時代を生きる不甲斐ない自分
もうずっと何も出来ない。
毎日のニュースや世間の反応に気持ちが追いつかない。
食事をするのも起き上がるのもおっくうで、毎日何をしているのか覚えていない。
自分に直接関係のないことでなぜそこまで落ち込むのか。周りによくそう言われたけど、わたしはこういう人間なんだ。
大学院に行って勉強をして、研究者になるつもりだった。
実際入ってみるとそこは、とても特殊な世界で、力があるだけで職に就けるわけではなく、もっといろんなことに上手にならなければいけないとわかった。
研究から逃げて一般社会に出てみると、勉強してきた力なんて1ミリも必要とはされないんだなということに気付いた。
面接で聞かれることは、定型文ばかりで、院卒であることなんて履歴書の学歴の2行で終わり。高校時代に部活何やってたか? そんなの忘れたよ。
世の中がめちゃくちゃになって、わたしたちが教わってきた「戦争反対」なんてことがちょっとした利権ですぐひっくり返ることだとわかって、そんな毎日の中で、わたしは何してるんだろうなと本当に思う。
大学院まで行って、わたしは一体、誰に何を変えてもらおうと思っているんだろう。
歴史が一つの視点で書かれたものでしかないということを学んだ。言葉というものについて誰よりも考えたはずだ。
そんな自分がこの期に及んで誰に何を変えてもらおうとしているんだろうか。
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