見出し画像

一週間無人島生活~帰宅編~

夜は九時くらいに寝たのだが、二時くらいに目が覚めて、そこからあまり眠れなかった。普通に悪夢とかも見たし、無人島にいたときの方がよく眠れている気がする。この体はどうなってしまったのか。


Oは今日から奄美大島の別のところに行くらしく、ホテルにてお別れだ。凄い体力だな。

朝五時のバスに乗るそうなので、私もそのくらいの時間に起きてOを見送り、ホテルでゆっくりと過ごしていた。Oもかなり遠い場所に就職するので、次会うのはかなり先になるだろう。


バスが来る時間になったので、ホテルを出る。Oが続けて旅行をするということで、無人島でしか使わないものを私が持って帰ることになっていたので、少し荷物が重い。

バス停に到着。奄美空港は車がないと基本的にバス移動となるのだが、バス停が分かり辛かったり、方向が分かり辛かったりする(北行きのバス停と南行きのバス停が同じ場所だったりする)ので注意が必要だ。私はかなりの方向音痴なので、入念に確認してバスに乗り込む。

一時間ほどバスに乗り、奄美空港に到着。と、ここでトラブルが発生。預け入れにする予定だった荷物の重さがかなり超過していたのだ。Oから預かった荷物が思っていたよりも重く、このままでは二、三キロほどオーバーしてしまう。

本来預け入れ荷物にするはずだったリュックを手荷物として扱い、そこに入っていた預け入れ用の荷物を元々預け入れ荷物にする予定だったリュックに詰め込み、元々預け入れ荷物とする予定だった服などを手荷物として扱うことによってなんとか超過せずに預けることができた。まあ、Oから超過料金の数百円くらいなら払うと言われていたので別にこんなに大移動をさせなくても良かったのだが、安いに越したことはない。

帰りの飛行機の中で、無人島の魅力について考えていた。改めて、無人島の魅力って何なんだろう。私は高校三年生の時に初めて無人島に行って、大学時代もかなりの時間や労力を無人島に費やしてきた。

純粋に楽しいとか、キャンプの楽しさにも近いような部分はあるのだけど、やはり、社会や人と距離を置くことができるというのは自分にとって大きい。普通に生きていると常に誰かが近くにいるし、誰かの目線に晒されている。

みんな、何かを気にしすぎているような気がする。世間体とか、普通とか、そういったものに縛られ過ぎているように思える。私もある人から見ればそうなんだと思う。私だって誰かの目を気にして、神経質になって生きている。



奄美大島についた初日の夜、Oと「大学にいって就職を選ばない人は凄い」という話をした。要するに、あまりにも普通で、それが良いとされるレールの上に乗らずに生きていこうと決断できるのが凄いという話だ。私は安易に普通の道を選んでしまった。いつまでも普通に縛られ続けている。

無人島に来ると、そういった普通の価値観から少しだけ抜け出せる気がする。抜け出しきることはできないけれど、普通ではないフリくらいはできる。ここを出発地点として、無人島に来る度に価値観がリセットされて、私はその感覚が心地よかったのだろう。少しだけ色々なことを忘れて、生きることにだけ没頭する。生きてさえすればいいという最低ラインを再確認することによって、私は少しだけ救われてきたのだと思う。


これから働くにあたって、色々なことを考える。働く先のこともそうだが、もし辞めた時のことも。もし辞めたら、また今回の無人島に来ようと思う。今度は一ヶ月間、一人で。もしその時が来たら、また読んでください。


最後に、かなり長い文章を読んでくださり、ありがとうございます。他の無人島の記録や徒歩旅の記録などもあるので、良ければそちらも読んでみてください。普段は毎日noteに日記を投稿しているので、フォローしてくれると嬉しいです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?