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学級通信1991年4月20日~25日

1991年4月20日

 ◎他人の話をきくのである。
 3年生の学級通信に書くには恥ずかしいのだが、誰かが前で発言しているときには話を黙って聞くのが マナーである。 それを守らないから、何回も伝達を言わなければならないし、 時間もかかる。 これが困る。 学活は自分の時間ではなくクラスの時間である。しゃべりたい人のためには、来週から始まる 「新聞を読んで」と「私の放課後ライフ」があるからそのとき充分しゃべってもらう。で、毎年書くのだが、 マナー とモラルということばがある。マナーは「行儀」と訳され、モラルは「道徳」と訳される。この違いは何だろうか?両方とも 他人を不快な気分にしないことは絶対であるが、たとえば 「テーブルマナー」のように食事をするときの共通の方法(?きまり)がマナーである。誰だって、食事中に不快な話(というのはトイレの話とか 病気の話とか聞いていていやな気分になるもの)はしない。ということぐらいはわかってくれる。と思う。私自身、汚い話は好きなのだが、食事中はしない。(こうやって躾{しつけ}られた)他には フォークは左手 ナイフは右手で持つ とか 口に物をいれてしゃべらないなどがマナーである。 それに引き替え モラルについてはどうだろうか? モラルは道徳といわれるだけあって 「近ごろの若い者のモラルはなっていない」とか「恋人同士のモラルが守られない。」とか言われる。道徳はいわゆる「道徳」の時間にやる。生き物を大切にしよう とか おとしよりには親切にしよう という内容が主になっています。 これは昔から言い伝えられまもられてきたことについて守られない。というのがこのことです。マナーというほうが広い範囲を含み、モラルの方が地域によってちがう物があるのではないだろうか?地域といっても日本とアメリカみたいな大きな地域だ。でも、最後にこれは言いたい。自分の行動がモラルやマナー違反ではないだろうか?「人に不愉快な思いをさせていないだろうか」と考えながら行動をする事は必要だと思う。

◎すべての始まりは学活ノートにある。
 きのうの学級通信に書いたけれど、こんなこと知りたい 聞きたい 書いてほしいなどということは学活ノートに書いておいて下さい。ちかいうちに 進路班のまとめてくれた「進路の悩み」から質問等に答えていきたいと思います。題して「進路Q&A」なんてどうだろう  
◎学級懇談会が、月曜日にあります。 お忘れなく。 また、5月の連休直後に家庭訪問があります。詳細は26日の職員会議後にお知らせします。

3C通信
1991年4月21日
 ○自信をもとう
 今日 クラブ紹介ビデオがながれました。去年からはじまったクラブ紹介ビデオ です。(ちなみに君達の1年のときはこのようなものをやっていない。しかもこの近隣の小中学校ではやっていない。)このために3年生である君達はどれだけ苦労しただろうか? カメラの前に立つと照れてしまったり、もじもじしないでほしい。(ちなみに3年生は下級生の手前全員ビデオに出るシーンがある。)しかも、他学年の前でしゃべらなければならないことも多い。クラブのなかやクラスの中では「あいつはこういうひとだから」ということですみますが、初対面の下級生の前で「もじもじ こそこそ」をやるとだめです。あの程度のせんぱいなのだなといわれてしまいますからがんばってみましょう。だからといってカメラやビデオの前で「ぴーす」サインしかできないのはもっとこまる。あれはばかの一つ覚えのようだ。そのためにもまず学級内で練習をしましょう。で クラブ 紹介のビデオだけれどもだいたいうまくがんばっています。ことし部員がはいらないと休部になりそうなところががんばっています。君達は自分のクラブがなくなるというような危機感がないとがんばれないのだろうか? 同じことが他にもいえますからあえて今は言わないのだが、(勉強のことだよ)いわゆる 自分はあぶないところにいるのだという思いを少しはもっていただきたい。編集を加えてありますから、3年生のどじはうつらないようになっている。たとえばアタックの失敗はカット バスケットのシュートはうてばはいる。走れば 早い 実験はうまくいく 演奏はまちがえない。と言った具合である。でも世の中そんなにうまくいくわけはない。先生がおっしゃるには「私はリハーサルがきらいだ。いつも本番のつもりでやってほしい。」おっしゃることには大賛成でよくわかる。「失敗はしないと上達はしない。」これも事実です。<いつ どこで>失敗をするか(しておくか)ということが大切なのです。

