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アメリカ大統領選挙:         バーニー・サンダース人気の秘密 2

今回は、バーニー・サンダース周辺を探ってみよう

1.なぜヒラリー・クリントンやエリザベス・ウォレンはいまいちなのか?

2人とも「女性であることが支持の拡大を阻害した」と述べている。ヒラリーは2016年大統領選でトランプに負けた時「女性にはガラスの天井があって、それを打ち破ることはできなかった」と述べていた。ウォレンは「少女たちはあと4年女性大統領の誕生を待たなくてはならない」と2020年予備選撤退の自宅前でのインタビューで答えた。2人とも「女性であること」にこだわっていることが分かる。

40代以上の多くは男女を問わず、女性蔑視あるいは女性軽視の傾向はあるだろう。特に、2016年の大統領選の時、ヒラリーは中西部のラストベルト、本来なら民主党支持基盤の地域で、のきなみトランプに票をさらわれた。女性のなかには、おおっぴらには言えないけれど「強い男に従う自分が好き」「強い男に守ってもらう自分が好き」「女を軽く見て、女にもてる男が好き」という価値観の人が少なからずいるだろう。バイデンが「副大統領には女性を」発言やら、ウォレンの「女性の大統領」発言にこうした層の人々は一定理解を示し、「副大統領という補佐の役目なら、女性でもいいし、バイデンはなかなか女性の能力、権利を認める度量の深い人物だ」と感心したりするのだろう。

ところが、30代以下のアメリカ人となると、性差にそうこだわっていない人が増えてくる。ユーチューバーの発言やら、それに対するコメントからうかがうことができる。彼らにとってヒラリーは「民主党エスタブリッシュメントの代表であり、自分たち、医療費も払えず、低賃金で働かせられ、奨学金のローンでにっちもさっちもいかなくなっている99%のことなど歯牙にもかけていない」「ウォール街の金融資本、大企業のCEOの利益の代表者なのだから」ということで、嫌われた。それに、「ヒラリーの現在の地位は彼女自身の努力だけではなく、夫ビル・クリントンの七光りだ、それはわたしたちの母親や祖母の時代で終わりにしたい」という感情も見え隠れする。ヒラリーは二重の反発を受けていたのだ。

では、ウォレンはどうだろう?彼女は破産法、消費者保護の専門家であり、ハーバード大学ロースクールその他で教鞭を取っていた。知的エリートの星だ。ただ、彼女は長年共和党に投票しており、民主党と共和党のどちらにも優劣がつけがたいと言っていた。また、自分はチェロキーインディアンなどの血筋を引いている、と述べ、ハーバード大に職を得る際、アファーマティブアクション(少数者救済の法律で、少数民族を有利にする)を使ったのではないか?と疑惑が起き、DNA鑑定まで行った。結果はネイティブアメリカンの血筋を引いているという確証を得ることはできなかった。そうした彼女の行動はネイティブアメリカンの反発を受けた。そう、ウォレンはなんとなく嘘くさい!彼女の撤退は女性だからだけではない。

ヒラリー、ウォレンに比べると、若い世代の星AOCこと、アレクサンドリア・オカシオ・コルテスはすがすがしい。次回は、アレクサンドリア・オカシオ・コルテスのこととバイデンのセクハラ疑惑について述べる予定だ。

2.バーニーは何をしている?

バーニー・サンダースチャンネルにコロナウイルスと戦っている最前線の医師と看護師を招いて、現状とアメリカ医療体制についてディスカッションだ!

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