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その日は突然やってきた(愛猫PUAの最初で最後の闘病日記)

その日は、本当に突然やってきました。こんなことってあるの? って、何度自問したことか。

朝、キッチンの床に黒いシミがあったので、モップがけしようと、すぐ近くにいた愛猫のPUAに「ちょっとどいて、掃除するから」と話しかけても微動だにしない。怠けねこめ!

「Move!」と怒鳴ってもダメ。あ、うちの愛猫たちは、たぶんバイリンガルです。大体、褒められるときは日本語、叱られるときは英語が多いです。

動く気配がまったくないので、背中を押してズルズル動かすと、普段なら嫌がって飛び起き、何事もなかったようにスタスタと去っていくPUAが、その日はされるままにキッチンの床をズルズル。

「あれ?」と思って、よく見ると、後ろ脚が2本ともピーンとまっすぐ。胴体をもち上げて立たせようとすると、両脚ともブラブラしています。

立つことは100%不可能、座ることはできても、後ろ脚はまっすぐなまま。

2か月ほど前に、変な横歩きをするので、獣医に診てもらったら、関節炎と診断されました。17歳のPUAに関節炎の1つや2つがあっても当然のこと。注射を打ってもらい、アマゾンで買ったサプリメントを服用し、ペット用ホットカーペットに寝かせていました。

まあ、今回も関節炎が悪化して、ちょっとしたら歩けるかなと思ったりしたのですが、お昼前になっても、後ろ脚はピーンとまっすぐのまま。さすがの私も「これは、おかしい」と思い、獣医に電話。ラッキーにも、その日の最後の予約枠が空いていました。

夕方の会議を少し早めに早退させてもらって、獣医に車を走らせます。PUAは、キャリーバッグの中のPUAは、借りてきたねこ状態でおとなしくしていました。

クリニックでは、まずは体温やら体重測定など。それから先生に診てもらいます。

PUAを見た瞬間、先生は「あちゃ」と。実際の英語の単語が何だったのか忘れたのですが、意味的には「あちゃ」でした。

この時点で、「関節炎かしら〜」などと、お気楽に考えていた私の頭は真っ白になってしまいました。「そんなに悪いのかしら」

先生が、PUAの胴体を持ち上げて、足の検査をします。左脚はまったく動かず、右脚は少し反応があります。

先生から、さまざまな可能性の説明がありました。従来から患っている関節炎とは関係なく、ガンが背骨に移転した可能性、脊髄損傷、などなど。レントゲンやMRIを撮ったら、原因がわかるかもしれない。その状況によっては、手術で治る場合もあるけれど、高齢なので手術に耐えられるかどうかわからない。ねこは痛みを訴えないので、QOL(生活の質、心身の健康)を考える必要が出てくるかもとも。

あまりに動転している私は、言葉ではわかっても、それを総括的に理解できない状況です。

とりあえず、その日は痛み止め薬をもらい、3日後に再診してもらうことになりました。

家に帰って、横たわるPUAをブラッシングしていたら、薬のせいもあって、ウトウトとするPUAでした。

つづく

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