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"人が講義しない授業"の次に取り組んでいる事

学習における『内省』

2020年6月頃だったか、ある無料のオンラインセミナーに参加した。学習者主体のマイクロラーニングについて、みたいなタイトルで、確か、合田さんが講師だった。その中で、

学習を継続させるのに最も有効な手段は、今のところ『内省』である。色々、学内のLMSに学習を促す機能(他人や自分の学習者時間を表示させたりなど)を試してみたが、『内省』が最も効果があった。

との資料と説明があった。この頃からずっと気になっていて、いつか取り組んでみたいと思っていた。

"自己調整学習"なるもの

そんな折、若い同僚との雑談の中で、向後千春さんを知る。その同僚が好きな先生で、研究や授業内容も教えてもらった。

大学通信教育課程の社会人学生における自己調整学習方略間の影響関係の分析
2016 石川 奈保子, 向後 千春

また、伊藤崇達さんの記事も紹介してもらい、一気に行動へのモチベーションが高まる。

「自ら学ぶ力」を育てる方略
伊藤崇達

具体的なモチベーション

お二方の内容の中でも特に自分のモチベーションを上げた箇所がある。

自己調整学習の3要素

さまざまな理論的立場からの見方がありますが、自己調整学習を整理して定義すると次のようになります。
「学習者が〈動機づけ〉〈学習方略〉〈メタ認知〉の3要素において自分自身の学習過程に能動的に関与していること」
言い換えれば、「自ら学べる」学習者とは、この三つの要素を備えている人のことだと考えられるわけです(図表1)。
伊藤崇達,「自ら学ぶ力」を育てる方略
図表1 自己調整学習のイメージ

「メタ認知」が『内省』では?
「学習方略」は簡単に言えば学習の手段。これは動画教材を整備できたので、学習者主体で様々な手段をとれる環境がある。
やっぱり『内省』なんだ。

学習サイクルのトリガー

大学通信教育課程の社会人学生には,まず,「Ⅰ学習方法を振り返る」方略を使用するよう促すことで,自己調整学習のサイクルに誘導できる可能性が
あることが示唆された.
2016 石川 奈保子, 向後 千春,
大学通信教育課程の社会人学生における自己調整学習方略間の影響関係の分析

『自己調整学習には「予見」「遂行」「自己内省」の3つの段階、かつ、循環がある』との事だが、向後さん、石川さんらの研究では「学習方法を振り返る」から、この3段階循環に誘導できるかも、となった。

論文中には、「学習方法を振り返る」が起点となることを強く主張するには限界があり"示唆"、に留めているけど、素人があれこれイチャモンつけても時間が過ぎるだけで無意味。「学習方法の振り返り(自己内省)」が自己学習に必要なのは間違いない訳で、やってみるデメリットはゼロ。
こりゃ、やるっきゃない。

という事で、実業務への落とし込みをイメージしながら手を動かしていきます。が、それは次回<(_ _)>

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