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続、はじまりの記



強烈に苛烈に思う。

まだ経験した事のない高さの山に登ろうと思ったら、
行った事のない遠洋まで船を進めようと思ったら、
ピンチになっても最後まで逃げないやつとしかロープを結んではいけない。
絶対逃げないやつにしかオールを任せてはいけない。
事態に真っ直ぐに対峙しようとするやつしか信じてはいけない。

撮影が始まる前。
これからの長い道中遭難しないか不安で仕方なかったから。周りにいる人たちの普段は見ないようにしている姿までを一人一人の顔を思いうかべながら考えた。
わからなかったら一人一人話をして知ろうと思った。
そうやって集まってくれた大勢の人たちのおかげで長い長い撮影は無事に終わった。無事などころか楽しい事しか覚えていない。
周りを囲んでくれてる人たちのおかげで強い風が吹いて船が揺れてゲロ吐きそうな事も笑いに代えられたから。
それはそれは幸福だった。

これからまた船は違う大洋へ向かう。
パーティーは別の峰を目指す。 
せっかく集まってくれた仲間たち。
どうか最後まで逃げないでほしい。
出会ったことのない景色を一緒に見に行きましょう。
なんか偽善的な言い草になったな。
本心です。




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