アークナイツCytusⅡコラボのストーリー紹介とそこから考える石棺と天災等の考察

※初note、初考察のストーリーを網羅してる訳ではないドクターによるnoteです。至らない点も多いと思いますが、温かい目で見守って下さい
※このストーリーは理由は後述しますがIFルートの可能性が限りなく高いです。
※考察、感想パートは本編、イベントストーリーのネタバレを含みます。ご注意下さい。

ストーリー概要

始まり〜1stダイブ

今回の主人公はAroma Whiteと呼ばれる女の子となっています。
ある日義兄であるNoahからテスト版ではありますが「Arc nights」と呼ばれる電子空間へいける指輪型のデバイスをもらいます。
(Noahはノアの方舟のノアと同じ綴りです。また、arkからarcとなっています。)

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その後、Aromaが指輪を使い、arc nightsの中に入るとそこは風の荒れ狂う荒野。現状を確認するためにリュックを確認しようとしますが開けません。地図も開けず。バグを疑い、ログアウトしようとしますがログアウトすらできません。
そこに聞こえてきたのはレユニオンを名乗る仮面をつけた白衣の男たちの喋り声。どうやら何かを探しているようです。
aromaが喋り声に耳を傾けた瞬間、ボウガンで足を打たれてしまいます。足は撃たれ、逃げ場はなく、近寄ってくるレユニオン。
絶体絶命の状況。しかし突如鳴り響く射撃音。倒れるレユニオンの男。そして現れたのは
我らがCEO、アーミヤです。

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アーミヤが助けに来てくれたものの、レユニオンの男たちから見ればたかが子供2人。襲い掛かろうとしたその時、彼らの指揮官から撤退命令の無線が入ります。彼らはなぜこんな子供2人に、と憤慨しながらも撤退していきました。


アーミヤは、怪我を負ったaromaをロドスへと救助します。そこで待っていたのはケルシーとエクシア。

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どうやら足の傷は深くないようで、数時間で傷は塞がるようです。手当を受けながら、aromaは「ロドス」や「鉱石病」などについての説明を受けます。
疲労によるものか、そのうちaromaを眠気が襲い、ロドスで休ませて貰うことに。

助かったはいいものの、原石病すら知らない子供が荒野に1人でいたという状況は不審極まりないものであり、aromaは監視対象となります。

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一方、撤退したレユニオンの男たちは指揮官に事態の報告をします。男たちはなぜ撤退を命じたのか指揮官に尋ねると、指揮官は少女がロドスのリーダーであることを告げました。
レユニオンの指揮官は、少女がアーミヤだと気付いているようです。

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目覚め〜2ndダイブ

aromaが目覚めるとそこはいつもの自分の部屋。
どうやら眠る事で現実世界へ帰ってこられたようです。
そして朝食の際、Noahに昨日のarc nightsのバグについて話すと彼はarc nightsの開発について教えてくれました。
彼曰く
・自分は脳波転換器(指輪の事)の技術を提供しているだけ
・バーチャル空間「Arc Nights」は外部の開発者が作り上げた
・どうやらその外部開発者は1人のみらしい
・その開発者はメールで、自らを「ドクター」と名乗っていた

そんな出来事から1週間後。
aromaが人工知能(以降チューナー君)と話しながら歌の練習をしていると、スピーカーからaromaを呼ぶ声が聞こえてきます。戸惑いながらも、少し覗きに行くだけ…と2度目のダイブをします。

目覚めた先に待っていたのはアーミヤでした。
どうやら天災が近付いているらしく、ロドスの方向転換の為、甲板へ様子を見に行くのに一緒に来て欲しいということでした。
(前回の様子と変わらない所から、最後にarc nightsからログアウトした時点から続きが始まることが分かります)
甲板に出たaromaはロドスの大きさに、そして荒野の広さに感心した様子。

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この角度からのロドスアイランドは貴重では…?

その後、aroma達は天災を目視します。
ケルシー曰く、今回の天災はこれまでに観測されたことのない異常なもので、雷、砂嵐、竜巻の複合型だということ。
その後、ケルシー達の話を聞いていると、どうやら今回の方向転換は回避の為ではなく、経路の変更の為だという事。
経路があるということは目的地があるという事。
その目的地をケルシーに聞いてみると…
Mareという場所だと言うことです。

