになると、強者は大軍で襲ってくる

ところが、それから4,5年ほど経つとライバル店舗がとんでもなく大きな規模で同じような企画を実施してくるのですね。

これは、大局に影響が無さそうな局地戦での劣勢を放置していた強者が、その局地戦での戦果が無視できないレベルに育ってくると、大軍で襲い掛かってくるということですね。弱者としては局地戦での勝利におごることなく、ゲリラのごとく仕掛け続けなければいけないということを身につまされる出来事でした。

有利なビジネス自体が希少

こうして考えると強者の戦略を取れるシーンが起こること自体が希少ですし、個人がビジネスをしようと思うと自ずと弱者の戦略に拠って立つほかないと思わされます。

今日もお付き合いいただきありがとうございました。



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