【初心者向けミリタリー】拳銃の歴史あらかると/『ブローニングハイパワー』
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皆さんおはようございます。
毎週木曜日、初心者向けミリタリー記事を投稿している、かけうどんです。
このシリーズでは、世界各国の歴代の名銃を単品で取り上げてみたいと思います。
今回は、米国の天才銃器設計者、ジョン・M・ブローニング氏が設計した、現代軍用拳銃の始祖的存在『ブローニングハイパワー』について書こうと思います。
天才銃器設計者が生んだ軍用自動拳銃のプロトタイプ的な存在『ブローニングハイパワー』
ブローニング・ハイパワーは、ベルギーの有名な銃器メーカー、FN/ファブリック・ナショナル社製のオートマチック・ピストルです。
製造・販売はベルギーのFN社なのですが、この拳銃を設計したのは、アメリカ人の天才銃器設計者、ジョン・M・ブローニング氏。フランス陸軍の要求を受けたFN社からの依頼で設計しました。
その完成は1934年。
ブローニング氏が生涯で最後に設計した銃でもあります。
本銃はブローニング氏の設計者としての集大成であり、この銃で確立された様々な新機能は後の軍用拳銃の開発に多大な影響を与えました。
現代陸軍が装備する自動拳銃の多くは、弾倉に弾薬が千鳥式に2列になって入るダブルカラム・マガジン式が主流ですが、量産モデルでこの構造を初めて採用したのは本銃でした。当時これだけ多くの弾丸を装填できる拳銃は例がなく、『高い火力=ハイパワー』の名の由来にもなっています。
右手で銃を保持したまま右親指で解放が可能なサム・セーフティー、弾倉/マガジンが挿入されていないと撃鉄/ハンマーが起こせないマガジンセーフティーなど、今でこそ珍しくないそれらの機能を世界で最初に備えたのは本銃でした。
銃本体は設計が非常にシンプルで部品が少なく、堅牢にして合理的設計。新機軸を多数盛り込んでいるにも関わらず軍用拳銃に求められる諸条件を高いレベルでクリアしています。
(改良後)ブローニング式のショートリコイル機構は、本銃が発表された後に製品化された他の自動拳銃のほとんどが採用しており、いかに完成された機構だったかの証左でもあります。
完成し発表された後、世界50か国以上の軍・警察で採用されている本銃の存在が、ドイツ軍専用だった9×19mmパラベラム弾を世界標準規格にした一因とも言われています。
最後まで読んで頂いて、ありがとうございました。
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