エピローグ

窓のカーテンの向こうは
暗い闇が広がり
白い部屋の中には
重い時間が流れる

寝返りを打った
あなたのその背中が
何故だか今夜は
とても遠く見えるの

気づいていたの分かるわよ
私も女だもの
あなたの瞳が私の向こうの
誰かを見ていたくらい

何も何も言わないで
黙ってこのままいさせて
昔のようにあなたの
その胸で眠らせて 


部屋にはタバコの煙が
音も無く漂い
私の心の中に
今夜はとてもしみてくる

あなたのその仕草
あの日から少しも変わらない
あの頃よくおどけて
真似をして見たわね

みんな昔のままなのに
時だけが流れ
全て全て思い出に変えて
私から奪い去って行く

何も何も言わないで
お願い強く抱いて
昔のようにあなたの
その胸で眠らせて

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