家計簿は生活を風通しよく、前向きにしてくれます!
家計簿をつけると、何がよいのでしょう? 『羽仁もと子案 家計簿』をつけて40年の若松紀子さんは、次のように言います。
「家計簿は単にお金の記録ではなくて、生活を見える化するもの。
生活が見えてくるとお金の使い方が変わります。
お金の使い方が変われば生活が変わる。
家計簿は生活を変えてくれるものなんです」
続けて、若松さんに「家計簿で身につく 一生トクする4つの知恵」を教えていただきました。
【家計簿で身につく 4つの知恵】
1.ムダな買いものが減る
常に予算と見比べながら生活をしていくので、ものを買う前によく検討するようになります。買わなくてもすむかも? と考えるクセも衝動買いの抑止力に。
2. 先を見通す力がつく
家計簿でお金の流れを「見える化」すると1年後、5年後の生活も視野の中に。人生設計が楽しくできます。
3.「始末の料理」が得意に
生協の宅配材料が届く前日には、冷蔵庫を空にする「始末の料理」。予算を守るためにものを使いきる、活かしきる習慣がつきます。
4.主体的な生き方ができる
生活の中で何を大切にするかが、明確になります。夢、したいこと、なりたい自分。自分の経済の規模の中で実現するための手立てがわかります。
「家計簿は、いわば、人生のよき伴走者。
自分の家計簿の信頼性を高めるためには、
現金もキャッシュレスも含めてすべてのお金の動きを把握すること。
そのためには、収入も支出もありのままに記帳するのですよ!」
家計簿記帳は家事のひとつとして、夫婦で共有する家庭も増えています。
若松さんは、次の3点も大切にしてきたそうです。
① 収入・税金・社会保険料を知って可処分所得を把握し、わが家の収支を夫婦で共有する。
②予算を夫婦で考える(我が家の家計の目標を共有する)。
③折にふれ、家族に家計の話をする
家計は家族みなの夢や予定を基に作られるもの、家族を結ぶきずなでもあるのですね。皆さんも、「4つの知恵」を目標に家計簿を続けてください。(『婦人之友』2018年12月号より引用・加筆しました)