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海外で出会う路上生活者から学ぶこと

2022年10月、わたしは6歳の娘と世界一周の旅に出た

1カ国目、タイ。

どこ国にも
働きたくても働くことができず
路上で生活している人はいる

タイも例外ではない。

次の日に出国を控えたある日
道端で足が1本ない男性の方がいた

男性は路上に座り
目の前にはかご、その中にはお金が。

娘はわたしにこう尋ねた。

「かか、あの人は何をしているの?」

「多分だけどね。足がなくてお仕事ができない。お仕事ができないとお金がもらえないからご飯が食べられないの。だからお金くださいって言ってるんだよ」

「ふーん」

男性の前を通り過ぎた後に
娘は自分の財布の中をのぞき込み
わたしにこう言った

「あのおじさんにお金わたしてくる!」

あまりにも瞬間的な出来事だった

駆け足でおじさんの場所に行き
ザルに自分のお金を入れていた



いくら入れたかは知らない

最後の日だし
財布に残っているのは
おそらく数円から数十円だろう

遠目におじさんの
満面の笑顔が見れた

新しい国に行くたびに
その国のお金を少額渡して
好きなように使っていいと話しているからだ

娘は自ら考え
行動に移せた

お金は
自分のために使ってもいい

誰かのために使ってもいい

おじさんの笑顔が見れて
娘も喜んでいるだろう

「路上生活者には近づかないで!」
と邪険に扱う人もいる

それも間違いではないかもしれない

ただ、わたしは

現実を娘に見せたい

ご飯が食べられない人がいる
お仕事したくても足がない人がいる
寝るおうちがない人もいる


自分が
いかに恵まれている存在なのか
知ることができるから

お金を渡すことが
最善の策ではないかもしれない

ただ、6歳の子どもが
自ら考え
行動に移せたことを
母として誇りに思う

観光だけが旅行ではない

ただただ道を歩くだけでも
教えられることはたくさんある


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