#科研費のコツ 31~40
コツ31 興味がなくても、分野外でも、「理解できてしまう」レベルにする。
申請書においてわかりやすい図とは、
チラ見レベルでもポイントが理解できるような図です。
×情報が多い → 理解できないし、する気もない。
×字が小さい → 老眼で読めないし、読む気もない。
コツ32 なぜ申請者ならその問題に取り組めるのか
「本当に重要な問題であり、解決手法も存在しているのであれば、既に誰かが取り組んでいるはずである。未解決のまま放置されているのは、それが重要な問題ではないことを意味しているのでは?」
という質問に答える必要があります。
コツ32の補足です
ですので、先進的な材料・技術を持たない人は、基本的にアイデアで勝負することになります。
アイデアの生み方や問題解決の方法を知っておくと便利ですよ。
コツ33 回り込む文章の読みやすさまで考えて
図の横幅サイズには気をつけて下さい。中途半端に大きいと、回り込む文章が短く折り返されてしまうために読みづらくなります。
アイデア1 全体の幅の40%以下にする
アイデア2 100%にして文章を回り込ませない
のどちらかです。
コツ34 独りよがりの計画は避ける
なぜ、あなたの研究計画は「全てが」成功する前提なんでしょう?ある計画がうまくいかないと以降の研究に支障がでる計画は髙リスクです。
✓リスクを取りつつ、それとは独立した研究も行う
✓プランBを示す
などにより計画に厚みを持たせると◎
コツ35 同じ内容なら短いほうが◎
~を理解することが重要 → ~の理解が重要
~を実施するものとする → ~を実施する
のように「すること」「するもの」は、大抵もっとすっきりとした形で表現できます。
他にもいろいろなパターンがありますので、気をつけてみてください。
コツ36 微妙なニュアンスの違いに注意せよ
語尾は重要です。
結果に自信がある、と思わせるのはどっち?
A:XXXであると考えられる
B:XXXである
「申請者が」明らかにしたことをアピールするのはどっち?
A:XXXであることが明らかにされた
B:XXXであることを明らかにした
コツ37 デルブリュックの教えを思い出そう
過去の科研費の審査委員名簿は公開されています。
https://jsps.go.jp/j-grantsinaid/14_kouho/meibo.html
見るとわかるかと思いますが、自分の専門分野ドンピシャの審査員はほとんどいません。
その書き方で、分野外の審査員が本当に理解できると思いますか?
コツ37の補足です
『デルブリュックの教え』
ひとつ、聞き手は完全に無知だと思え。
ひとつ、聞き手は高度の知性を持つと想定せよ。
この場合は、聞き手→読み手ですね。
説明されれば理解できるけど、説明が無いとわかんない。
そういうことです。
コツ38 全体の中での本研究の価値・意義・方向性(研究のスタンス)
研究の位置づけはピント外れになりやすいようです。
あなたの研究領域において国内外で様々な研究が行われている中で、どこでどのように戦うのか、というまさに「立ち位置」を問われています。
コツ39 「だから何?」と言わせない
「研究遂行能力」の欄にはより多様な業績を記載できます。
しかし、
XXXXをしてきた。YYYを受賞した。ZZZである。
とだけ書く方が多いです。
全てのエピソードは「だから、申請者は本研究を十分に遂行可能である」につなげる必要があります。
コツ40 言葉の響きと勢いで書かない
書き慣れていない人の文章には
「しかしながら、」「関係性」が多く登場します。
ほとんどの場合は「しかし、」「関係」と書き換えられます。蛇足です。
とくに「性・化・的」などは意味を曖昧にしてしまうので注意が必要です。
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