万代橋

何気なく見れば海鳥が凍えてる
二人きりで歩く牡丹雪の橋の上
白い空から絶え間なく雪は落ちて
物言わぬ二人の心に積もってく

あぁ二人こうして万代橋を
渡るのもこれが最後と
腕と腕の隙間吹き抜ける風
二人につげる

北へ向かう船が凍えて時を待つ
船出のドラが響く頃
二人は他人と他人

街にはいつもと同じに車が流れ
だけど僕達の時間は今止まる
いくつもの雪が川面に消えていく
信濃川は流れる二人の影写して

あぁ二人こうして万代橋を
渡ったね笑いながら
初めて二人歩いた
あの日と同じ雪の中

雪の万代橋を渡り終えれば
たった一つの言葉が待ってる
二人の交差点

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