名前の由来

妊娠したとき、相方(夫)と一緒に子供の名前を考えました。
きっと一生で最も耳にする言葉。その思いから聞いた時に優しく穏やかな気持ちになれる音をえらびました。

相方の名前は、父から一文字をとり、つけられたそう。読み間違いもおきない漢字で、特にお気に入りとは言わないものの、なじんでいる様子。昭和生まれにふさわしい名付け方です。

一方私の名前は、父も母も関係しない文字が使われています。読み方も何パターンかあるため、クラス替えの度に先生が一発では正解の読み方にたどり着けないことが多く、こっそりと優越感に浸っておりました。

ある日、何気なく母に名前の由来について聞いてみました。小学生か中学生ぐらいだったと思います。すると母が名付けの時に感じたいろいろな思いがどんどんあふれてきて止まらなくなりました。

あなたの名前はね、お父さんのおばさんが自分の子につけた字と同じ字を使ってるのよ。そのおばさんがさ、「いい字だから、使っていいよ」って。
お母さんは、もっとかっこいい名前がよかったのよ。男の子か女の子かわからないような名前があるでしょ。「みのり」とか「じゅん」とか、そうゆうの。「かおる」とか。
それをおばさんがね「いい字だから…」（以下省略）
お父さんも「いいんじゃないか」って言うし、それで、そうなった。

そ、そうですか…。なんかすんません。
でも私は気に入っていますよ。

名前の由来をたずねてわかったことは、私が生まれた頃の母の状態。
いろいろなしがらみの中、育ててくれてありがとう。