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ロドス内の部屋に戻り、チューナー君と会話していると録音機能が使える事が判明。歌の練習をしようと思い立ちます。
ゲームの中まで来て歌の練習は謎すぎる
するとそこにアーミヤが入ってきました。アーミヤと談笑していると、おもむろに音声データを聞かせてきました。詳しく話を聞くと、数ヶ月前からロドスの各地勢力がおかしな電波を受信するようになり、調べたところ、とある都市の座標と、Mareという名前の情報が手に入ったとのこと。
また、Mareは地図上ではただの荒地であるとのこと。
(「とある都市」と「Mare」は別のもののようです)
アーミヤは世界の異常のほとんどの原因が源石であるこの世界において、ロドスには真相究明の責任と義務があると話しました。

Mare到着〜軍部潜入

Mare付近に到着したロドス。
ケルシーによると、付近でまだ形にはなっていないものの、かなりの規模のある天災の予兆が観測されたにも関わらず、Mareが移動した形跡がまるでないのが不可解だということ。
何事も調べてみないと分からないということで、少数精鋭での調査を実施する事になりました。メンバーはエクシア、アーミヤ、aromaとなりました。
aromaは彼女自身というより、彼女の持ち物であるチューナー君が小型浮遊体であり録音が可能なことからの採用でした。
また、ケルシーはレユニオンもこの地に来ている可能性があり、衝突の危険がある事を伝えています。

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潜入してみると、案外街は栄えていて、道はきれいに整備されていて、食料も十分に確保されている様子。
しかしエクシアがパン屋のおじさんと話していると「外」という単語を使った途端、思考能力がなくなったかのように様子がおかしくなったようです。

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思考を操られている可能性がある、との疑いがあがり、アーミヤも少女に話し掛けてみますが、反応は至って普通。そのうち、エクシアが町の中心にある軍部の雰囲気が町中とは違う、と報告してきたことにより、軍部に潜入することに。

調査と言いながら楽器屋にヴァイオリンを見にいくアーミヤ。かわいい

軍部に潜入し、会議室にチューナー君を飛ばしてみると、天災について危険性はない、とロドスの観測結果とは真逆の報告をする天災トランスポーターの声が聞こえてきました。
天災は絶対に避けなければならないこの世界において、このような報告がなされる理由は2つ。
観測機器の故障か、結果を偽っているか、です。
この結果を受けて、3人は次に天災を監視する役目を担う研究所に潜入、調査する事を決めます。
しかし警備が厚い昼に忍び込むのは危険と判断し、夜まで待つことになります。
また、このタイミングでエクシアは何かを探しに単独行動を開始。2人と別れました。

アーミヤの昔話〜レユニオン指揮官の計略

夜まで身を隠す事になった2人は火を起こして夜まで待つことにしました。そこらの端材から見事に火を起こしたアーミヤをaromaが褒めると、彼女は「ある人」との思い出を語り出しました。

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アーミヤの苦悩が見え隠れする告白の後

「素晴らしい演説ね。涙がこぼれそうだわ。」と乱入する影が1つ。

彼女はaromaを襲おうとしたレユニオンの指揮官であり、「W」と名乗りました。

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どうやら彼女は、ロドスのリーダー、アーミヤに話があってきたようです。
やり方はかなり違いますが、感染者の権利獲得の為に活動する組織同士、争いは避けたいとの事でした。
また、彼女はこれから研究所へ向かい、都市を制御下に置く事を宣言します。そして、アーミヤ達にこの都市から離れる事を勧めると、去っていきました。

夜の帳が降りる頃、アーミヤとaromaは研究所に潜んでいました。当初の計画もありますが、Wの計画を阻止する事も目的となったようです。
エクシアを待ちつつ潜伏していると、突然警報がなり、警備隊が移動し始めました。Wらレユニオンの襲撃が始まったようです。アーミヤらはこの隙に先に研究所に潜入する事にしました。

潜入開始から10分。研究所内には襲撃に対応するためか、人影ひとつありません。アーミヤらはこの研究所の天災観測データを見るため、マスターコントロール室に行くと、そこで目にしたのはありえない数値を示す観測データでした────このままでは天災が都市を直撃する。
アーミヤはロドスの使命を果たすべく、軍部にこの情報を伝えに行こうとしますが、
いつの間にか現れたWに道を阻まれます。
何をしにきた、と尋ねるアーミヤにWは話し始めます。
研究所職員に天災は迫っていないと嘘をつかせ、ロドスが事実究明の為に研究所を訪れるのを待っていた、と。研究所を選んだ理由は室内であり、軍部の介入も無いと踏んだからです。さらには地雷も埋めてあるとの徹底ぶり。
そして、彼らの真のターゲットはaromaだと明かしました。

