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ビジネスクラスに乗った話~2

先日、オーバーブッキングでビジネスクラスに乗った話を書いた。


そんなラッキーはそうそうあるものでもないので、もうビジネスクラスに乗ることもなかろうと思っていた。
しかし、実はまたその機会が訪れた。

夫が早期退職して、小さい起業をした。
その関係で1年か2年に一度くらいドイツに行く機会ができた。
英語力が微妙な夫に、ただついて行く。いや、行かされると言う感じである。と言う私も、実は英会話は中学生の文法だけで話すベタベタ日本人英語だが、ドイツ語が多少わかるので、いないよりマシなのだ。
ホテル代は一人も二人もさして変わらない。飛行機代だけが問題であるが。

若いころは、仕事で海外行けるなんて良いよね~と思っていたが、今は全然良いと思わない。

なぜなら、着いてすぐ仕事モード。
観光地でないところだと、なーんにも楽しくはない。
ホテルに帰って、特に美味しいわけでもないところで食事して寝る。
何ならお昼はケンタッキーとか、駅の売店のパンだったりする。
そして、他の都市にも寄らずに帰国する。

それだけなのだ。
時差ボケもあるし、長距離移動だし、ただただ疲れる。

「長距離移動疲れるなぁ~。やっぱ遊びで行きたいなぁ」

などと言っていた。

4年前に行ったときの話。
オランダ航空のチェックインカウンターにつくと、小さいボードを掲げたスタッフが立っている。
内容は、

本日4万円でビジネスクラスへグレードアップできます

という案内。

エコノミーチケットが確か往復11万円位
ちゃんと調べてはいないけど、ビジネスは25万円くらいだったと思う。

確かにプラス4万円でビジネスって・・・安い

でも4万だよ。
4万あったら何できる?って話である。

夫は衝動買いしてしまうタイプ。
「んじゃぁ、してみよっかな?」
私がビジネスに乗った話をしたことがあるから、自分も乗りたくなったのだ。

最初は渋った。
でも、前回行ったとき、仕事で行くのは超疲れるのがわかっていたので、時間も迫るし、半ばやけくそで乗ることに同意した。

手荷物検査を受けながら、ずっと4万円ってどうなの?って思っていた。
(ちなみに関空は手荷物検査でビジネス専用レーンがあり優先で進める)

でも、もう乗ると決めたし、出国審査で「悪いことしてないヤツだ」と認めてもらってスタンプを押される頃には、前回以上に満喫することを決意した。

今回は、ちゃんとビジネスラウンジを利用する。

えー、こんな爽やかな空間で、色々なフードと飲み物がフリーで提供されているのか。またもや知らなかった世界を知る。
朝出発が早かったから、朝食がここで済まされた。
「な、良かったやろ?」
出費して良かったのだと私に納得させようとする夫。

でも、元々ビジネスに乗るような人たちは、そんなものに浮かれていない。
少々のナッツとビールだけ飲んでいる人、コーヒーだけ飲んでいる人もいる。
たまに私たちのように、アレもコレもと食べている人もいる。
当たり前だがタッパを持ってきている人はいない。

搭乗時間が迫る。

エコノミーに乗るときは、私はできるだけ最後に乗る。
なぜなら、離陸まで狭い空間で待ちたくないからだ。
ビジネスは一番最初に搭乗案内される。
でも、構わないのだ。
出発前に飲み物とスナックが配られ、ゆったり離陸を待てるのだ。
周囲は皆シャンパンを飲んでいた。
私はアルコールがダメなので紅茶を頼んだ。
それでもデルフト焼きの高級マグカップで出てきた。

最高だなと思ったのは、何といっても180°完全フラットに寝れることだ。布団も薄い羽毛布団である。

夫と隣だったが、仕切りを上げたら完全個室みたいになる。
私は2回目だから、ルフトハンザとの違いを感じたり冷静に過ごしていたが、横を見ると夫は完全に浮かれていた。
アルコール弱いくせに、ちゃっかりシャンパンを頼んでいた。
その他チョコやフルーツ、チーズなど、「おかわり如何ですか?」と聞かれたら、すべてに「お願いします」と言っていた。

そう、彼の担当CAさんは機内で数少ない日本人だった。
外国人CAさんの時は、”beef, pork, fish, coffee,  tea, please” 以外一切しゃべらないのに、日本人なのでいちいち何かしゃべりかけてヘラヘラしていた。
テレパシーで「CAさん、すいませんねぇ」と送ったが、送信エラーだった。

美味しい食べ物、飲み物、大きなモニター、体を完全に休めながら到着した。

何といっても、体の疲れ具合が全然違う!

でもでも、やっぱり4万円というのはそれなりでは?

「次からはやっぱりエコノミーね」

と念押しした。

とはいえ、なぜかまたしてもビジネスに乗る機会は訪れるのである。
続きはまたの機会に。




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