換気扇、止まる

かれこれ20年以上使っている換気扇が動かなくなりました。
スイッチを入れても、スイッチがへこむだけで、うんともすんともいいません。少し前からおかしな音を出したり、動き出すのに時間がかかったり、異変を感じていました。寿命なのかもしれません。

長い間生活を共にしてきた大切な道具。
業者の方に来ていただき、見てもらいましたが、修理は難しく、残念ですが、お別れの時が来たようです。
新しいものに交換するまでの間、換気扇は、いつもの台所で静かに余生を送ることになりました。

調理をするときは、換気扇のスイッチを押す代わりに、近くの窓を開けます。

ガスのコンロのつまみをひねる。カチカチ、シュー、ボー、シー。
フライパンに炎があたる。ピチピチピチ、ジュワヮヮヮヮ。
蓋を閉めて蒸し焼きにする。モホホホホホ。
蓋を開けると蓋についた水滴がフライパンに落ちる。ジョワワー。

た、楽しいではないか！

こんなにたくさんの音が生まれていたなんていままで気がつきませんでした。
フライパンの中で、野菜やお肉に火が通り、色が変化したり、くったりと柔らかくなってくるようすもよくわかります。
耳の感覚が目覚めると視覚もいつもよりも活動的になるようです。

料理っておもしろい。
いつもと同じメニューを作っているのに、様々な発見があり、とても楽しくなりました。
ずっと一緒に料理をしてきた換気扇。その役目を終えた後に素敵な事を教えてくれました。

ありがとう。換気扇。20年お疲れ様でした。

#料理 #換気扇 #感謝