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【GarageBand】KaLPuxa.流Artcoreのつくりかた

需要はないですが以下略


目次



はじめに

こんにちは!KaLPuxa.(かるぷぁ)です。

今回は先日YouTubeに投稿した、

『音ゲーっぽいArtcoreのつくりかた』

について、
文章でも解説していきたいと思います!

前回のHard Renaissance編の続編、と思ってください。

というか前回Hard Renaissanceの解説をした以上
こっちもするべきだと思ったので。

私がよく制作するジャンルの第一位がHardcoreだとしたら、
Artcoreは第二位にあたります。

完全自己流の作り方なのであくまで一例として、
参考にしていただければ幸いです〜!


使用楽曲はこちらです↓(前回と同じですが)

またこれらの記事も是非併せてご覧ください!


Artcoreとは?

まずはArtcore、特に今回は
音ゲーでよく見られるArtcoreについて解説します。

とはいえ実際に聴いた方が断然分かりやすいので
音ゲーArtcoreの例として、数曲挙げてみましょう↓


onoken - felys -final remix-


Feryquitous - Arcahv
(『Arcaea』より)


Wikipedia様より抜粋すると

アートコア(英: Artcore)は、音楽ジャンルのひとつ。
現在は主にドラムンベースのサブジャンルのいずれかを指す。

(中略)

1990年代半ばに流行したドラムンベースのサブジャンル、インテリジェントの異称の1つとして「アンビエントドラムンベース」や「アートコア」があった。

(中略)

対して音楽ゲームにおけるアートコアは、高速ドラムンベースと様々なジャンルのEDM、クラシック音楽、アコースティックなピアノや弦楽器などの融合、そして感傷的なメロディが特徴のジャンルである。
日本で単にアートコアという場合はこちらを指すことが多い。

Wikipediaより抜粋

このように、
Artcoreはドラムンベースのサブジャンルとして扱われています。
(以降、ドラムンベースはD'n'Bと表記させて頂きます。)

つまりArtcoreはD'n'Bの派生形であり、
D'n'Bをベースに生楽器などを組み合わせたものが
Artcoreと呼ばれます。

D'n'Bの方がより自由度が高くワイルドで、
それと対照的にArtcoreは綺麗な印象が強いです。

何せ"Art"の名を冠しているのですから。

繊細かつ鮮明に描かれた一枚の風景画を
鑑賞しているかのような芸術的な美しさが、
このジャンルには込められているのです。
(ソース:私の感性)

また『Arcahv』のように、
ピッチの高いボーカルが入るというのも、
今となっては音ゲーArtcoreの定番になりました。


楽器解説

ここからは動画の順番に則って、
このパートで使用した楽器を紹介します!


・Drums & FX

D'n'Bの基本リズムである

|ーーー|ーーー|ーーー|ーーー
◎ーーー△ーーーーー◎ー△ーーー
(◎:キック、△:スネア、16分刻み)

という『ドンパ ドパ』というリズムをベースに
自由に組んでいきました。

先述の通りArtcoreはD'n'Bの派生形なので、
リズムは自由に組んじゃってOKだと思います。

クローズハイハットは16分で
チキチキと刻んでます。みじん切りです。

またSweepやRiser、BoomerなどのFXも
適当にいくつか鳴らしています。
Sweepに関してはキックと被る箇所をカットしています。


・Breakbeats

D'n'Bはドラムでバキバキにやってなんぼ!
ということで

Apple Loopsからそれっぽいサンプルを探して
ぶち込みました。

そのままでも良かったのですが
少しアクセントが欲しかったので、
オーディオトラックにBitcrushをかけました。

Bitcrushのかけ具合はお好みで。

かけたほうがなんというか…
音が馴染む感じがしたので。

Bitcrushをかけたオーディオトラックを1つ用意しておくと
何かと役に立ちます(場合による)。

そしてキックと被る箇所はカットしました。

Tremoloをかけたり
左右にパンを振ったりして、
立体的な質感を出すのもいいですね。


・Sub Bass & Middle Bass

今回はサブベースをリズムに合わせて打ち込みました。

そしてキックと被る箇所は
オートメーションで音をカットするようにしました。

オートメーションで音量を制御することで、
サイドチェインなども再現できる他、
弦楽器などに強弱をつけることで
打ち込みでも生演奏らしさを演出できます。

とはいえスマホのタッチ操作で
オートメーションを書くのってなかなか面倒くさい
ので
根気強くやりましょう。私はたまに妥協します

またミドルベースは裏打ちにしました
なんとなくです。


・Live Instruments(生楽器)