レユニオンによるMareの分析

レユニオンではロドスより詳細にMareについて分析がなされていました。
そしてその内容は驚くべきものでした。
ロドスが感知した物と同じ異常電波の逆探知を広範囲に行うと、世界各地の数万人の脳波と繋がっている事が判明したのです。
さらに、その人間はMare内に「分身」が現れるそうです。
また、同調する人間が1人増えるたびに、天災の数値が上昇しているといいます。

その事実発覚から3ヶ月後。
突如荒野のど真ん中に異常な脳波を検知します。その脳波の発信源こそが、aromaだったのです。
彼女が現れてから、脳波の増加は止まらず天災の危険性は増加の一途をたどります。
そして彼らは考えました。彼女とMareがあれば、人口天災を作り上げることが可能だ──と。
すぐに兵を派遣しますがロドスに邪魔され失敗。
しかし、ロドスは彼女の価値に気が付いていない事を見破り、aroma達はWによって見事に釣り出されたのでした。

戦闘と死〜謎の人物からのコンタクト

そんな会話の後、Wはコントロールパネルをいじり始め、あるグラフを見せてきました。
それは、aromaがMareに入った時刻から数値が急激に増加しているオリジニウムダストの観測データ。
決定的な証拠を見せられ、戸惑うaromaと、それでもaromaを守ると決意するアーミヤ。
そんな中、町の外にいると思われるレユニオンの通信兵から通信が入ります。
それは、海岸の水位が急激に上昇していて、10分後にはこの都市は水の中に沈むという天災を知らせるものでした。
時間の猶予が無くなり、戦闘が始まりますが、アーミヤの攻撃が地雷を誘爆させてしまい研究所が崩壊してしまいます。
Aromaはその瓦礫の下敷きになった所で意識が覚醒。
現実世界へと戻ってきてしまいます。
もう一度ログインしようとするも、接続不可。

失意の中朝食をとり、歌の練習をしようとするも集中できずにいると、スピーカーからいきなり声がしてきました。
「はじめまして、Aroma White」
「君のデバイスに勝手に侵入してごめんね。
でも緊急事態で…繋がったことのある君に連絡を取るしかなかったんだ。」
「今この時も洪水が《Arc  Nights》をカオスに呑み込もうとしている。」
「君が存在した事実は《Terra》の中に永遠に残り続けて、痕跡を消すことはできない」
「問題の解決には当事者が必要ってことだよ。
Aroma White,《Arc Nights》には君が必要だ。」

そう残して、名も名乗らず去っていきました。

時は動き出し…再会

Wは研究所が崩壊する際、aromaを助けようとしたアーミヤが大きな瓦礫に潰されそうになるところを助けていました。意識を取り戻したアーミヤにその動機を聞かれてもはぐらかし続けてしばらく経ち。
Wの部下により、瓦礫の下敷きになった筈のaromaの脳波が再び観測された事が報告されます。
Wはaromaがエクシアに助けられたと予想し、アーミヤとaromaを人質交換し、aromaを手に入れようと計画を建てました。

部下とアーミヤを連れてaromaを探すW。
そこに突然飛んでくるチューナー君と、1拍遅れて爆弾。
現れたのはエクシアとAroma。
この攻撃によりWらとアーミヤを引き離す事に成功し、アーミヤ、Aromaは逃走、エクシアは足止めを引き受けることになりました。

再開を喜ぶのもつかの間。もう既に都市には水が侵入してきていました。
Aromaが原因であることを認めたアーミヤは、Aromaと共に急いでロドスに戻り、Mareから離れることを提案しますが、Aromaはそれを拒否。
私はあそこに行かなければならない、とMareの司令塔を指さしました。

Mare司令塔屋上

Mare屋上には、謎の装置がありました。

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Aromaは、謎の人物にこの装置を起動すればこの世界にもたらす影響を止めることができると言われた事を話します。

「天災を止める?それなら、直接その子を消した方がはやいんじゃない?」

どこから来たのか、屋上の出入り口にはWがいました
部下を見捨てて来たのでしょう。

「任務のために仲間の犠牲を惜しまない…そんなことはこれまでもたくさんあったわ。
私の身体に残された赤は、すべて失ってきた戦友たちの血よ。」

「こう考えるのが私だけだと思う?ケルシー達が舵をとっていた時代なら、彼女の性格的にも自分の仲間を守るためにこの取引に応じるはずよ。」

「あんたはロドスのリーダーでありながら、自分が全ての災難の根源であると本人が認めているにもかかわらず、その子を守ることを選択した…」

「その子のために私と争えば、それはレユニオンに対して宣戦布告したことになる。あんたの愛するロドスに死と破滅をもたらす選択よ。」

しかし、それでも、アーミヤはAromaを守る決断をします。
「何があろうとAromaを見捨てることはありません。
犠牲の上にしか救いが成り立たないだなんて私は思っていません…全員を救うことこそがリーダーとしての仕事なのでは?」


