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盲腸(虫垂炎)って知ってますか?


こんばんは。見習い外科医です。
みなさん盲腸ってしっていますか?
自分自身がなった人、身の回りで手術をした人、名前しか知らない人、いろいろいると思います。

よくみなさん盲腸といいますが、正式には虫垂炎といいます。
盲腸は臓器の名前で、病気の名前ではありません。
でも話が分かりやすいので僕も手術の説明で盲腸という言葉を使うこともあります。


 虫垂と盲腸はともに臓器の名前であり、上記のような関係になります。
虫垂に炎症が起きたものが虫垂炎。盲腸とは場所が違うのです。
なので手術としては基本的には虫垂をとるのが虫垂炎の手術(虫垂切除術)になります。
これで話が済めば簡単なのですが、そう簡単にいかないこともあります。


炎症が強いと、盲腸まで炎症が及んでいることがあります。この場合は盲腸も一緒に取らないといけません。


これが盲腸切除です。虫垂炎がひどいと盲腸切除になります。
ここまではどちらの術式でも大差はありません。ただ、さらにひどい場合にはもっと腸をとらなくてはいけない場合もあります。
小腸と大腸のつなぎ目まで炎症が及んでいると切除する範囲がさらに大きくなります。



小腸(ここの小腸の部分を腸といいます)と腸(と正式には上行結腸も一部切除します)を切るので回盲部切除といいます。この場合には小腸と大腸の切った端通しをつながなければならず比較的大きな手術になります。
こうなる人は多くありません。でも可能性があるので僕は患者さんにはここまで話をさせていただいています。

その他にも手術には合併症の可能性がつきものですが、本日はここまで。
虫垂炎で手術をする場合には、炎症の程度に応じて3段階あるということを覚えてもらえれば博学ですね!
ご清聴ありがとうございました!




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