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日本の閉塞感を打破するのはクリエイタードリブン! 水曜企画 note対談 西田 真樹さん vol.2

さて、先週に続き、ByteDance西田さんとの対談です。
前回のnoteはこちら。

それでは後編もスタートです!





中国ビジネスという言葉にどう向き合うか

鎌田:へーーー。いや、僕なんか日本生まれ、日本育ち、ビジネスも日本でしかしたことがないし…

西田:私も同じですよ。 
 
鎌田:多くの人にとって、中国行って来い!立ち上げてこい!って、なんか怖いとかあるじゃないですか。怖いっていうより、分からないっていうのが正しいのかもしれないですけど。西田さんご自身の性質として、何でも飛び込んじゃうタイプなんですか? 
 
西田:うーん、そうですね。 
 
鎌田:これがきっかけだったとか、そういうの何かあるんですか? 
 
西田何かスケールしているものに対しての嗅覚っていうか、魅せられる、惹きつけられる感っていうのは、あったかもしれないですね。当時、2006年くらいに、例えばベトナム行ってくれとかだったら、なかったかもという。 
 
鎌田:へーーー。パッションも大きいんですかね、そういう意味では。 
 
西田:そうですね、リスクを取りにいくっていうのは、電通の中にいたからなおさらだったのかもしれないですけれども。 
 
鎌田:失敗したら・・・とか考えるタイプではないということですかね。
 
西田:うーーーん、そうですね。どちらかっていうと信じたものは行きたいかなって。当時はですね。若かったので。その中には失敗もありましたが、今ぐらいがちょうどいい塩梅かなって思います。 
 
鎌田:へーーー。ちょっと話が脱線しちゃうんですけど、中国でビジネスをするとか生活するとき、考え方変えなきゃいけないとか、覚えておいた方がいいこととかあると思うんですけど、もし三つ挙げるとしたら何ですか? 
 
西田(笑)うーん!三つではなく、ひとつしかなくて。 
 
鎌田:おっシンプル! 
 
西田そのひとつというのはたぶん、中国っていう社会や、中国人そのものに対してのリスペクトです。

これがあれば、大抵のものが乗り越えられます。たぶん、日本人が、中国で本当に成功したいって思った時に、中国文化とか中国語も含めてどうリスペクトするかっていうところに、心が入ったら勝ちだと思います。 
 
鎌田:なるほど…!
 
西田:さっき鎌田さんもおっしゃった通りですが、そのくらい僕らって、先入観というか、知らないから。普通のお兄ちゃんお姉ちゃん、普通のおっちゃんとかが、14億人いる国って感じですかね。
 
鎌田:本当にそこで成功したかったら自然と好きになっていくだろうし、勉強したくなっていくだろうし、その気持ちさえあればあとは何とでもなるよっていう。 
 
西田:そうです。 
 
鎌田確かに、僕のこの質問自体も先入観があるかもしれないですね。 
 
西田:意外と簡単なんですよ。あと意外とチャンスいっぱいあって。 
 
鎌田:はい。 
 
西田リスペクトすれば中国ビジネスを乗り越えられるんですよ。なかなかそれが難しいっていうか。 
 
鎌田:リスペクトしてない訳じゃないんだけど、どこかでウマくやってやろうとか、そういうところだけだと躓くぞってことですよね。 
 
西田:そうですね。 
 
鎌田あーなるほど!それは中国だけじゃなくて、全世界に対しても言えることですよね 。
 
西田:ま、そうですね、確かに。日本国内でも、どの産業に対しても、そういう向き合いをしないとですね。
 
鎌田:そうですね。すべてに対してリスペクトする。 なれるかな?そんな大人に。



日本の閉塞感を打ち破るサービス

鎌田:さて、話は変わりますが、今年のTikTokやコンテンツについて聞かせてください。
さっき西田さんが仰った「映えない」っていう言葉もですが、色んなプラットフォームが入ってきて、そこに若者とかZ世代が入っていくけど、大人が入っていったらそこから去っていって、違うところでまた次のことやってまーすとか。 

僕、本当に過渡期だなって思っているんですね。クリエイターっていう言葉の意味さえも変わってきているだろうし、プラットフォームとしての役割もきっと変わってきているだろうし。コンテンツの求められ方とかも、単純にUGCってわけじゃないなと思ってきているんです。
そんな今、TikTokとしてどう変わっていくと思われますか?
 
西田:ちょうどShopifyとの提携を発表させて頂いたんですけど。プラットフォームは舞台を用意する、まさにプラットフォームであって。



西田そこをどう成長させていくかというと、クリエイターさんなんですね。そういう意味で言うと、僕は鎌田さんすごく尊敬してるんですけど。TikTokは良質なコンテンツを生み出し続けてくれるクリエイターとの絆はとても重要だと考えています。
で、日本を見渡してみると、これだけ閉塞感がある中で… 閉塞感、ありますよね?
 
