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S君の生き方から教わったこと_木下晴弘

1日1話、読めば心が熱くなる365人の仕事の教科書より~

◆著者経歴

1965年、大阪府生まれ。同志社大学卒業後、銀行に就職するが、学生時代大手進学塾の講師経験で得た充実感が忘れられず、銀行を退職して同塾の専任講師になる。
生徒からの支持率95%以上という驚異的な成績を誇り、多数の生徒を灘高校をはじめとする超難関校合格へと誘う。その後、関西屈指の進学塾の設立・経営に役員として参加。「授業は心」をモットーに、学力だけではなく人間力も伸ばす指導は生徒、保護者から絶大な支持を得た。
現在、株式会社アビリティトレーニングの代表取締役として、全国の教育機関で、教員・保護者・生徒向けのセミナーを実施している。セミナー受講者は350,000人を超えている。
(引用:https://www.abtr.co.jp/profile.html)

◆中学3年から受験勉強スタート

小学校の頃から、この塾に通ってK学院に進学するのが夢のS君。
早くに父親を亡くし、母親が女手一つで彼を育ててきました。
塾に通いたいというS君をなだめ続け、生活を切り詰めながらなんとか中学3年の中途で入塾させることができたのです。(中略)
一冊しかない参考書がボロボロになるまで勉強し、約二か月でビリに近い状態から700人中ベストテンに入るまでになったのです。まさに信じがたい伸びでした。

◆合格、そして

S君と母親は掲示板の前で泣いていました。
「よかったな。これでお前はK学院の生徒じゃないか」と喜んで声を掛けた私に彼は明るく言いました。
「先生。僕はK学院には行きません。公立のT高校で頑張ります」
S君は最初から経済的にK学院に行けないと分かっていました。それでも猛勉強して、見事合格してみせたのです。
なんという健気な志だろう。私はそれ以上なにも言わず、S君の成長を祈っていくことにしました。

◆3年後

東大・京大の合格者名が週刊誌に掲載され、その中にS君の名があったのです。「S君、やったなぁ」。私は思わず心の中で叫んでいました。

◆感想

「志が人を動かす」と感じました。
最初から叶えられない夢だと知っていても努力をし続けられる志の高さに母親が心を動かされ、先生が心を動かされ、合格という素晴らしい結果に繋がったのだと思います。
さらに、例え入学が叶わなくても、勉強したことはS君の輝かしい未来へ繋がったのだと感じました。

私達も、家族のCHO(chief happiness officer)としてファシリテーションを通じて家族の幸せを広げていくという新しい事業を立ちあげました。
夫婦二人のみのとても小さなスタートですが、おかげさまで応援してくださる人も増えてまいりました。本当に感謝しております。
努力を怠らず、志を高く、ずっと応援していただけるように日々精進してまいります。

(冒頭写真はhttps://www.abtr.co.jp/より引用)




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