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褒める人間は敵と思え_桂歌丸

1日1話、読めば心が熱くなる365人の仕事の教科書より~

◆経歴

桂 歌丸は、日本の落語家。位階は従五位。勲等は旭日小綬章。本名は椎名 巌。 公益社団法人落語芸術協会会長、横浜にぎわい座館長などを歴任した。(Wikipediaより)

◆褒める人間は敵

これは古今亭今輔師匠から言われた言葉なんですが、「褒める人間は敵と思え。教えてくれる人、注意してくれる人は味方と思え」という教えは大切にしています。(中略)
若いうちに褒められると、そこで成長は止まっちゃう。木に例えれば、出てきた木の芽をパチンと摘んじゃうことになる。で、教えてくれる人、注意してくれる人、叱ってくれる人は、足元へ水をやり、肥料をやり、大木にし、花を咲かせ、実を結ばせようとしてくれている人間だって。

◆本当の恩返し

「噺を教わった人よりも受けて、初めてその人への恩返しになる」っていうのが私の持論なんです。教わった人より受けなかったら恩返しにも何にもなりません。私は若い時から師匠や先輩の前でも「なぁに、負けるもんか!」ってやりましたよ。

◆自分を売れ

それから、私が大切にしている言葉に「芸は人なり」というのがあります。薄情な人間には薄情な芸、嫌らしい人間には嫌らしい芸しかできないんです。だからなるたけ清楚な、正直な人間にならなきゃだめだって。それが芸に出てくる。(中略)
品物を売るんじゃなくて自分を売れ」。それと同じですよ。

◆感想

耳障りの良い言葉は成長を止めてしまう。
もちろん全く褒めないのもやる気が失われてしまうので
二宮尊徳の「可愛くば、五つ数へて三つほめ、二つ叱って良き人となせ」くらいがちょうどよいバランスなのかなと個人的には考えております。
ただ、注意すること、教えることは相手を想っていないできないことであるとは常々感じております。
注意することは相手に少なからずマイナスの感情を与えるものであり、できるだけ言いたくないものです。
それを敢えて伝えるのは相手の成長を願ってのこと。
率直に注意してくれる味方を大切にしてまいりたいと思います。

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