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コント#31「一言多い」

とある日の事だった。一人のサラリーマンは会社近くの寿司屋に訪れることにした。中に入ると、そこには貫禄たっぷりの男性大将の姿があった。

サラリーマン「大将やってる?」

大将「おう、新規さんかい?」

サラリーマン「えぇ、最近出来たんでしょ?ずっと気になっててね」

大将「おう、これは嬉しいものだ。座って」

サラリーマンが大将の前の席に座る。今はあまり人がおらず、サラリーマン一人だけだった。それが気になり

サラリーマン「あれ大将。今日お客さんは?」

すると大将が少し苦い顔をしながら

大将「いや、今日はちょっと少ないだけですよ」

サラリーマンが笑顔で

サラリーマン「あっそうなんですね。なんか安心しました」

すると大将が笑顔に戻り

大将「何にしましょう!!」

サラリーマンが上のメニュー札を見てから

サラリーマン「そうだね。マグロだね」

大将「了解!!チッ」

完全に舌打ちをした大将。サラリーマンが少し戸惑いながら

サラリーマン「ちょっ、ちょっと待って」

大将が驚きながらサラリーマンの方を向いて

大将「なんすか?」

サラリーマン「いや、舌打ちした?」

大将「そんなことしませんよ。バカじゃねぇの」

サラリーマン「何だこの野郎」

サラリーマンが半ギレした。すると大将が少し戸惑いながらも

大将「いやいや。あの、出ちゃうんですよ」

サラリーマン「何がだよ」

大将「いや、つい出ちゃうんですよ」

サラリーマン「あっそうなんだ。とりあえずマグロ頂戴」

大将が笑顔で

大将「はい。死ね!!」

サラリーマン「おい」

サラリーマンが立ち上がり、大将を睨みつける。大将は少し戸惑いながらも

大将「違うんです。つい出ちゃうんです」

サラリーマン「出ちゃうって、なんで死ねが出てくるんだよ!!一言多いぞこの野郎!」

大将「マジでマジで」

と大将がいきなり醤油皿を投げつけた。サラリーマンは少し驚きながら

サラリーマン「びっくりしたなんだよ」

大将「本当にすいません」

大将が戸惑いながら、サラリーマンにドロップキックした。倒れこんだサラリーマンをボコボコにしながら

大将「すいませーん」

サラリーマン「このサイコパスがーー」

~終~

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