眩しすぎた季節

街はいつのまにか
色付きはじめ
振り向けばかけ足で
通り過ぎる季節

秋の空は澄んで
悲しいほど天気
気がつけば一人きり
取り残されたようで

忘れようにもあまりにも
眩しすぎた季節
一人一人いくら歩いても
無くしたものの大きさ知るばかり

ふと気がつきゃ風吹く街角
信号が変わってもただ立ち尽くす


舗道を肩寄せて歩く恋人達
街を往く赤や青の車たち

壊れた瞳に映る街はモノクローム
あんなに輝いて見えたはずの景色さえ

忘れようにもあまりにも
眩しすぎた季節
一人一人いくら呑んでも
思い出のページめくるだけ

ふとお前の声を聞いた気がして
振り向いたそこには夕暮れの風

振り向いたそこには秋の風が吹いて

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