日本在住日記#4 クビ(後編)
(前編から続き)
そうして家へ着いた後に僕は接骨院に向かった。
接骨院の先生に「周りを見ていたら首を痛めた」という旨の内容をカクカクシカジカ説明する。
先生は僕が共通テスト直前だということも知っていたので、心配してくれた。
試験に影響が出たら大変だということで、電流を流したりマッサージをしてくれた。
先生には感謝だ。
しかしそれでも足りないと思ったのだろうか。
帰り際に首輪(コルセット)をつけられた。
え?
大袈裟じゃね?
完全に重傷者だ。電車に乗れば妊婦さんに席を譲られかねない。
後日登校すると案の定イジられる。
「デッカイ人間に飼われたん?」
「天竜人の奴隷か?」
「無理やり外すと爆発するん?」
こんなやり取りを体感300回くらいしたおかげで、入試直前でピリついていた教室の空気は首輪のお陰で少しまろやかになった。
まろやか?合っているのか?
「まろやか」という形容詞が卵以外で使われている場面を聞いたことがない。日本語はムズカシイ。
最後に、僕から首にトラブルをお抱えの全ての方へ伝えたい。
それは接骨院の先生が「周りを見て首を痛めた」僕に「安静に」という言葉とともにかけてくれた言葉だ。
「周りを見るな、前だけを見ろ。」
もう一度いう
「周りを見るな!前だけを見ろ!」
この言葉があなたの人生の道標になれば幸いです。
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