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許さない。

動画に出ました。

久しぶりに剣菱飲んだ。美味しかったな。


【97万2000円損した男】いつも損ばかりしてる社員をねぎらおう! 6-17 screenshot

動画内では、今までのオモコロチャンネルの横暴に対し不満を漏らしていたけど、言い忘れていた一件があった。

バニラアイスがどうとか、チャンネルボーヤがそうとか、そういうのじゃない。本当にキレてる件があったのに、剣菱が出てきて楽しくなってしまったのですっかり忘れていた。忘れないうちにこのnoteに記録しておく。


まず、前提として、オモコロチャンネルのメンバーは撮影後の片付けをしない。社内の共有スペースで収録をした後も、何に使ったのか分からない小道具を散乱したままにしていることが多い。

僕が仕事の合間に「ちょっと休憩するか」と思ってソファに横になろうとしても、そこには得体の知れない仮面や穴の空いた三角コーンが転がっていたりする。


会社の空間は社員みんなのものなので、気になるなら僕が片付ければ良いだけだ。しかし、僕にはそれがすでに撮影を終えたものなのか、それともその次の仕事に使うものなのかが分からないため、勝手に処分することもできない。

邪魔にならないところに押しやって片付けようとしても、少し目を離した隙に新たな小道具が放り出されている。会社の共有スペースはほとんどリサイクルショップのワゴンセールみたいな状態だ。


ただ、僕個人としてはこの点はあまり気にしていない。

会社が散らかっているのは決して気分の良いものではないけど、僕は特にキレイ好きという訳でもないので、結構おおらかに捉えている。

そして、この撮影後の小道具を放り出しておく行為は、僕にとって悪いことばかりではない。


弊社には、「こちらのお菓子はご自由にどうぞ」スペースがある。

企画の撮影で余ったお菓子や、ライター・クライアントからいただいた手土産などがそこに置かれていて、業務中いつでもパクつけるようになっている。

オモコロチャンネルではたまにお菓子や食べ物を使った企画をやっているため、その時のおこぼれが「ご自由に」スペースに充填されることが多い(そのスペースに置ける分別があるなら、不要な小道具をゴミ箱にぶちこむこともできるのでは? とも思うが…)。

そして僕は、そのお菓子にかなりお世話になっているのだ。

オモコロチャンネルメンバーの無精な行為は僕にとって功罪相半ばするものである。共有スペースを散らかす小道具が"罪"であれば、お菓子スペースを豊かにするお裾分けが"功"。



昨年の夏頃、仕事中に「腹減ったな〜」と社内をうろついていた時のこと。

その日のお菓子スペースはかなり充実していた。おそらくオモコロチャンネルの撮影で使われたのであろうお菓子が所狭しと並べられている。

わざわざコンビニまで出かけるのも億劫なので、いつものようにありがたく頂戴することにした。


雑多に置かれたお菓子の中でも一際目を引いたのが、僕が初めて見るスナック菓子だった。

チップスターやプリングルズのような筒状のポテチ商品で、ちょうど僕が好むお菓子である。袋詰めになっている不揃いのポテチもいいけど、あの筒に収まった均整のとれたポテチもいいものだ。

お裾分けスペースに置かれたそのポテチは、チップスターでもプリングルズでもなかった。パッケージにはご機嫌なおじさんシェフが印刷されている。全く馴染みのないデザインで、きっと海外のブランドなのだろうと思った。

「海外のお菓子を食べてみて何味か当てましょ〜よ」とか、そんな企画でもしてたのかな。珍しさも相まって、僕はそのポテチに手を伸ばした。




『知らないオモチャ』を持ち寄って遊んだら大人たちがトイザらスキッズに戻った 9-52 screenshot


『知らないオモチャ』を持ち寄って遊んだら大人たちがトイザらスキッズに戻った 9-59 screenshot


『知らないオモチャ』を持ち寄って遊んだら大人たちがトイザらスキッズに戻った 10-5 screenshot (2)


