見出し画像

雨降る夜と硝煙のにおい。

おうち時間のコンテンツのひとつとして、今まで観たかったけれど結局タッチしていなかった映画(おもに旧作)をちょっとずつ紐解いています。

今日は『ゴッドファーザー partⅢ』をHuluで鑑賞。partⅠ~Ⅱはすでに観ていましたがどうせならシリーズ全部観ておきたかったので。

いやー、それにしても色あせないですね。アルパチーノは相変わらず重厚な演技で飽きさせないし、アンディ・ガルシアはイケメンすぎるし。

とくに今回は、マフィア間のゴタゴタや家族のファミリーの群像劇だけでなく、

・キリスト教会と銀行、マフィアとの癒着構造

・ヨハネパウロ1世の死に関する解釈

などの社会的テーマも織り交ざっていて含蓄深かった。その点ではローマ教会の長い歴史が故のドロドロの一端を垣間見れるような作品でもあります。聖職者の世界ってブラックボックスですけど、開いてみると「見ないほうがよかった」と思うくらい腐ってる時もありますよね。そう思うと、表向きは清廉そうに見えるものでも中身は案外ドロドロしてますよ、という痛烈な問題提起ですね。

そして、ゴッドファーザーシリーズの魅力が、美しいシチリアの風景。悲劇のさなかも常に温情深く、前向きなシチリアの人たち。今イタリアは大混乱ですが、いつか状況が落ち着いたら(そう信じよう)、出向いてみたいなと思いました。

ラストについてはいろんな意見がありそうですが、3時間近い長さを気にさせない、まさに不朽の名作ですね。

もういろんな人の手垢でいっぱいの作品でしょうけど、自分自身の感動はいつだって新鮮なので。もう一度称賛を込めて。

「信頼と忠誠を、ドン・コルレオーネ!」

こんな自分でもサポートしていただけるなら、より質の高いイラストや文章などのコンテンツを作るためのインプットに当てさせていただきます。