   まだまだ日刊3C通信
1991年4月22日

◎ 懇談会のこと
 きのうの懇談会御参加ありがとうございました。私は心から感謝しております。学級懇談会の中身はたいしたことはないのですが、学年の懇談会(司会をS先生がなさったもの)はなかなか中身の濃いものでした。私は、おかあさんがたはもっとわが子の恥をさらすと思っていた部分があったのですが、そんなこともなく たいへん上品になさっていました。 わたしはもっと 学校で見せる顔と家庭で見せる顔のちがいについてお話が伺いたかったのですが時間がなくてあまりできませんでした。また、近いうちにできるとよいと思っています。その中でちょっと気になったことがありました。が兄弟 姉妹の比較です。 たとえば「おにいちゃんはできるのに それにひきかえあなたは・・・・ とか あなたはだらしないのに 妹は・・・・」という会話です。 妹 弟 兄 姉 といても一人のにんげんなのだから 独立した個性を尊重しなければならない。と私はおもいます。 私は学校で兄弟の比較をされてたいへんいやな思いをしたので「兄(これ私)にひきかえ弟はよくできる」と年中言われていた。しかも、親に言われるならともかく、教師にそれを言われてしまったので 私は いやだった。「己の欲さざるとろ人に施すなかれ」です。このへんにわたしの教師になってやらないことのひとつがあるように思えます。
 私は こう考えます。「おにいちゃんはああいう人間だった。しかし、弟はどんな人間なのだろう。そしてどの才能をのばしてやることが私にできるだろうか」ということしか、考えません。そりゃ 顔が似てるとか いろいろ言うところはありますが、それによって人格がきまるわけではない。ひとりの人間としてつきあっていきたい。私は兄 姉のコピーをつくるために教師をやっているわけではない。その子にとっていちばんよい適性をみつけるために学校内で失敗させているのだということです。



3C通信
1991年4月24日◎ 個性の発揮
 公立中学校というところはある狭い地区からきた同年令の生徒がたくさんいます。その中で個性を出すのは 簡単な場合と たいへんむずかしい場合がある。たとえば、全員に赤い帽子をかぶらせて、ひとりだけに 白い帽子をぶらせればたいへんめだつ。 これと同じことが現在の3年生にはあると思う。学校の生徒のみんながネクタイやリボンをしてくることになっているのにもかかわらず、してこない。Yシャツをきてきなさい。と書いてあるにも関わらずドレスシャツやボタンダウンだったりする。 たいへんめだちます。 めだつことはよいことなのだが、めだち方がちがうのではないだろうか? そりゃ 身につけるものの色や形を替えたものが個性であるならば、簡単に個性を発揮できる。しかし、個性ってそのようなものなのだろうか? 社会にでて、どんな服装をしてもよくなったときに 他人と自分はどこがちがうのだろうか?といわれたときに何を考えることができるだろうか? それが 「趣味」だったり 「学業」だったりするのです。そのような自分の内面に秘めている個性を磨き のばすのが 学校という場所だと思います。 みんなとちがうかっこうをするぐらいだったら、私にも簡単にできる。しかし、職業につくと それだけでは個性は現れないと思う。
個性の発揮とはそのようなことだと思っています。 きみたちが社会にでたときにはっきりあらわれてくる。 今はそれをみがかなければならない。

◎懇談会におみえになった方には申しあげましたが、家庭訪問は 私が過去に受け持ったかたの所へは原則的には伺いません。なにかありましたらおっしゃっていただければ伺います。


3C通信
1991年4月25日

◎班別行動
 修学旅行の班別行動の計画をしています。選択の基準はやはり名前を聞いたことがあるということでしょう。修学旅行では 実際に本物を見てみることが大切です。よく 歴史 や美術の教科書に写真はあるのですが、実際のところそれはどんなおおきさなのかわからないものです。たとえば ビデオにでてきた薬師寺の像は高さが5メートルはあります。それに引き替え 小さなものもあります。
大きさは実物をみないとよくわからないものです。同様に 寺の仏像を置く場所もへんなところに置いてあるのがたくさんあります。ガラスのケースのなか 本堂 博物館 とへんな場所のものがたくさんあります。仏像の向きも本来的にいうときまった方角があるそうなのですがそれもありません。日当たりのよいほうに向いていたり あげくのはてには 痛みにくい 北向きにおいてあったりします。
 いろいろ調べてみるとおもしろいとおもいます。

 △ 家の手伝いをしてますか?

 君達は 家族 という集団のなかと 学校 学年 クラス という集団の中で生活をしています。学校では 君達にわりあてられた 役割というものがあります。たとえば、掃除 日直 などの仕事がこれにあたります。しかし、君達は家でなにか わりあてられて いるでしょうか? 今、家の手伝いをを何一つやっていない「おぼっちゃま」「お姫様」のような人 決めておきなさい。 聞きます。

 
 また、自分にきびしくしてください。きちんと自分できめたことや先生や親と約束をしたことは必ず守ってください。また、きめたことをやるときは全力で一所懸命にやり、短時間ですむようにしましょう。
 自分より弱い人々に思いやりをもって行動し、中学生らしい豊かな心を育てましょう。
 何か行動をするにしても、目的があります。その目的にあった人間になれるようになってほしいと思います。


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