見出し画像

母語録「スイカと恋愛」

(実際にあった会話に創作を加えています)

母曰く「人生の伴侶選びはスイカ一玉を買うようなもの」

ほう、そのこころは?

「店でスイカが並んでる。美味しいのが欲しい」
「まず外見。縞が多ければいいのか、緑が深ければいいのか。よく分からないけどまあ『おいしそう』と思えるスイカに目が行くよね」
「次は持ち上げて重さを感じる。まあ重いのは瑞々しいんじゃないかなと」
「トントンと皮叩いてみると実が詰まってるかスカスカか分かるかな」
「フォルムって関係あるのかなあ。まん丸の方が良さげかな」
「値段ってまあ高い方がいいんだろうけど自分の身の丈に合ってなかったら買いたくないわ」

で、延々と考えた後、家にお持ち帰りするスイカを決める。

「選んだからとて、浮ついて熱くならず冷静になろう。スイカも冷たい方がおいしい」
「冷えて食べごろになればスパンと腹を割る。ここでやっと中身が見えるけど『いや〜種が多い、食べるのが面倒くさい』とかガッカリしてしまうかも」
「で、かじってみてやっと本当の味がわかる。甘いのか、水っぽくて味がしないのか。それにスイカはあのサクサクした食感も大事だからベチャッとしてたら嫌だね」
「で、味覚はみんな違うからこれっていう定義はない。人がお勧めしても自分がどう思うかが大事」

結局良し悪しは食べてみるまで分からない。それに美味しいスイカは人それぞれ。

「で、たとえ美味しくても手はベチャベチャ、ギトギト。後片付けも大変だし気を付けないとアリがたかってくる。いいことだらけじゃないよ」

…母よ、スイカ買いたくなくなるよ…
------------------------------------------------------------------
見出し画像はスーパーの特売スイカ。見た目で判断は良くないけどおいしそうに見えないなあ。「スイカはこうあるべし」というイメージが定着してて手を伸ばせないのかもしれませんね。
ちなみに「おいしいスイカの見分け方」を検索してみました。いつか巡り合えますように。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?