韻象〜clmusy trick〜
どうも、かめちゃんと申します🐢
唐突ですが、みなさんは"韻"って意識してますか?"rhyme"とも言う。
今回はそんな韻にまつわる投稿です。
取り上げる楽曲は「clmusy trick」。学マスの姫崎莉波お姉ちゃんが歌う1曲です。
楽曲そのものやアイドルの印象的なことは別のnoteにも書いたので、今回は歌詞の中にある韻を見ていきます。
韻(rhyme)とは
さて、本題に入る前に、今回扱う"韻"について整理してみます。
韻というのは、基本的には言葉の響きを表す言葉ですが、今回扱うのは上記4の意味です。
音楽の中でも用いられることが多く、ラップなどが印象的かもしれません。
が、音楽において、決してラップだけが韻を扱っているわけではありません。具体例を見てみましょう。
「君の名は」で有名な、「なんでもないや」という曲のサビです。
ここでは「(タイ)ムフライヤー」、「(上が)るクライマー」という部分で韻を踏んでいます。
どういうことか。
これをローマ字に起こしてみます。
前者は「mu-fu-ra-i-ya」、後者は「ru-ku-ra-i-ma」となりますね。
ここの母音が「u-u-a-i-a」となって共通しています。
このルールに基づいて考えると、例えばウクライナ、ブルガリア、うるさいな、なども同じ母音です。
これらのように、それぞれの言葉は違うのに、母音が揃っていて聴き心地(響き)が良い。簡単にいうと、これが韻を踏むということです。
この例では母音が完全一致しているものでしたが、少し変えるなんてのもアリです。
こちらも具体例を挙げてみましょう。
Mr.Childrenは韻を大事にしているイメージがあるので、その中から大ヒット曲である「しるし」のサビ。
「ダーリンダーリン」の「a-i-n-a-i-n」、
「半信半疑」の「a-n-i-n-a-n-i」。
こう見ると違うじゃないかとなってしまいそうですが、歌を聴いてみると音が似通っているのがわかります。
これは、伸ばし棒なども含めて、音として近しいものだからこその響き、"韻"なんですよね。
ちなみに「しるし」では、この後も
というように、韻が散りばめられています。
やはり、聴いていて耳心地がいい。
このように、韻は音楽を彩る大事な要素の一つであると言えます。
ラップとかになると、もはや韻のリズムが楽曲になっているというほどに気持ち良すぎて、たまらんです。
...と、韻の解説は一旦ここまでにしときましょう。もう1000字超えてるんで、本題へ。
韻についてもう少し知りたいという方は、
ZeebraさんのYoutubeをご覧くださいませ〜
clmusy trickの場合
さて、お待たせしました。今回の本題は、莉波お姉ちゃんの楽曲についてです。
今回の作詞作曲は渡辺翔さん。
テレビアニメ「魔法少女まどか☆マギカ」のOPである「コネクト」など、ヒット作を数々持つ方ですね。
流石、楽曲としてのキャッチーさは中々素晴らしいものがあります。
その中でも、渡辺さんご本人がこんなツイートポストをされていました。
そう、韻なんですよ。
この楽曲の耳心地の良さ、音楽だけじゃなくて作詞にもテクニカルに込められてるんですよね。
特に渡辺さんが仰っているBメロ部分は細かく散りばめられています。
4連打できましたか...やりますねぇ...
太字にしていますが、全て「You」で揃った音なんですよね。
「余裕」と「女優」の部分は「You」の前部分もかかっています。
憎いのは「言う」の部分。
文字では「i-u」なのに、歌えば「You」で揃えられる。
くぅ〜気持ち良すぎるZE!
その直後も「Lady」と「例に」で踏んできます。
先の件もそうなのですが、日本語と英語を織り交ぜて韻を踏んでいるのがポイント高い。
やはり言語が違うと、発音も変わってきますからね。英語だと、例えば「Lady」だと「Rainy」とかが踏めます。
ちなみに、シンデレラの方で宮本フレデリカと一ノ瀬志のユニット「レイジーレイジー」がありますが、その「Lazy」も踏めますね。楽曲も「クレイジークレイジー」ですからね、こちらでも。
話を進めて、2番同じくBメロ部分。
今度も4連打です。1番の「You」と同じ母音ですが、今度は「Que」の音で揃えられています。
ここでは「Cute」という、日本語では「キュート」と言ってしまうところを発音的にte部分を言わずに気持ち良い響きを当てはめています。
もう一個気持ちいいのが、「IQ」の部分。
先のアイの部分でためてキューを当てはめていく感じがテクニカルです。
韻って、母音が揃っているかどうかが一つではあるのですが、先のZeebraさんもお話ししているように、子音によっては気持ち良さがちょっと落ちてしまうことがあるんですよね。
例えば、「愛」と「滝」では同じ「a-i」になっていますが、音として聴いてみると、子音の分、音が引っかかるような感じがあります。
以上がこの楽曲の主な韻の部分。
その他、サビでは
語尾を揃える程度ではありますが、しっかり綺麗にお尻が揃っている分、聴き心地が増しています。お耳にジャストフィット。
さいごに
正直、この楽曲はアイドルの歌う楽曲として、リズムの心地よさを追求されている感じがありますね。これが作詞作曲を同じ人がやっているメリットなのかもしれない。もう楽曲の虜です。
そして、韻の気持ち良さを浴びたい方にはHip-Hopとかも聴いてほしい。
いきなりゴリゴリのアンダーグラウンドとかに入らなくても、Creepy Nutsとかからでもいいし、なんならヒプノシスマイクとかでもいい。
そこから例えばTHE FIRST TAKEとかに出ているHip-Hopアーティストの楽曲とか聴いてみてくれたら嬉しいです。
これからも、莉波お姉ちゃんの活躍を応援しつつ、いろんな楽曲の魅力に触れてみたいなぁと思うかめちゃんでした。
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