小説のイメージアートをstable diffusionさんに描いていただいた、その結果

イントロ

カクヨムさんで「賢いヒロインコンテスト」というのがございまして、応募させていただいたわけでございます。
拙作のリンク

さて小説を書き終わった後というのは創作熱が有り余っており、その熱をぶつける先として今はやりのstable diffusion(以下SD)を選んだのでした。
カバーイラストがあればPVも爆増間違いなし！

目標！

小説のテーマに合う良い感じの絵を描いてもらうこと
ＳＤを使うときのフローを生成する

早速やってみる

まずは環境構築

幸い手元にはRTX3080搭載のＰＣ（サイバーパンク2077用に買ったが、エルデンリングの方がプレイ時間が長い）があるため、こちらにstabble diffusion web-uiを導入。
インターネットの海を徘徊してモデルはblue_pencilを使わせていただきました。

step1,ベース絵を描いていただく

「ゴスドレスっぽい深紅の軍服を着た銀髪の少女。宇宙艦隊の提督で、アンニュイな感じ」的なプロンプトをtext2imgに投入しざっと何アイディアか出していただきます。
結果はこちら。（実際はもっと大量にやっています）

どれも可愛い

厳正なる審査の結果、下段右のイラスト（赤枠で囲われたやつ）をベースにすることを決定。

step2,ベース絵から幅だししていただく

ついでベース絵をimg2imgに入れ、幅だしをしてもらいました

左上の宇宙船らしきもののバリエーションが豊か

青い腕章がかっこよかったので、左下の絵をチョイス。

step3 横長にする

今更思いついて絵を横長にしようとimg2imgしたのですが、構図が大きく変わってしまい失敗。

step2とダイブ雰囲気が違う

そこで、上の絵の使えそうな素材とstep2を自分で合成して以下の画像を作成しました。

昔使っていた板タブとクリスタが活躍

ここの時点で、星をつかもうとする主人公、という構図が確定します。
かっちょい～！

step4,修正

上の絵ですが、よく見ると右腕の前腕と上腕の比率や、指の本数、目などが変です。昔取った杵柄で手描きで修正。

どこを修正したか探してみよう！

step5 小物を追加

宇宙艦隊ものの小説なので宇宙戦艦を追加したい。ついでに主人公が手を伸ばす星が地球だったら面白そう。
地球の方はSD先生にさらっと書いていただけたのですが、宇宙戦艦が難航。結局手描きしました。

宇宙戦艦を描こうとするとブリュンヒルトっぽくなるのはもはや呪い

step6, レタッチそして完成

画力の低さのために宇宙戦艦が浮いている気がしたため、SD先生にレタッチしていただき、もう一度こちらで細部をレタッチします。（ついでに髪の毛も書き足しました）
そうしてできたのがこちらです

完成！

われながら良い感じにできた気がします。
まとめると、今回のワークフローはこんな感じでした。

1. txt2imgでたくさん描いてもらい、ベースとなるものを選定

2. ベース絵をimg2imgで幅だしし、気に入ったものをチョイス

3. 手書きでレタッチ

4. 小物を描き足し、img2imgのinpaintでレタッチしてもらい画風をそろえる

記事にするとすんなりといったようですが、実際はモデルの選定やプロンプト調整、そもそも手順をどうするかの部分でかなり試行錯誤しています

感想

とてもたのしかったです
コンテンツ生成系のAIには色々議論があるのは承知していますが、すくなくとも個人で楽しむ分にはとても素晴らしい技術だと思いました

また、多過ぎる指などを手書きでサクッと修正できたので、手描き力とSDを使う力は車の両輪なんだなあという気持ちです

オチ

早速掲載だ！　とおもったら、カクヨムは小説に挿絵ができない仕様でしたとさ。
お粗末様でした。

宣伝：拙作「星々のレコンキスタ」もよろしくお願いいたします！

星々のレコンキスタ（掛川計） - カクヨム

貧乏貴族令嬢の主人公が、烏合の衆の諸侯をとりまとめて地球帝国と戦う物語です
レーザーと陰謀飛び交う艦隊戦スペースオペラをどうぞお楽しみください