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「雪だと思ったら泡だった」2022年12月21日の日記


食パンに二種類のチーズにブラックペッパーをかけ、蜂蜜をかけて食べた。
美味かったが、味の中心部分がぼんやりしていたので、ベーコンとかウインナーを乗せるとさらに美味しくなる予感。
ちなみに、チーズの消味期限が2ヶ月前だったのだが、なんか平気そうだったので食べた。今のところ大丈夫そう。


今日はゼミの日だったので、いつものように作品を読んで、発表を聞いて、質疑応答をした。
今回は内田百閒の「その一夜」という作品。
空襲に遭った一夜の経験が短いエッセイのような形で描かれている。空襲の経験を描いていながらも、残酷な描写などは抑えられており、今まで読んできた戦争文学の中では少し変わっている作品だった。
中でも、空襲によって上がる炎が綺麗で美しいと描かれている部分があった。
その部分に聞いていたゼミ生の1人(Aさんとする)が、「私も少しスケールは違うが似たような経験があって、家で姉が揚げ物をしている時に火が上がり、あやうく家が火事になりかけたのだが、その火を見て美しいと思ったことがある。」
という発言をしていて、そういう感性をこの場でサッと出せるのは良いなと思った。

似た経験で言うと、約一年前、私の隣の家が火事になって、私の家に燃え移るギリギリのところまで火の手が迫っていたということがあった。
その時はいち早く母親が気付き、すぐに全員が逃げ、家の外から消防隊が火を消していくのを眺めていたが、別に美しいとは思っていなかった(もしかしてこの状況で美しいと思う方が変か?Aさんが変わっているだけという可能性が出てきたな)。

でも、命の危険を感じた瞬間にふとそれを美しいとどこかで思っているという感覚はなんとなく理解できる。そう思う人もいるだろうなといった理解。
けど、そういった体験をこの場でサッと出せるということは、この人は他にもいろいろな引き出しがあるんだろうな。
このAさんは他のゼミ生の発表の時も面白い発言をすることが多くて、私とは違う視点で作品を読んでいることが多い。私は割と自分と作品を離して、作品の中の人物が何を考えているかとか、書いた作者が何を意図しているかに重きを置いて読むことが多いが、このAさんは作品をかなり自分に寄せて読んでいるなと思われる。
「私だったらこうしないけど、この小説の主人公がこうしているのは何故か」
「私はそう考えないが、何故この人はこう考えるのか」
みたいな部分の質問をすることが多くて、私が流して読んでいた部分に対する言及が多くて面白い。

四限の授業が無くなり、ゼミの友人が図書館に行くというので、私も行くことにした。
めちゃくちゃ当たり前の話だが、図書館は大量の本があって凄い。
人間が一生に読める本よりも遥かに多い本が置いてある。やろうと思えば、一生ここにいても暇に思うことがなく過ごせるのだなと思う。


しもやけがいよいよ始まった。少し痛くて痒い。

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