Artcore最大の特徴とも言える生楽器。

今回はピアノ、鐘(グロッケン)、ストリングスを使いました。

ストリングスもサブベースと同じように
オートメーションを書きました。

なんならサブベースより細かい。

ピアノはベタ打ちのままでも
バッキングにしても良いと思います。
生演奏っぽくしたかったら実際に弾いた方がいいかもです。

鍵盤弾けるようになりたいです。来年の七夕の願い事はこれにする。

またストリングスのスタッカートを入れると
一瞬でArtcoreっぽさを演出できます。

私は基本的に(というかいつも)
スタッカートは左と右に分けて鳴らしています。
左右でオクターブを変えることもよくあります。

左右から迫ってくるこの臨場感。たまらん。


・Synth Pad

シンセパッドも採用。
無くてもいいけど無いと音が少し寂しいと思ったので。


・Arp

Hard Renaissance編でも使った
キラキラした音が特徴のアルペジェーターです。

普通にオススメのシンセです。

…というか楽曲自体は前回と同じなので
Hard Renaissanceパートでも使った楽器については
解説動画&記事で紹介しています。

詳しく知りたい方は是非そちらをご覧ください。


・Atmosphere

こちらはHard Renaissanceパートで使っていない楽器です。

この楽器はパック"Alpha Waves"内の
Alchemy Synth → Sound Effectsにある、

"Thunderous Ambience"

というシンセです。

イントロとアウトロで分かりやすく使ってます。

このシンセは雨風や雷などの音を鳴らすことができる
サウンドエフェクト
で、

今回は"Crystals Forming"というセットを使いました。

…正直何の音かは分からないけれど、
実際に言われてみれば
くりすたるがふぉーみんぐしてるような音に聴こえませんか?

そもくりすたるがふぉーみんぐしてる音なんて
生涯で一度も聴いたことないから
本当にこの音であってるのか分からないけど。


・Synth Bell

Artcoreのメロディーには
ピアノや弦楽器でメロディーラインをなぞったり
リードシンセを使う
など
様々なパターンがありますが、

今回はシンセベルを採用しました。

このシンセベルの作り方については
以前投稿したこの曲の記事にも書いたので抜粋すると

Woodland Adventures
→エコー&リバーブ
調整
Overdriveで存在感のある音にする
→EQ
で低音カット&高音持ち上げ
→Chorus
で揺らぎをつける
→Bitcrush
で劣化させる(完成)

こんな感じです。

試行錯誤してこの音にたどり着きました。
手間を掛けた分結構良い音になりました。

これだけだと他の楽器に埋もれてしまうような気がしたので、
エコーをかけたArcade Synthを重ねました。

このArcade Synthが土台になって、
その音の周りをベルが装飾する、というイメージです。

ピアノを使う場合はギラギラした存在感のある音よりも、
若干しっとりとした音の方がよく馴染むと思います。
リリースカットピアノでもいいですね。

またGarageBandのストリングスに関しては
Strings Sustainなどのストリングス音源よりも
シンセのHollywood Stringsの方が
よっぽど使いやすいですし尚且つ音もいいです。


・おまけ

私は

D'n'Bのリズム → 4つ打ち

の展開が、
ものすっっっっっっっっごく好きなんです。

なのでこの展開はしょっちゅう曲に組み込んでいます。

オススメなので皆様もよろしければ是非。


好きなArtcore発表ドラゴン

せっかくなので、
私のお気に入りのArtcoreを発表します。

好きな惣菜はレバニラです。


Lime - Selenadia
(『オンゲキ』より)

SEGAによる弾幕シューティングを組み合わせた音ゲー、
『オンゲキ』に収録されている楽曲で、
"Chronomia"等で知られているLime様が手掛けています

この曲は所謂『ボス曲』的な位置付けの楽曲らしいです。

それもあってか曲中にはボスのような
堂々たる風格が漂いつつも、
全体として綺麗かつエモーショナルな雰囲気にまとまっています。

ちなみにオンゲキは赤と緑の見分けがつかない(色弱)


米虾Fomiki & 初云CLoudie - Luminescence
(『Phigros』より)

自由に動く判定線が特徴的なスマホ音ゲー、
『Phigros』に収録されています。

わりかし重要な立ち位置の曲です。

ゲームサイズの公式音源がYouTubeにはなさそうだったので、
ここではフルサイズの音源を貼りました。

この曲はArtcoreとUK Hardcoreが組み合わさった曲調で、
Artcoreの美しさとドロップの疾走感の
ギャップが気持ちいいです。

聴いていて心地よく尚且つノリノリになれる
そんな1曲です。

ちなみに譜面もノリノリです。


Laur - Grace

音ゲーに数多の楽曲を提供している、
HARDCORE TANO*C所属のLaur様が手掛ける1曲。

泣きメロが印象的な美しいArtcoreです。

Laur様は『ハードコア×シンフォニック』という
現在の私の音楽スタイルに多大な影響を与えた
お方であり、

尊敬してやまないコンポーザー様です。

Viyellaと名のつく曲にハズレはないです。


おわりに

如何だったでしょうか?

Artcore、もといD'n'Bは
土台さえしっかり作っちゃえば
あとは何を乗せてもそれっぽくなります。

多分。きっと。恐らく。めいびー。ぱーはぷす。

土台を作ったらあとは感性の赴くままに、
自由に音を組んで
オリジナリティを出しましょう!

今回も完全に自己流の作り方だったのですが…
少しでも皆様の楽曲制作のお役に立てれば
幸いです!

ここまでお付き合いいただき、ありがとうございました!٩( 'ω' )و


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