問答も長くは続きません。
意見の一致、不可。和解、不可。共存、不可。
こうなればするべき事は一つだけ。

「さあ、今回は邪魔ははいらないわ。
全力でかかってきなさい。」

アーミヤはAromaに話し掛けます。
「……Aroma、少し目を閉じていてください。」

指輪の割れる音

「『それが必要な戦いならば』……本当の私で立ち向かいます」

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こっちが「本当の私」らしいです。
怖すぎだろ…

Wを退却させる事に成功し、気を失ってしまったアーミヤもエクシアに抱えられてロドスへ帰って行き、Aromaは謎の機械に入り、天災は収まりました。
めでたしめでたし。

感想

考察の前に感想を挟もうと思います。
異常電波と脳波の波長、同調すると分身ができる、等の設定は少し無理矢理感がありつつも、お話としては良かったです。
Mare監視塔でのアーミヤとWの問答は最高でした。
Wはこのストーリーで一度もアーミヤを殺そうとはしなかったばかりか、研究所崩落時には命まで助けました。
その後、部下にアーミヤを殺すかと聞かれた際も、殺さずに取っておくと話しているとのを見ていると、現ロドスのリーダーであるアーミヤへのなんらかの想いを秘めていると思いました。
(ここからは勝手な妄想ですが)
恐らく、Wはアーミヤの犠牲のない救いという理想を否定したかったのではないかと思います。
傭兵として、また、ケルシー、記憶ありドクター、テレジアと共にバベルを見てきた彼女にとって、アーミヤの理想は到底叶わないものであり、求めようとすればその分損するものであったと思います。
そんな理想を否定し、より現実的な目線でロドスを導いて欲しいという願いが見えるかのような問答には、心に来るものがありましたし、Wが以前の2倍増しで好きになりました。
アークナイツのストーリーを知らないCytusⅡプレイヤーはこのストーリーを楽しめるのか?


考察:時間軸について

この物語は本編0章の少し前あたりのお話だと予想します。(しかし明確な矛盾が存在)
理由としては
・ロドスとレユニオンの初めての戦闘が行われている
・ドクター、テレジアが不在
・Wがレユニオンに所属している
・アーミヤが既に魔王パワーを持っている

一方で明確な矛盾点として、アーミヤがWを初めて認識している事が挙げられます。
本編1-12においても、アーミヤはWを知らない為、矛盾が生まれてしまいます。この矛盾はアーミヤが記憶を失ったとでも言わない限り整合性が取れないので、明確なIFルートの証であると言えます。

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考察:異常電波と石棺、現実世界

ストーリーの中で、異常電波の発信源は今回の舞台「Mare」とは別に「とある都市」にもあるとしています。
僕はこの「とある都市」がチェルノボーグであると予想します。
同時に、謎の人物がAromaに起動させた機械↓をもう一つの石棺のであると予想します。
理由は少し後に話します。

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今回の異常電波は石棺から放たれていたとすると、この石棺は本編で語られた機能の他に、現実世界とのゲートようなものであり、起動する事でアークナイツの世界から現実世界へと移動する事ができる装置と考えられます。


しかし、この石棺には重大な欠陥があると考えます。
それは
現実世界出身者に対して、天災を引き起こす
という物です。


こちらは本編ストーリーと合致します。

我々プレイヤーが石棺を通してテラの大地に降り立った時、目覚めた場所であるチェルノボーグを数時間後に大規模な天災が直撃しました。

同様に、このストーリーでも現実世界出身者であるAromaが石棺のある都市、Mareに到着すると、大規模天災が都市を直撃します。

ここで、後回しにした理由を述べたいと思います。
理由としては、本編にてレユニオンがチェルノボーグを襲撃した際の出来すぎ感にあります。
チェルノボーグは天災の兆候を見つける前に内部をレユニオンに掌握され、そこから天災に乗じた襲撃に繋がりました。
 果たして、レユニオンに天災の兆候を移動都市よりも早く観測して、内部を掌握するような事が可能なのでしょうか?
それは、観測から内部掌握までの時間を考えると不可能であるとしか考えられません。
 ではなぜ、そのような事が出来たのか。
それは、石棺からでる異常電波を観測してたからに他なりません。彼らは今回で石棺が天災を起こす能力を有していることをその目で確かめ、チェルノボーグの石棺による天災をどんな観測方法よりも早く予見できていたのです。

