六郷川
六郷川原の向こう側に
沈む夕日が
別れの涙を流してるような
そんな気がします
あなたと初めてこの橋を
渡った頃は
大きな胸と優しい腕があった
夕日に染まって肩寄せて歩いた土手を
見下ろして電車は走る
私は膝を抱えて
野球帰りの子供達とすれ違って歩いた
あの日のあなたは
もう遠く
別れはいつか来るものと
分かっていたけど
あなたの優しさにいつのまにか
忘れてしまった
六郷川を流れて行くのは
私の悲しみ
いくら流れても
とどまることもない
あの日腕の中で私が聞いた言葉
あれは一体なんだったの
私が初めて知った愛さえも
みんな思い出になってしまうの
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