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プレゼンや人前で話すことが苦手な人へ

「鎌田さん、プレゼンってどうすればうまくなりますか?」
「人前で話すのがすごく苦手なんですが、どうすればいいですか?」

 たまにそんな相談を受けることがあります。

 プレゼンや人前で話すことが苦手……そんな人にひとつ考えてみてほしいことがあります。

 人前で話すのを失敗したときに起こることって、なんですかね?

 ということです。

 売上げが下がるんでしょうか?
 クビになるんでしょうか?

 冷静になって考えてみると、人前でうまく話せなかったときに起こるのって「ちょっと恥ずかしい思いをする」くらいじゃないでしょうか? そう。失敗したからって、「この世の終わり」とかじゃないわけです。

人前でうまく話せなくても、なにも起きない

 ぼくの場合、だいたい夢の中でプレゼンし終わっています。だから朝起きると、その後はもう「消化試合」みたいになっています。ちなみに株主総会は緊張します。ただ、これは法律が絡んでくるからです。これだけはちょっと緊張感があるのですが、そのあとの事業説明会あたりは緊張ゼロです。

 ぼくは、人がなぜそんなに悩むのかわからないんですよね。「なんかあります? 悩みごとって」みたいな。いや、ぼくもありますよ、でもそれは「解決しなきゃいけない問題」であって、「悩み」ではないんです。

「悩んでます!」っていう人も、だいたい答えは出てるはずなんです。結局は「やるか、やらないか」「決めるか、決めないか」なので。「悩んでるフリ」なんです。世の中、そんな難しいことなんてありません。

緊張するなら練習すればいいじゃない

 ぼくのところに「明日のプレゼン、緊張してうまくできるかわかんないんですけど……」って相談に来たら、こう返します。

「何に緊張してるの? そもそも。なんで?」って。

「いや、人前でうまく話せるか自信がなくて……」と返ってきたら「じゃあ、練習すればいいじゃん」と言います。

 超普通のことです。それができないなら、全部セリフを書いておいて読めばいい。プレゼンなんて、だいたいの人は資料を読んでるだけです。だから「忘れそうなら、全部書いておけば?」と言います。

 スティーブ・ジョブズみたいに画像1枚でカッコいいプレゼンをしようとする人がいますが、それは上級者のやること。プレゼンで大成功してスタンディングオベーションで拍手までされるなんてことは、ほぼないです。自分にそこまでの期待値を求めるほうがどうかしてる。結局、「プレゼンが成功した」というのは「自分がうまく話せた」という自己満足の話にすぎないのです。

プレゼンで大切なのは「中身」だけ

 プレゼンで大切なのは「自分がうまく話せるかどうか」ではありません。「人に伝わってるかどうか」でしかない。そこだけです。

 よくパワーポイントをめちゃくちゃ使う人がいるんですが、ぼくは「まず文字で書け」とアドバイスします。まず、文字で、文章で書いてみなよと。すると提案内容がいいか悪いかがわかります。

 ここを勘違いしてる人が多いんですが「プレゼン資料」がよくてもしょうがないんです。その企画とか、プレゼンする中身がいいかどうかなんですよ。中身がよければ、文字で伝わります。で、それをわかりやすくするために図や写真を使えばいい。

 カッコいいプレゼン資料だから提案が決まるわけじゃないんです。みんな、めちゃめちゃそういう勘違いをしてます。

 うまく話せるかどうかはある意味、どうでもいい。そうではなくて、プレゼンする内容がいいか悪いかだけなんです。緊張してぜんぜん話せなかったとしても、中身さえよければいい。話せる自信があるかどうかじゃなくて、「そのプレゼンの中身がいいものなの?」というところにフォーカスするのが重要なんです。

 みんな楽器の演奏かなんかと勘違いしてます。「うまく吹けたかな?」みたいな感じ。たいてい、どうでもいいところで人は悩んでますね。

 プレゼン資料にアニメーションを入れるとか、そんなことばっかりに時間を使っている。その時間を「中身を検討する時間」に使えばいいんです。

 ぼくのプレゼン資料は、文字ベースで色も2〜3色しか使いません。文字の色とかが多いとわかりにくくなるんです。「本当に大切なことってなんだ?」ってなってしまう。どこかで目的がすり替わっちゃているのです。

 プレゼンは中身がよければOK。それを忘れないでください。



編集協力:WORDS

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