考察:謎の人物と石棺とドクターと

※ドクターの事、彼って呼びます。女ドクター派の人、許して。

前述の、石棺の現実世界出身者への拒絶反応を適用すると、記憶ありドクターはアークナイツ世界出身者という事になります。
彼はテレジア斬首作戦の後石棺に入り、現実世界へとやってきました。
ご存知の通り、彼は天才という言葉では到底収まらない頭脳の持ち主です。
彼は、現実世界でその頭脳で脳波によるアークナイツ世界へのダイブを(テスト段階ですが)可能にしたのです。

考えられる理由としては、異世界の私達にドクターとしての役割を渡す、もしくはシュミレートさせることによって、より良い未来の可能性を探るためではないかと思います。

記憶ありドクターは今回のストーリーでいうW的思想の元、組織の運営をしていたと言われています。
しかし、アーミヤがドクターの内面を高く評価していることから考えると、ドクターは元来、アーミヤのような高い理想を抱いている人だったのではないかと思います。
しかし、犠牲を少しでも減らすため、バベルをより安定させるための決断を続けるうち、本来の願いとはかけ離れた運営をしてしまい、最終的にはバベルの悪霊とまで呼ばれるようになり、終着点として自らの手でテレジアを殺すことにまでなりました。
記憶ありドクターは本来の理想を成し遂げることのできる人材を、もしくは方法を、この電子空間を開発し、様々な可能性を模索することによって探し出そうとしたのかもしれません。

記憶ありドクターの目的は上記の他にもこのような事が考えられます

・このままではバベル、ロドスの目的が果たせないと結論を出し、現実世界から人間を転移させる。現実世界への拒絶反応による人口天災を起こし、なんらかの現状打破、環境の変化を試みた

・アーミヤの能力である深層心理への介入を記憶ありドクターは防ぐことができず、記憶のない現実世界の人間をドクターとすることでアーミヤのドクターに対する能力を無効化させる

その他、雑めの考察

創世記に当てはめてみる

ark nightsはその名から推察できるように、創世記ノアの方舟に影響を受けていると思われます。
創世記ノアの方舟において、大洪水が起こるのは堕落した人間を殺し、地を清めるためです。
今回の考察通りにいくと、我々現実世界出身者が汚れた人間であり、石棺(記憶ありドクター)が神、ロドスのメンバーが「人々の中で正しく、全き人」ということになります。
記憶ありドクターは、汚れた私達に試練を課し、正しい人々のそばにいさせることで、現実世界の私達を清めようとしたのかもしれません。

Mareの意味

今回の舞台、Mareには月や火星の海、馬やロバの雌という意味があります。
この物語は月の裏側にある海のように、普段見る世界とは違う世界(IFルート)を見せてくれているのかもしれません。
また、アーミヤのモチーフはうさぎではなくロバであるという事実を私達に与えてくれました

ArcとArkの違い

今回、Aromaが行った先は「Arc Nights」の世界です。
Arkが箱、方舟を表すのに対してArcは英語で弧、円弧を表します。
この違いは
・箱型(ark)機械(スマホ、pc)での接続と指輪型(arc)脳波検出器での接続 の違い
・立方体(ark)の石棺を媒体としたアークナイツ世界への接続と円柱形(arc)の石棺を媒体としたアークナイツ世界への接続 の違い
などが考えられます。

箱型石棺 in チェルノボーグ
円柱型石棺 in Mare

脳波同調と天災の関係

脳波と異常電波が同調してしまった人たちの正体は何だったのでしょうか。

Aromaと彼らの共通点の一つは、身体が2つに分かれているという点です。(Aromaはアークナイツ世界と現実世界に、彼らはMareの分身とオリジナルの自分に)
そして、Aromaに比べると微小ではありますが、彼らも同調者数が増えると、オリジニウムダストの量も増えるます。
これらの事から、電子空間「arc nights」内ではバグ(身体の分裂)に対するエラーとしてオリジニウムダストが増え、より深刻なバグ(異世界と今世界との分裂)になればなるほどより多くのエラーとしてオリジニウムが生成されるのでは無いかと考えました。

アーミヤの特異性

ストーリー中には、アーミヤの指輪破壊パワーで天災が和らぐ描写がありました。

八章において魔王パワーを開放し、倒れたアーミヤに、ドクターの血液を注射する事でアーミヤが意識を取り戻すシーンがあります。

また、ムービー内において、指輪破壊アーミヤの周りにノイズが走っているのが確認できます。

彼女もまた、この電子空間におけるバグを内包した存在なのであれば、彼女自身も源石を生み出す「人間の敵」魔王であり、それを天災を沈静化させるほどの効力のある指輪で抑えているというのもより頷けるような気がします。


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