見出し画像

532 83歳ゆらぎの中を


(7)来年はわかりません

 雨の日が続く、春、3月も下旬。花たちも咲きそうになったり引っ込んだり。
 生協を通じて頼んでいる灯油、今日が今期の最終日。本来なら、3缶まとめて一箇所に配られるのだが、私は一人で頼んでいるので、月によって注文にばらつきがある。長年のお付き合いゆえ、便宜を図ってくれて、1缶でも2缶でも、玄関先に空き缶を出しておけば、注油満杯。
 今年も最後は1缶のみ。
寝坊の私がやっと洗顔している頃に外で音がして、ごめんください!爽やかな声がした。
お世話になりました。気ままな出し方ばかりで、すみませんでしたね。と、私。
挨拶するのに、いえいえ、必ず寄ってますのでと、ありがたい言葉。
例によって立ち話を少し。
 来年のことはどうなるかわからないけど、また、お願いしたいと思うと、伝えれば、彼曰く。
 来年のことはわかりません、こうして回っていると、生協を辞めると云う方もいるし、灯油のストーブはもう、使わない人もいる。
 そうよねえ、生協の商品もすごい値上がりだし、一人世帯はまだしも、家族があれば、いくら良質の商品を扱っていても、びっくりするような値上げにはついて行けない。
生協を辞めると、灯油だけ配ってもらうことはどうなるのかな?
 諸々の問題があって、このお店でも、これからやりようを検討するところで、来年どうなるかは未知数だとのこと。
成る程、この物価高、品物の上質はわかっていても、真直ぐ値段に反映する生協相手
では、文句も言えず、企業努力は重重察しても、近くのスーパーの安価な商品には、この際太刀打ち厳しい。
生協食料品の、ほとんど全商品と言っていいほど、量は減り、値は高く、注文したものが届くと、あまりの嵩の少なさにガックリ。一人はなんとかなっても、家族持ちではやってられないわ。
 スーパーには、いくらでも安くて美味しい食材が並んでいる。これから子育てをする人は、よく食選びをするべきと思うけど、主婦としては、まず、やりくりが優先するだろう。
 どっちを見ても、ざわついている世の中だけど、来年もなんとかお世話になれると良いわねえ。真面目に、私の話を聞いてくれる彼に、心から感謝を述べて、挨拶を終えた。
そうか、灯油一つを話題に話しても、今のご時世、来年のことなど読めないのだ。
揺らいでいるのは個人だけじゃない。どんな分野の、大小どうであれ、日本全体、いや、世界全体、人間も地球も、この世のありとあらゆる物が、大揺れのときなのかもしれない!
お陰様で、災害にも合わず、まずまず食べる事には困らず、健康はなだめなだめ、隙を見て少しばかりの楽しみは確保し、なんとか平穏に暮らせている。
今日も今日とて、此の文を書いてるところに、明後日のランチのお誘いがあったが、残念、予定が重なった!
 2ヶ月に一度の、演劇鑑賞の日。初めての、オペラシアターこんにゃく座。ミュージカルの様なので、目が見にくくなっている私でも、耳全開にして、楽しめたらなあと思っている。
1月公演のときは、わたしたちのグループに役があったのに
体の不調でメンバーに負担をかけてしまった。今回は、気楽に、見るだけでいいみたい。
 世の中の来年は、万事、どうなるかわからない中、一つ一つ、得られる楽しみは大事に味わっていきたい。

#今期終了灯油販売
#うまく行けば来年も宜しく

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?