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初心者向けストリートスナップ考察#1-3

こんにちは!フォトグラファーのKAMANOIです。
ライフワークとしてほぼ毎日写真を撮っています。

今回は初心者向けストリートスナップ考察#1-2に引き続きストリートスナップをジャンルによって細分化する第三弾、今回のテーマは「デザイン的なストリートスナップ」です!初心者向けストリートスナップ考察#1では以下のように記述しました。

画造りがデザイン的であったりテクニカルであったりシルエットを意識した写真が自分の中ではここに入る気がします。SNSでは1番人気なジャンルかも。

では一枚ずつ撮影地や設定、技法、比較や失敗例なども交えて細かく解説していきたいと思います。


解説1枚目


日中撮った1枚。通行人の女性シルエットです。使用カメラはNikonZ6、レンズはVoigtlander NOKTON 58mm F / 1.4、マニュアルフォーカスの単焦点にkenkoブラックミストNo.1をつけています。(f1.4 ISO100 1/3200)

この場所は二子玉川駅でモールのように向かい合う建物2つの上に光を通すガラスの屋根がかけられていて右上側と左下奥に通りが抜けています。(肉眼だと結構明るい)私がカメラを構えているのは2階の踊り場です。この場所は駅前で人通りが多いので左下が暗く、右上から入るの光の写り方にして余計なものが画角に入らないようにして床の白線の入り方を決めて少し待ちました。また、2階からの目線で被写体を奥に置く事で奥行き感を出して通常肉眼で見る視点とは異なるようにしています。こういう時はf8-f11くらいで撮ることも多いですがこの時は人通りが多くタイミングが大切だったので解放でシャッタースピードを早くしています。現像はやや青みを入れてクールにしています。現像、レタッチについては後日別記事で触れていきたいと思います。

解説2枚目

勝鬨橋の上で撮った1枚。この日は友人と夜景を撮りに来たのですがその時に撮ったスナップ。使用カメラはNikonZ6にキットレンズのNIKKOR Z24-70mm f/4 Sをつけて撮ったものをクロップしています。

元画像はこちら

元々人をいれずに橋を撮ろうと思い対角線構図でなるべく橋を入れようと構えていたところ、レンズの都合で橋が入りきらず悩んでいました。そのタイミングでウーバーの自転車が来たのでスナップに切り替えました。被写体に対して左のバランスが悪いのと手前の大理石の映り込みが邪魔なので縦写真にクロップ。ジオメトリーも少し起こしています。色合いは嫌いじゃなかったのですがクロップした時に左上に残る緑が邪魔だったのでモノクロに。設定はf4 ISO16000でSS1/400秒。電灯が白飛びし過ぎず自転車の照明は強く出るよう意識しています。明暗差が強い中この設定でも橋のディテールがしっかりしてくれているのはNikonZのおかげです。ザラつきも雰囲気に合っているので除去等はしていません。強いて言うならレンズ縁側なので歪みと右上のボケ感は気になるところ。ズームで縦にして狙っても良かったかなとも思ったけど立ち位置の関係上右後ろに下がると橋の歩道の手すりに邪魔されるのと橋の奥の無駄な情報が写りやすくでこちらを選択しました。また、この写真では橋柱が重なるようにして橋の中央の車道が隙間から映らないように気をつけています。

解説3枚目

リフレクションを使った1枚です。撮影地は新宿のZARAで時間は夜です。使用カメラはNikon D600レンズはNIKKOR 70-300mm f/4.5-5.6のワイド側70mmで撮影したものをクロップしています。この写真に関しては先に元画像を見ていただくとわかりやすいです。

元画像

画面右下は地下一階で画面の左にはLEDパネルの動画広告があります。地下からハットに眼鏡の男性が階段を上がってくるのに気づいたので右上のリフレクションに注意しながらタイミングを測ってシャッターを切りました。ズームして最初から仕上がりの画角を狙っても良かったのですが取りこぼしが怖かったので広めに実像も抑えてからクロップしています。設定はf5.6 ISO4000 1/200秒です。

仕上がりはこちら

クロップをする際に無駄な情報を整理することと画のバランスを意識しました。ジオメトリーを整えてモノクロにしてコントラスト調整しています。シルエットの中のスニーカーとヒールの女性の実像もしっかり認識できるように意識しています。

解説4枚目

B/Wのタイルの廊下が印象的な1枚。場所は恵比寿ガーデンプレイスで曇りの日中です。使用カメラはNikon D600レンズはNIKKOR 70-300mm f/4.5-5.6の180mmです。

画面のセンターに女性が来るのを待って左右の均等感と被写体のスカートは向かって左に、犬は向かって右にきたタイミングでシャッターを押しています。意識して被写体にしたのは犬ではなく犬を散歩している女性です。無駄な情報が入らないように気をつけつつ私は8段くらいの階段を上がった上から撮って奥行き感を出しています。


この写真は元々設定ミスでf22 ISO3200で1/100秒で撮ってしまったのですごくアンダーで引き上げるとノイズまみれでした。失敗の撮ったままはこちら


この写真を撮った頃はスナップを始めたてで絞ればカリっと写るとしか思ってなかったしタイミングに設定直すのが間に合わずとりあえずシャッターを押した写真です。お恥ずかしい。今ならf8くらいで適正露出で撮ります。こういう失敗をたくさん繰り返して反省して次の撮影に活かしてきました。けど押さなきゃ何も残らないですから。

解説5枚目

フォトジェニックなスニーカーが陳列するショップの前で通行人の影を撮った1枚。場所は渋谷のMiyashitaParkです。使用カメラはNikon D600レンズはNIKKOR 28-85mm f/3.5-4.5の55mmで設定はf3.8 ISO100 1/80秒です。

これは場所依存度が高い写真ですね。そして簡単。
ただ自分なりにこだわったのはフォトジェニックなロケーション+シルエット+もう1つ要素が欲しいと思いながら撮っていました。この写真の場合は袖の「START」の文字。要素としては弱いですが画面内に他に文字が無いので良しとしました。シルエットをパキっとしても良かったかなと思っています。

こういう場所依存度が高い場所は長くいてみたり、定期的に通って撮り比べてみることをオススメします。

後日、横で店内にいるスタッフの方々を被写体にしてみたり、

もっと引きでお店の前を左右からバランスよく人が通るのを映したり

場所依存だからこそ、+1の要素がもっと面白くなるように何度でもリベンジができることが強みですね!(※お店には迷惑かからない程度に)

さいごに


ジャンルによるストリートスナップ考察第三段「デザイン的なストリートスナップ」いかがでしたか?「デザイン的なストリートスナップ」で気をつけていることは情報の整理と画造りのバランスです。ビジュアルイメージのカッコ良さは華やかだしSNS受けも良いです。しかし、ただそれだけを追い求めると被写体を物として配置してしまい画造りだけで中身の無い写真になりやすいので注意していきたいと個人的には思っています。次回はテーマ「刺激的なストリートスナップ」です!

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