この時のポテチだった。


未見の方のために説明するが、これは「大人になった今、気になるオモチャを買ってみよう」という動画。ポテチは、その企画で原宿さんが買っていたものだ。


要するに、こういうやつである。こんなもんをお菓子スペースに置くな。


普通なら、悪意のあるいたずらなのだが、オモコロチャンネルメンバーのことなので、何の意図もなくただ放置していただけの可能性もある。

何なら撮影を終えた瞬間に全てを忘れ、この物体をただ「お菓子」と認識してお裾分けスペースに置いただけかもしれない。「そんなバカな」と思われるかもしれないが、彼らはそういう人間である。

とにかく、誰の仕業かは分からないが、蓋を開けるとバネ仕掛けで蛇のおもちゃが飛び出すジョークグッズをお菓子の中に紛れ込ませてやがったのだ。


そんなことを知る由もない僕は、何の警戒心も抱かずにこのポテチを開封した。マジでお菓子が爆発したと思った。

真っ黒の棍棒みてえな物体が「ビゥシュッ!!」と勢いよく弾け飛び、僕は声を出す間もなく心臓に多大な負担を被った。知らない人に教えておくけど、急にモノが飛び出すと人ってビックリするんだぜ?


しばらくして、これがジョークグッズだと気付く。こんな古典的なトラップにまんまと引っかかったなんて、恥ずかしくてしょうがない。

照れ臭さを払拭するために「ちょっと〜! 誰よ、こんなの置いたの〜!」とおどけてみせようかと、社内を振り返った。


だ〜〜〜〜れも気づいてなかった。

み〜〜〜〜んな普通に仕事してた。

「ひっかかりましたね〜!」とドッキリ大成功の札を持ってくる奴もいない。「ごめん、それ撮影で使ったやつだわ!」と詫びる奴もいない。「どうしたの?」と僕の異変に気付く奴すらいなかった。

気づけよ。会社の隅っこでお菓子の筒から黒ちんぽみてえな物体をデロンと垂らして呆然としてる社員がいるんだぞ。異常事態だろ。


僕は誰にも気付かれずにポテチ黒ちんぽを破裂させただけで終わった。冗談めかして恥ずかしさを払拭するチャンスも与えられなかった。

先程まで「気づけよ」と言ってはいたが、タイミングを逸してしまった以上、もう誰にも気付かれてはいけない。無かったことにするしかない。

今さら「あれ? どうしたの?」と声をかけられても、ただ自分の恥ずかしいシーンを説明するだけになってしまう。ハプニングはリアタイ視聴じゃないと何の意味もないのだ。

結局その後は誰にも気付かれないように、黒ちんぽを音を立てずに折り畳んで筒に収め直した。弾け飛んだフタをそそくさと拾ってる時の俺、みっともなかったな。あ〜ぁ。

僕はこういうビックリ系の仕掛けが大の苦手なので、その日は一日、自分の心臓の面倒を見ながら過ごした。あと、よく考えたらお菓子も食べずに腹減らしたままだったな。


『知らないオモチャ』を持ち寄って遊んだら大人たちがトイザらスキッズに戻った 17-55 screenshot


『知らないオモチャ』を持ち寄って遊んだら大人たちがトイザらスキッズに戻った 10-34 screenshot


『知らないオモチャ』を持ち寄って遊んだら大人たちがトイザらスキッズに戻った 10-49 screenshot

後日公開された動画では、誰もこのポテチを開けずに終わっていた。

開けろよ。なんで肝心のメンバーが開けてねえのに、会社の隅っこで俺が開けてんだ。


あれ以来、会社のお菓子スペースが信じられなくなった。

今でもたまに余り物のお菓子が充填されているが、手に取るときはいつもあの時のことが脳裏をよぎる。

俺はオモコロチャンネルを許さない。絶対に。



===以下、記事についての話など===


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