スポーツ栄養学 vol.1 ~長距離走は必要!?~

  スポーツ栄養学についての本も読み始めたので、アウトプットのばとして、またいろいろと述べさせていただきます。

 今回はスポーツ栄養学編初回なので、結局のところどうなの?という話を選びました。

 とりあえず、結論から言うと、使い方によっては長距離走はとても必要です。ではその理由、使い方を説明していきます。

 まず、皆さんはグリコーゲンというものを聞いたかとがあるでしょうか。

 グリコーゲンとは糖質を貯蔵する機能を持っており、おもに血糖、肝臓と骨格筋内に存在している。グルコースが連結されたものであり、実際エネルギー源として利用される際には、再度グルコースとして分解される。このようにするのはグリコーゲンとすることで貯蔵量を増やせるからである。

 はたして、このグリコーゲンが何なのかというと、マラソンなどでよく言われる、「30~35KM」の壁と言われるものの原因は骨格筋内のグリコーゲンの減少・枯渇によるものと考えられている。つまり、サッカーでの残り10~15分くらいの足の重さもグリコーゲンの減少・枯渇が関係していると言えるのではないでしょうか。

 では、グリコーゲンが枯渇しただけで疲労感を強く感じるのでしょうか、残っている脂肪は?という意見もあるかもしれません。実際グリコーゲン枯渇による疲労感を感じる現象のメカニズムは解明されていないものの、一つ考えられるものとして、糖質の単位時間当たりのエネルギーの生産能力の高さにあると考えられています。激しい運動を行った場合糖質のエネルギー生産能力では間に合うのですが、脂肪のエネルギー生産能力では間に合わない。ということが今考えられている有力な説です。

 ここまでの結論として、試合開始から終了までの間に高いパフォーマンスを保つには、運動中のグリコーゲンの使用量を減らし骨格筋内にあるグリコーゲンの量を増やすことが大切であるということがいえます。

 それでは、ここからはグリコーゲンの量を増やす方法を説明していきます(使用量を減らす方法については体の使い方シリーズでお話しします)。グリコーゲンの量を増やす方法として「グリコーゲンローディング」というものがあります。これはまず、グリコーゲン枯渇するようなトレーニングを行い、その後三日間は普通の食事をとり、骨格筋が糖質を渇望するような状況を作り出し、その後にようやく高糖質食を摂取しグリコーゲンを回復させるという方法で、これにより、最初の運動前よりもグリコーゲンの量が増えるという方法です。

 ここで、骨格筋内でどのようにグリコーゲンが作られているのかを説明すると、1)血液中から骨格筋細胞内へと血糖(グルコース)を取り込む。2)グリコーゲン構成酵素の働きによりグルコースを連結する。という2ステップからなります。ここで一つ問題があり、糖は水溶性なので血液に溶けるが、細胞膜は水溶性の物質を通さないようにできている。そのため、血糖を細胞内へと通過させるトンネルの働きをする分子が必要となる。その糖を運ぶ分子をGLUT-4という。

 ここで、本日の一番のトピックである長距離走が出てくるのです。もちろんこの、GLUT-4が少なければ、高糖質食を摂取したとしてもうまく生かしきれないという恐れがあります。つまり、GLUT-4を増やしたい。そのために一番効果的なトレーニング方法が低~中強度で長時間のトレーニングである長距離走であるのです。

 ようやく、本日の結論です。シーズン前であったりシーズン中にしっかりグリコーゲンローディングのように食事管理をするのならば、オフシーズンに当たる時期に長距離走を行い、GLUT-4を増やせるだけ増やす目的での長距離走は必要である、ということになります。

 ながながと失礼しました。次回は脂肪についてです。ではまた。


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