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わたしがイラストを描く理由

私は、描くこと大好き。
おえかき かきかき
かきかきちゃんです。

今年の私のスローガン

「みんなが みんなの人生の主人公!」
私はそれを描きたい

こう思うに至った1つのエピソードがあります。
今日は、そのお話についておします。
長文ですがお付き合いいただけると嬉しいです。


私が「かきかきちゃん」として似顔絵を描き始めたのは
2018年の年明けすぐでした。
近所のママ友のイベントに協力するために
「じゃあ、似顔絵を描いてみる」そんな始まり方でした。

そこからワーママしながら趣味で似顔絵を描き続け、
1年半後の2019年秋 隣町で行われる大規模のマルシェに
お呼ばれして、出店することになりました。
事前予約だけで1日埋まってしまうほどの人気で、
私はこの日、休憩とることもなく6時間 11組21人を
お描きしました。(当時は手書きコピック)
もう右手は動かず、最後は目も霞んで、限界ギリギリの
イベントでした。

このイベントでお客さまが撮ってくださっていた必死のパッチ(古っ!)の制作の様子


そこからさらに3年…2022年、
私は家庭の事情で仕事を辞め、似顔絵屋さんで起業したワケなのですが
節目として、滅多に使わない公式LINEで
「起業しました!夏から新メニューで頑張ります」と宣言したのです。

そのとき、お返事くださったのが Rさんでした。

「お久しぶりです。〇〇イベントで似顔絵描いていただいた
〇と〇の母です。開業おめでとうございます」
そんな書き出しだったと思います。
(機種編した際に、過去データをうまく引き継げず、当時のやりとりが
残っていないのです😢)

この〇くん、〇くんの名前をみて、一瞬で「あ!!」と思い出しました。
あの2人だ!!!

2019年のイベントで描いた兄弟(当時2歳4歳)

うちのこと1歳違いの二人。(我が家は2歳5歳でした)

似顔絵って子どもにって退屈なんですよ。
絵が描き終わるまで20~30分じーと座っていないといけない。
じっとしていられない子がほとんどです。
でもこの兄弟はとっても大人しく、ニコニコしながら絵を見てくれ
「あ!あれ〇くんだ°˖✧◝(⁰▿⁰)◜✧˖°」と
似顔絵に反応してくれたり、
なによりも2人がとっても仲が良かった。

本当にかわいい兄弟だなって思っていて、
21人も描いたあのイベント、
あの時にしかお会いしていないのに、
3年経っても鮮明に覚えていました。

あー!!あの兄弟の♪♪ うれしい♪♪
そんな気持ちが、一変して「え!!??」
となったのは RさんのLINEの続きの文章が、

「昨年末に2人とサヨナラしました」と続いていたからです。

意味を理解するのに時間がかかりました。
頭が真っ白とはまさにこの時のこと。


『あ、2021年12月末にお二人を亡くしているんだ』


「半年たっても未だに信じられない。
悲しみの中にいる。
たくさんある写真をみるとリアルすぎて
苦しい。
今唯一2人の姿をみれるのは
あの時かきかきちゃんに描いてもらった
似顔絵だけ」そう書かれていました。

そして、
「2人の似顔絵を描いてほしい」

似顔絵のご依頼でした。

当時、私は似顔絵で起業しましたが、
”下2人を保育園にいれるための急遽起業”のようなところがあり


  • 自分の技量に自信がなく

  • 自分の似顔絵屋さんとして進む道も定まらず

  • 日本語養成講座の授業に追われ

  • 年1回の日本語教育能力検定試験を控えており…


胸を張って似顔絵屋さんです!!と言い切れない
なんとも中途半場な自分だったのです。

でも、同じ母として Rさんの気持ちを想像すると
「似顔絵描けません」とは言えませんでした。
「私でよければ、描かせてください」そうお返事しました。

電話やZOOMでお繋ぎして、どんな似顔絵がいいのか
お伺いしたかったのですが、
「今お話しすると泣いてしまって声になりそうにない」とのことで
LINEでやりとりし、3種類の似顔絵をお描きすることになりました。

しかし。。。
いざ描こうと、いただいた写真をみると
あー笑顔の2人、相変わらず仲良しそう。
・・・
・・・
だーーーーーー涙

涙が止まらなくなり、描き始められません。

集中できないから、下描きもうまくいきません。
何度もやり直し、どんどん時間が過ぎていきます。
自分の不甲斐なさにうんざり。

年1回しかない検定試験の日にちが近づいてきて
勉強もしないといけない!!!
あーもうだめだ、
片手間では描くものではない、そう思い
秋の検定試験が終わってから…と連絡して
一旦似顔絵から離れていました。
お時間いただいたにもかかわらず、
その検定試験が不合格に終わり、
かなり落ち込み、スランプにもなりました。

結果、ご依頼から最終納品まで1年半もお待たせして
描き上げたのがこの3点です。

<最初に納品した作品>
下描きの段階でRさんより「2人、手をつないでいてほしい」との
リクエストがあり、ぎゅっとつないだ手を真ん中にお描きしています。

Rさんを中央に兄弟で3ショット

<お兄ちゃん>
ピアノが大好きなお兄ちゃん。
”自分で作った楽譜をみながら楽しく弾いていた”とのお話から
この構図となりました。

オリジナルの曲を演奏するお兄ちゃん

<弟くん>
「弟くんは自分のこと「あたし」て呼ぶんです。
お兄ちゃん大好きで、2人でYoutubeのにゃんこ大戦争みながら
攻撃受けたときのあのぴょんぴょんてジャンプしててね…」
そのエピソードを全部表現したくて、イラスト納品だけでなく
コマ割りで描いた数枚の
イラストを繋げてパラパラ漫画のようにしあげました。

仲良し兄弟にゃんこ大戦争

Rさんからは納品の度に、
「愛おしい」「とても懐かしい」
「2人が見たら嬉しくなるでしょうね」
とお喜びのお返事をいただきました。


3枚目の弟くんを描くとき、
初めから私の頭にあったのは、
「このエピソードまるごと描きたい!」
てことでした。

どう表現するか随分悩みました。

でも、もう会えない2人を描くのであれば。。。

Rさんが楽しそうに話してくれた
この何気ない日常をそのままイラストにしたい!

そう考え、結果、コマ送りの動画を作る前提でイラストを描きました。
最後に2人が見つめあってにっこりする、
Rさんが一番好きな2人の笑顔で締めくくっています。


このご依頼を通じて、
それまで自信がなかった「イラストを仕事に」が、

”「イラストを描く」を仕事にしてよかった”に変わりました。

私にとって「似顔絵・イラスト」は、
ただかわいい・楽しいだけではなく
前を進む原動力となる大切な相棒だと気づきました。

そして、
「エピソードを描きたい」
「みんなが主人公のイラストを描きたい」
と方向性も決まってきました。

「みんなが みんなの人生の主人公」
私はそれを描きたい。

未来の自分へのメッセージとして、今日noteに
残させてもらいました。

長文読んでくださりありがとうございます。

Rさん、ご依頼・掲載の許可ありがとうございます。
もうすぐ3度目の春がきますね。
弟くんが小学校入学する春です。
桜を見上げるRさんの心が穏やかでありますこと願っています。


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