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ウトロ放火事件~ヘイトクライムを規制せよ

個人の所有物であり、プライバシーの問題もあるが、社会に警鐘を鳴らすためあえて掲載。 京都ウトロ放火事件の現場を視察。惨たらしい被害状況に怒りを新たにした。犯人は運動の象徴であった立て看板の倉庫を的確に狙って攻撃した。 ヘイトクライムだが、激情型ではなく、極めて計画性の高い犯行だ。

ウトロ放火現場(2022年5月筆者撮影)


被害者弁護団によれば、犯人はインターネットでウトロを知り、ウトロ運動の象徴であった立て看板の格納場所を知り、そこを狙って放火したという。 植民地支配の被害者らが土地を守る必死の運動を展開した、その運動の歴史の象徴が立て看板であった。 それを焼くことは、運動の歴史の否定であった。

犯人はインターネットでヘイト思想に染まりヘイトクライムを実行した。 それだけでなく、この悪質な反抗計画を示唆したのもインターネットだったのだ。何度も言うが、ヘイトクライム防止のためにインターネット規制は待ったなしの課題だ。 ネットを規制しマイノリティの命を守れ。

「韓国が嫌いだった」京都・ウトロ放火、22歳の男はなぜ事件を起こしたか ヘイトクライムは防げるか(前編) | 47NEWS (nordot.app)

米国ではインターネットでヘイトスピーチが拡散し、それを契機にヘイトクライムがいくつも起こっている(5月、バッファローでの銃乱射事件では黒人10人が死亡)。 ヘイトスピーチを野放しにすれば必ずヘイトクライムに結びつくのだ。これほど因果関係が明白なのに、なぜ放置するのだろうか。

犯人に「立て看板」の位置を教え、放火を教唆した匿名の書きこみをした人物こそ、この事件の主犯なのだが、その人物の責任を問われることはない。犯人もそれが誰だか知らない。これがネット社会の恐ろしさだ。 今すぐなすべきことは、犯人が見たネットを克明に調査し、シラミ潰しに閉鎖することだ。

ネット規制と同時になすべきは「ガバメントスピーチ」だ。 ヘイトクライムを厳しく批判し、このような犯罪は絶対に許されないことを、公的な然るべき機関(総理大臣、自治体の長、両議会の議長など)が声をそろえて連呼すべきだと思う。 そういう当たり前のことすらできないから、この国はダメなのだ。

米乱射、匿名掲示板「4ちゃん」が影響か 犯行声明「真実学んだ」:朝日新聞デジタル (asahi.com)

ヘイトクライムの温床となるインターネットサイト、米国はきちんと捜査しているではないか。 日本だって同じこと(というより、こちらが元祖)。 なぜウトロ放火をけしかけたインターネットサイトを捜査しないのか。

初出 2022年5月21日Twitter

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