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一週間無人島生活[三日目]~島の探索と絶景編~

夜は風が強かった。テントが吹き飛びそうなほどの強風が何度も吹いていて、何回も目を覚ました。

テントの外が明るくなってきたので活動を開始する。動き出したときは結構疲れが溜まっているなという感覚で体がずっしりと重たかったのだが、活動を開始してしばらくすると体が起きてきたのか、いつもと同じ状態に戻った。

今日は釣りをする日にしようと前日に話し合っていたのだが、波がかなり荒れていた。一応準備をして何度か投げてみるが、荒い波と強い風に阻まれてなかなか上手く投げることができない。仕方なく一度釣りを諦めて、森の中に入る。


釣りをする予定の時間が空いてしまったので、島に生えているツタを使って籠作りをすることにした。

まずは縦芯となる七本の太いツタを用意する。この縦芯がかなり大切になってくるので、できるだけしなやかで、まっすぐなものが良い。次に、それを三本と四本に分けて十字になるように固定する。

次に、細いツタを用意して円形になるように編み込んでいく。ここが籠の底の部分となる。

ある程度底の部分が編めたら、次は縦芯を立てて編んでいく。ここからが長い。ひたすらツタを集めて編み込んでいく作業だったが、意外と楽しんでできた。私はこういう作業が向いているのかもしれない。

最後に持ち手を付けて完成!終盤は少しずつ形が乱れてきてしまったが、なかなか良い感じにできた。これで島の生活がより豊かになる。薪集めなども楽になるな。


籠も完成したところで無人島の探索に行くことに。水場があった奥の方に道が続いていたので、そこを進んでいく。

十分ほど進むと絶景が見えた。草原のようなひらけた土地があり、その下は断崖絶壁。波が荒々しく立っており、しぶきがかすかにここまで届いてくる。

ここは前回来たときも訪れた場所で、本当に良いところだ。皆さんも是非来てみてください。無人島の中ですが......。


しばらくこの景色を堪能し、道を少し戻って違う道を進んでいく。ここからはひらけた道ではなく、元々道だったであろうところを無理矢理辿っていくような感じだ。植物が大いに邪魔をしてくる。

十分ほど進むと、建物跡が見えてきた。昨日見たものと同じような建物だ。おそらくこれも兵舎だろう。ツタが建物に絡み付いていて、経った年月の長さを思わせる。

少し歩くと、また建物が見えてきた。この辺りで兵士たちの生活が営まれていたのだろうか。

その近くには防空壕のようなものも見つけることができた。岩を削って穴が掘られている。岩肌からしておそらく手作業で掘られたものだろう。不発弾などがあったら怖いので中には入らなかった。

こっちの防空壕にはレールのようなものが敷かれていた(写真だと見えないが、奥に一本のレールが敷かれていた)。何かを運んでいたのだろうか。


その後も道が無くなるまで歩き続け、島の南西部まで進んだ。絶景ポイントが島の北側にあるから、島を横断したような形だ。この無人島はかなり広いので、こうして本格的に探索をするとかなり疲れた。道の都合上、島の全てを探索することはできなかったが、前回来たときに来なかったところに来れたのは良かった。

ツワブキが生えていたので、それを使って味噌汁を作る。漂流物の空き缶を洗って器にする。ツワブキは水溶性の毒があり、アクを取らなければならない。調理の手間はかかるものの、繁殖力が強くてどこにでも生えているから便利だ。

探索のときに見つけた笹でお茶も作った。作り方は、笹を拾ってきて、煎ってお湯を入れるだけだ。飲むと、ほんのりと笹の風味がして美味しい。もう少し煎ればもっと笹の風味が出ただろう。

今日からは雨が降る心配が無さそうなので、テントではなく砂浜で寝ることにする。Oはテントで寝るということで、夜の時間は別行動だ。森から離れた位置にある砂浜に寝袋を置き、寝袋にくるまって眠る。

寝転ぶと星空が綺麗だった。この二日間は夜に曇っている時間も長かったため星空は見えなかったのだが、ようやく見ることができた。

スマホのカメラでもかなり綺麗に撮ることができる。一昨日くらいが新月だったので月の光りも弱く、星空が綺麗に映った。

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