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デザインのこと

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テキスタイルデザインを生業としています。デザインのお話などなど。
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#羽根木

kakapoの生地がスニーカーになる!(後編)

端革でシューズづくり! 始まりました! 革は、命からいただいた大切な素材。 少したりとも無駄にしたくありません。 そのために、これまでのテキスタイルの仕事の経験の中から、使えそうな技術をフル回転で引っ張り出しました。 そうだ!桐生の澤さん!! 会社員時代によくお仕事をさせていただいていた桐生のニードルパンチ工場。 ニードルパンチは剣山のようになった針で繊維を絡めながら不織布やフェルトを作る方法です。 一般的には工業製品を作る工場が多いのですが、澤さんの工場ではいろいろ

kakapoの生地がスニーカーになる!(前編)

kakapoの生地がスニーカーになったことがあります。 昨年2020年7月に、大人気のシューズブランドに、定番人気の「シバフ刺繍」の生地を使用していただきました。 スニーカー用に新たにオリジナルの色で生地を作りました。 *写真提供 オニツカタイガー その後、kakapoの仕事をよく知ってくださっていたシューズブランドのKさんから、端革の話が出てきました。 シバフ刺繍のスニーカーが店頭で発売された頃に、kakapo生地のシューズ第二弾、2021年発売モデルの企画がどんど

kakapoの初夏、kakapoの京都。

あっという間に6月に入ってしまいました。 気温も日に日に高くなって、夏がそこまできている感じがしますね。 GWは、神楽坂でのイベントはできませんでしたが、こんな機会だから!と言って、たくさんのお客様がアトリエにいらしてくださいました。 神楽坂だといつもバタバタして、なかなかゆっくりお話しもできない事が多いのですが、アトリエではゆっくりお話しすることもできます。 これはこれでとても良い時間でした。 本当にありがとうございます。 さて、前回の更新から一月以上空いてしまいました

生地「フルイマチ」のできるまで(後半)

こんにちわ。 前回のお話のつづき。 生地「フルイマチ」のプリントのお話です。 デザインが決まって型ができあがると、プリントの色サンプルを作ってもらいます。これは、一般的にマス見本と言って、一型で何色か一度にプリントしてもらい、それで色を確認します。 この時に、指示色と違っていたり、思ったように色がでなかったり問題が起こることもあります。 柄に問題があったり、 生地に問題があったり、 はたまた染料に問題があったり、 色を定着させるために行う蒸す工程に問題があったり。

生地「フルイマチ」のできるまで(前半)

ご近所、羽根木公園の梅が綺麗に咲く季節になりました。 春はすぐそこ。 まだ気を抜く状況ではありませんが、 世の中もちょっとずつちょっとずつ。 穏やかさに向かっているようにも思います。 暖かい風に包まれ、きれいな色のシャツを着て、 街をのんびり歩きたいものですね。 前回スケッチで終わっていたフルイマチの話のつづき。 デザインを考えるとき、落書きのようなスケッチからスタートします。 でも、落書きの段階で、テキスタイルデザインには外せないリピート(生地の模様の繰り返し)を

さぁ、始めましょう。

こんにちは。 気がつけばお正月休みも終わり。 例年のように家族と過ごす時間ではなかったのですが、大切な人たちとお正月を過ごしました。 それはそれでかけがえのない時間でした。 そして、気持ちを切り替えて、日常に戻ります! ご存知の皆さんや友人たちも読んでくれているかもしれませんが、今の活動を少し自己紹介いたしますね。 kakapoという名前のテキスタイルブランドを運営しています。 名前の由来はゆっくりお話したいので、また次の機会に。 合同会社にしていますが、 デザ

「フルイマチ」のおはなし

今日は前回にちょっとご紹介した「フルイマチ」の柄のお話をしたいと思います。 kakapoのテキスタイルのデザインの多くは、風景、建築、そして、現象などから発想しています。 そして、フルイマチもその一つです。 昨年から海外に行くのも難しくなってしまいましたが、最後に海外に行ったのは2019年の11月、出張で台湾に10日間ほど滞在しました。 前半は、手紙社さん主宰、小器生活さん協力の台湾布博へ参加。 後半は、台湾で知る人ぞ知る放放堂さんの台南店での展示。 いつも、出張に行