鎌田:日本って独特の閉塞感をずっと維持してますよね。 
 
西田:ですよね。じゃあ、どこにイノベーションが生まれそうかとか、元気な人がいそうか、見渡すとYouTubeの中にいたりとかTikTokのクリエイターの中にいたりするんですよね。 
誤解招くたとえかもしれないですけど成人式とかも大人しくなってきてじゃないですか。 
 
鎌田:そうですね。 
 
西田:元気がある人達ってどこにいっちゃったんだろ?自己表現の場所ってどこいっちゃったんだろ?って思った時に、完全に今ネットに移っていて、そういう人達がコミュニケーション磨いていかないと、多分、国際競争力がなくなると思ってるんですよ。 
 
鎌田:ほお。
 
西田:ものづくりをして日本は大きくなってきたと思っていて。良いモノは言語を越えますからいいテクノロジーを持っていればそれを買ってくれる人がいたかもしれない。
じゃあ次世代、サービスとかプログラムとか無形資産とかになってきた時に、やっぱりコミュニケーションって、やっぱり表現力を日本人も持っていかないと伝わらないよねって思うわけです。

鎌田:なるほどね 
 
西田プラットフォームとしてはそういう人達を応援していくっていうことが日本の元気に繋がるということかなと。 具体的に言うとクリエイターがよりマネタイズしやすいような仕掛けを提供するなどですね。
 
鎌田:高度経済成長期って結局、日本の技術力やプロダクト、形あるもので世界にすごく飛び立って行ったし、そこからバブルがきて、サービス分野でも日本って抜きん出たとところあると思うんですけど、僕、最近ずっと言ってるんですけど、利便性と多様性の先に幸せはあるのかってずっと繰り返し話していて。

西田:うーん。 
 
鎌田:たとえば、小さい子ども達が外で元気よく遊んでいたのもスマホになっていくだろうし、バイクで走り回ってた若者たちも減ってきているだろうし。
活動の場所がネットになった時に、ネット上のコミュニケーションさえも、もはやちょっとなんか洗練されたものしか残っていかなくなってきてて、とか。

西田 :うんうん。 
 
鎌田:一方で「何でも自由」みたいになると集合しなくなってきてて、力がなくなってくるんですよね。
TikTokの素晴らしいとこって、まず、ユーザーがコンテンツを発信するための「フォーマット」があって、発信したら今度は見られるアルゴリズムがあって。これって、ネットにおいてけっこう優しい入り口だと思ってるんですよね。

今後もサービスとしてどんどん補完されていくだろうし、西田さんがやってこられた3年間の中でも、元気な人どこにいるの?っていうとYouTubeだったかもしれないけど、いま同じくらいTikTokかもしれないっていう。
2005年にできて2006年に日本にローンチしたYouTubeと、3年でって言うのは全然違うわけで、やっぱりそれは凄いことなんじゃないかなって思うんですよね。 
 
西田:うーん。 
 
鎌田:みんな当たり前のように知ってるけど、ひとつのサービスとしてすごく世の中を元気にしているってことに間違いないんじゃないかなって気がします。 すごいですよ、西田さん。



西田さんが考える10年後の日本


鎌田:最後の質問になっちゃいました。西田さんに仕事でもプライベートでも、最近こんな事に影響受けたよ、これからはこうだ!みたいなのがあれば聞きたいなと思ってまして。 
 
西田:そうですね。鎌田さんとのお話だからってことではなく、考えているのは、クリエイタードリブンです。
YouTubeが得意とか、TikTokが得意とか、インスタが得意とか、ここはすごいんだけどここは今からですみたいな差が出始めていると思うんですけど、いずれそのプラットフォーム自体はある種安定化していく。 

その上で、クリエイターの方がいかに自分の人生を謳歌してもらうかっていうことなので、5年、10年と考えると、やっぱりクリエイタードリブンの社会になっていかないと、みんなが困るんじゃないかと。
クリエイターの力で新しいサービスが生まれたり、新しいサプライチェーンが生み出されたり、新しいエコシステムが構築されたり、社会課題を解決したり、ってそんな10年になったら楽しいだろうなと思います。
それくらいクリエイターの力というのは今の日本に必要不可欠なものになっていくと信じてるんですよね。

鎌田なるほどー素晴らしい世界ですね。それは。

西田:元気で前向きな集団、発信力がある、発信したいと思い行動すること、これは今の日本においてすごく尊いことだと思いますし、それをサポートできるところに自分もいたいですね。

鎌田:最高ですね!

西田:最高です。はい。

鎌田:西田さん、今日はありがとうございました!


以下、鎌田感想です。
西田さんとはByteDanceに行かれたときにご挨拶させて頂いたことからの関係でしたが、前職のことや、プラットフォームを運営させてながらクリエイタードリブンという言葉を強く発信してたことに驚きと、これからのワクワクと色んな感情を頂きました。

同じエンタメ業界なのに全然違う景色を見てこられた方で勉強させて頂いたってかんじですね。嬉しかったです。

補足ですが、同席頂いた広報の後藤さんもスーパーお仕事ができる方で漫画の話で盛り上がりました。後藤さんオススメの漫画はこちら。笑


それではまた明日!



最後に。
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