141メリーウイドウの旅③クルーズミステリー

下手の横好き。

本日は終日航海。10階にあるビュッフェへ。朝食は好きなもの好きなだけ食す。いわゆる日常の食生活を種類、内容をうんと広げた豊かな感じ。
旅先でのバイキングは、適量をオーバーしがちだが、76さい、経験も積んで、抑制効かせ、ワンプレートにする。ゆっくり味わえば、締めのコーヒーが美味しい。気分と欲の山盛りは卒業。

飛んでいきましたよ！ラテンのダンス教室。チャチャ！デッキ8.
上海クルーズの時は、下手な花子の相手を先生がリードしてくれて、楽しく踊ったのを思い出す。
今日は少し自信を持って平気でステップを踏む。リズムに乗って動いていればご機嫌。
汗だくになったのでシャワーを浴びようと部屋に戻れば掃除中。諦めてそのままの姿でランチへ。一人行動でレストラン、あ、ら、か、る、ぬ牛を頼んだのに豚までも？両方は食べられなかった。
映画、講座、クラフト、ゲーム、くいず、カジノ、オークション。イベント様々だが

午後もヤッパリ花子はダンシング。今度は９階の、(キャバレービエンナ)でルンバ。
その気になって、のめり込み、重い体をゆさゆさと、下手っぴーなのにどうしてこんなに踊るのが好きなのか？！
今日は、おすすめのドレスコードがエレガントガラ、フォーマルになっていたのも気づかず、カジュアルでのし歩いていた。平気平気！
夕食前には船長主催の乗船歓迎カクテルパーティーがあり、次々クルーの紹介。カクテル振る舞われ、小洒落たお菓子も配られて、いい雰囲気だった。
食後は社交ダンスタイム、見るに値する華麗さだった。
素人とはいえ、踊ることだけ目的の人たちがいて、衣装も凝りパートナーとともに参加。プロ顔負けのダンサーで、世界に入り込んでいる。
周りで見ている者たちも陶酔の時を共有する。
緩やかな曲、激しい曲、右に左に、前に後ろに、フロアを華やかに舞う。
教えてくれたのは、ハンガリーやルーマニアのダンサー。背が高く色白で、トータルファッションは、かっこいいとしか言いよう無し。男らしく女らしく憎たらしいほどきれい！ぼ〜となってしまう！
ダンスに夢中の間に、船長との撮影会に行きそびれてしまった。
アメリカ船の(ノルウェイジャンエイド)の時も、上海の(マリナーズシー)の時も、船長と並んで写した写真をお土産にしたのに、残念。
今回は乗船のとき写したミツコさんとの一枚があるからいいことにしよう。
明日は、初めての寄港、沖縄の那覇だと、喜んでいたら、突然の放送。日本の、とある港とは、県庁所在地最南端の沖縄。
クルーズ日程は、天候不良で沖縄中止、そのまま台湾に進むとのこと。那覇抜港に対しては、５０ドル、船内すべてのサービスに有効と。
安全優先、深刻な気象条件により、理解と協力をだって。
船全体に嘆きが満ちたが、同仕様も無い。
気を取り直し今日のイベント会場へ。のろのろいっても、気が抜けて、(ジャイブ)という聞き慣れないステップ、見る側に周り、グッタリ。
まさにみすてりーだね。なにがおこるやら？！
経験豊かな人が多いし、初めての人もこんなものかと受け入れて。
その夜は、クルーズディレクター主催の、ステージとスクリーンを見て済ませた。
ミツコさんの気の揉みようが大変だった。那覇では彼女の友人と交渉し、特別極上マッサージを予約していた。
３時間フルコースの贅沢な計画が、風と共に去りぬで、ご破算。
明日の下船に合わせ約束してあるのに、キャンセルしなければならない。船が動いている間は携帯もつながらずミツコさん、困り果てた。
気になって、何をやってもその事が頭をよぎり気の毒なことになってしまった。
夜の食事も揺れがひどく、彼女は食欲もうせ、気分悪そうだった。
早めに部屋に戻り吐いたら良くなったみたい。
持参の酔止めを飲む。普段薬は飲まない花子はすぐ効いた。
立っていられないので、ベッドに横たわり、サダコさんが置いていった漫画、大家さんと僕を読んだ。横になっていれば、どうもなくて、珍しくほのぼのした漫画を読み切って、笑う花子。トイレに立ったら、あ、らら！胃の中のものが上がってきそうで、慌てた。
乗船して二日目でこの有様。明日はどうなることやら、ミステリーだ！