「爆発まで逃げろ」制作メモ     ⑫ゴーレムの美声

ゴーレムは、ユダヤの伝説に登場する、土でできた人造人間のことである。

詳しくは、日本アメリカ文学会のサイト等を参照されたい。

命と言葉が密接に結びついているイメージには、自分も一時取り憑かれていた。考えて見れば、魔法の類は皆、言葉が自然現象に影響を及ぼすものである。

「ザ・ゴーレム」は2018年公開の映画。今後チェックする。

「遊星からの物体x」は見た。ゴーレムとは違う怪物だが、人形をしているところは、確かに似ている。

「インセプション」も以前見た記憶がある。命や世界を、イメージによってクリエイションするのは、ありふれたイメージだが難しい。

「切り裂き魔ゴーレム」は、以前見た切り裂きジャックの映画「フロム・ヘル」に似ている。むしろ、「フロム・ヘル」の方が芸術的に思えた。劇場型の殺人劇は溢れているから、描き方のセンスで分かたれるね。

「人々は語るだろう。20世紀を生んだのは私だと」

時代の混沌の流れの中で、日々の忙しさに飲み込まれ、気づけば疲れて倒れている。そんなふうにはなりたくないと、誰もが思う。逆に言えば、「自分は他と姿かたちは似ているが、全く違うものであり、『喰う側』、強者なのだ」という、「ありふれた」思いを抱えることになる。

秩序と道徳こそが善なるものか?慣習や法が素晴らしいのか?

守らなければ、地獄に落ちるのか。

混沌としたこの世界で。何かを信じなくては、人は生きてはいけない。そんなことを考えずとも、生きていける人たちは羨ましい。

悪魔が語るのも、契約。

神が語るのも、契約。

ゴーレムを形作るのも、言葉と自然との繋がり、契約である。そうやって考えると、ゴーレムって複雑だなあ。






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